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完全気体の圧力がPiからPfまで等温変化するときのエントロピー変化を計算せよ、という問題があります。しかしどのように計算すれば良いのか分かりません。この答えはΔS=nR*ln(Pi/Pf)だそうです。

以下は自分の考えです。
dS=dq/T と表されるのでΔS=∫(dq/T)=q/T (積分範囲はi→f)となり、熱を求めようと思いました。
等温変化なのでΔU(内部エネルギー変化)=q+w=0 (q:熱 w:仕事)が成り立ち、q=-wとなり、仕事を求めばいいと思うのですがどのようにwを求めていいのか分かりません。圧力一定で、体積が変化する場合なら求められるのですが・・・。

どなたかお分かりになる方、教えていただければ幸いです。

A 回答 (7件)

なんだか、質問も回答もいまひとつ混乱しているようなので強いて補足させてもらうと、


まず熱力学第一法則というのはdQ=dU+pdV
これは、系(気体)に加えられた微小熱量dQが、
系の内部エネルギーの微小変化量dUと、系が行った
微小仕事pdVの和になるということです。

それで、今は等温変化だから、理想気体ではdU=0
よって、dQ=pdV
そして、可逆過程ではdS=dQ/T
よって、系のエントロピー変化の"総量"は
∫dS=∫pdV/T=∫p/TdV また、pV=nRTより両辺の微分を取ると
d(pV)=d(nRT)⇔pdV+Vdp=nRdT(nもRも定数だからです)
そして今dT=0より、結局pdV=-Vdp 状態方程式でVをpであらわし
よって、∫dS=∫pdV/T=∫-Vdp/T=∫-(nR/p)dp
=-nR[logp](p=pi~pf)
=nRlog(pi/pf)

余談ですけど、なぜ可逆過程なのにエントロピー変化があるのかというと、ひとつは、断熱系と混同しがちだからです。dS≧dQ/Tというのが、一番基本的なものなのです。断熱系dQ=0の場合のみdS≧0となりエントロピー増大則になります。また
等温変化の可逆過程では、dS=dQ/Tと、=になりましたけど、
これを高熱源や低熱源を含めた全体の系に適用すると、全てを含めた全体は断熱系になっているから、
dQ=0より、エントロピー変化はありません。
質問の場合なら、一見エントロピーはΔS=nR*ln(Pi/Pf)
と増加しているようですが(膨張を過程),それは気体のエントロピーのみ考えているからであり、
完全気体が高熱源から準静的に熱量Qをもらっている
はずで、逆に言うと高熱源は熱量Qを失っています。
だから、高熱源はエントロピーQ/Tだけ失っているから
完全気体と高熱源をあわせた系のエントロピー変化は
-Q/T+nR*ln(Pi/Pf)=0となって、結局全体で考えれば
エントロピー変化はありません。カルノーサイクル
の例も一応挙げとくと、
高熱源のエントロピー変化量:-Q/T1
低熱源〃:(Q-W)/T2
ですけど、カルノーサイクルの効率は1-(T2/T1)より
W=Q(1-T2/T1)∴低熱源:Q/T1となって、高熱源と低熱源
をあわせた系全体のエントロピーの変化はありません。
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この回答へのお礼

なるほど、分かりやすかったです。
この問題以外のことも少し分かりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/07/18 21:39

何度もすみません。

dS=0となるのは、準静的過程で、断熱変化の場合です。質問者さんは等温変化の場合を質問しているのです。

>カルノーサイクルは準静過程でのみ構成されるから、全体まで含めた断熱系のエントロピー変化はありません。

カルノーサイクルは確かに、全体まで含めた1サイクルのエントロピーに変化はありません。また、完全気体も元の状態に戻りますから、エントロピーに変化はありません。しかし、ここで質問されていることは、サイクルではなく、等温膨張過程です。

また、ここで、疑問点は、熱源まで含めて、準静的な過程を想定することです。高温源から低温源への熱の流れは一方的であり、決して可逆的ではありません(クラウジウスの原理)。普通、カルノーサイクルは熱源のエントロピーまでは考慮しません。
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ΔS=nR*ln(Pi/Pf)という、準静過程で一見増大(膨張時、等温収縮ならエントロピー減少)している


エントロピーの説明を♯4で行っているだけです。
それは、気体のエントロピーのみ考えているから増えているように見えるだけで、熱源まで考慮すれば
準静過程でエントロピーの変化がないといっているだけですよ。

断熱系の場合でないと、dS≧0というのがあらわにはでてこない,つまり全体の系まで考えないとエントロピー
増大を確認できないといいたいだけです。

<全体の系に適用しても、エントロピーは増大します。エントロピーが変化をしないのは、準静的過程の場合です
もちろん、一般的にはそのとおりでしょうね。ただ、この場合カルノーサイクルのことを言っているのです。
カルノーサイクルは準静過程でのみ構成されるから、
全体まで含めた断熱系のエントロピー変化はありません。
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>なぜ可逆過程なのにエントロピー変化があるのかというと、ひとつは、断熱系と混同しがちだからです



熱力学の第2法則はdS≧dQ/Tですので、準静的過程(可逆過程)であり、しかも、断熱過程のときがdS=0となります。

>これを高熱源や低熱源を含めた全体の系に適用すると、全てを含めた全体は断熱系になっているから、dQ=0より、エントロピー変化はありません。

全体の系に適用しても、エントロピーは増大します。エントロピーが変化をしないのは、準静的過程の場合です。
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No1,No2さんの方法でよいと思いますが、質問者さんが少し思い違いをしているようですので、補足をさせて下さい。

等温変化のエントロピーの増加量ΔSと内部エネルギー変化ΔUは正確には、以下のようになります。
ΔS=∫(dq/T)=Δq/T (積分範囲はi→f)
ΔU(内部エネルギー変化)=Δq+Δw=0
なお、Δwは-PΔVに等しくなります。あとは、No1さんの書かれている手続きを行えば求めることができると思います。  
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この回答へのお礼

なるほど、不勉強でした・・・。いまさらながらそうだったのか、と思いました。
補足していただきありがとうございました。

お礼日時:2006/07/18 21:29

この間Maxwellの関係式について質問されていましたよね?


アレが使えます。

このケースでは独立変数が温度と圧力なのでエントロピーを

dS = (dS/dT)dT + (dS/dp)dp = (Cp/T)dT + (dS/dp)dp

と全微分し、第1項は等温変化なので0、第二項はMaxwellの関係式を適用した上で、
理想気体の状態方程式を代入して計算します。

演習代わりにご自身でやってみてください。
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この回答へのお礼

なるほど、マクスウェルの関係式が使えるんですか。
やってみたところ確かにできました。なるほど、このようなときに使えるのか、と感心してしまいました。
おかげでマクスウェルの関係式が少し身近に感じました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/07/18 21:26

理想気体(完全気体)の状態方程式:pV=nRT 


を用いる事によって、

d'w=-pdV=nRT/p dp

である事が分かります。両辺を積分して、
w=∫d'w=nRT∫(1/p)dp
よりwが求まります。(Tは定数(等温変化)なので、積分の外に出しました)
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この回答へのお礼

なるほど、このように求めたらよいのですか。
おかげで解くことができました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/07/18 21:20

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