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透明で、電気を通して、塑性変形するような物質はありますか?

A 回答 (9件)

c8Os3xxx様



ITOの伝導性についての説明有難うございます。

透明性と伝導性とをどの様にして両立させるのか不思議に思っていました。

>可視域での透明性もこのバンドギャップが広いことによるのです.しかし適当なドーピングを行えば,バンド構造に変化を与えずに,つまり透明性を確保したまま,電導キャリアを高濃度に作ることができます.なので,透明,かつ,導電性という状況を作れるのです.

ドーピングの威力ですね。
私は不純物伝導、バンドの話はあまりよく分かりません。そうだったのかという程度の納得なんですが。でも一歩進みました。
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えーと...


ITO は電子伝導性です.
ITO や SnO2 (太陽電池用の FTO と呼ばれるものなど) の透明性はバンドギャップの大きさに起因します.一方で電子伝導性は高濃度に与えられた電子ドナーによります.これらの物質は,伝導体の移動度は構造的に非常に大きいのに対して,そもそもバンドギャップが大きくて熱励起では価電子帯から伝導体への励起がおこらないために,通常は絶縁体に近い性質を持ちます.可視域での透明性もこのバンドギャップが広いことによるのです.しかし適当なドーピングを行えば,バンド構造に変化を与えずに,つまり透明性を確保したまま,電導キャリアを高濃度に作ることができます.なので,透明,かつ,導電性という状況を作れるのです.
このようなものは酸化物半導体にはかなりたくさんあります.
なお,実際の ITO や FTO では通常の半導体から考えると非常識なまでに高いドープ濃度でのドーピングが行われており,その電子伝導性は不純物半導体というより,かなりの意味で金属的になっています.
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質問されている方がどういう知識を持っておられるかが分かりませんので基礎的な原則的な事について書いてみます。

原則を押さえずに物質の例を出すと何でもありになってしまいます。

透明で電気を通すというのは本来両立しないものです。物質の世界は多様ですからそういう物質も存在かもしれません。でも原則を押さえる事によって存在しても良さそうなものなのか、例外的なものなのかが分かる事になります。

金属の性質として電気を通すという事と新しい面が特有の光沢を示すというのがよく知られています。これはどちらも自由電子によるものです。さらに薄膜にしても不透明という性質が出てきます。これはワンセットです。自由電子はバンドを作りますから受け取る光の波長の範囲がもの凄く大きくなると考えればいいと思います。薄膜は注意が必要です。電気が通るだけであればネット状でもいいわけですから穴が空いているかどうかは関係ありません。でも穴が空いていれば光が通ります。蒸着膜のような場合は穴が空いています。ハーフミラーでは光は穴を通っています。#2で書かれている金の薄膜が光を通したというのは穴のせいだではないでしょうか。色が赤くになったというのは金のコロイドが赤いという事と似ていますね。網の目の周辺で小さなクラスターとしての働きをしている結果のように感じます。

目で見て金属光沢があれば電気を通すと考えていいわけですからパワーのある判断基準です。鉱物標本の中で金属の硫化物はたいてい金属光沢を持っています。電気が通ります。プレパラートにして顕微鏡で覗いたときには不透明になります。石英や長石のようなふつうの岩石鉱物は着色していますが透明です。

鉛筆の芯が電気を通すというのは目で見て予想がつく事になります。ポリアセチレンが伝導性を持つようになれば金属光沢を示し、不透明になっていくというのも予想できる事です。発見の時もメータで調べる前に目で見て「あれ!もしかして!」と分かったはずです。

私が透明で伝導性がある物質というのがないと困るはずだと思ったのは液晶の電極でした。配線は細くできますが液晶分子に電圧を掛ける電極は細くする事が出来ません。不透明であれば意味をなしません。液晶の解説書を読むとやはりこれが実用化の鍵だったと書いてありました。それが#4で書かれているITOなんですね。これはインジウムと錫の酸化物ですから金属ではなくてイオンの方になります。

電気伝導性は電子によるものか、イオンによるものかのどちらかでしょう。混ざっている場合もあるかもしれません。電子による場合は物質が不透明になります。イオンの場合だと透明だろうと思いますがふつう固体では伝導性を示しません。固体のイオン伝導もまた例外的な性質です。これはかなり例が知られているものだと思いますが原則で言えばイオン結合性物質の固体は絶縁体です。物質を構成する粒子が移動出来ないのが固体なんですから。

プラスティックスはふつう絶縁体だというと生徒は導電性の高分子を出してきます。プラスティックスも電気を通すと言います。珍しい例外的なものだからノーベル賞をもらったのだ、ふつうにある性質ではないという説明をしなければいけませんでした。電線の被覆材料はプラスティックスだろうとも言います。あれもある、これもある、の何でもありだと収拾がつかなくなります。

「こういう性質を持った物質がある」と言う事はいいのですが「ふつうにある性質なのか、珍しい例外的な性質なのか」を一緒に言う事が必要だろうと思っています。
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>NO.5さま


補足ありがとうございます。
大間違いしてました(恥。
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#4 さん,イリジウムはないでしょう(苦笑) インジウムですよ.



本題ですが,「電気を通す」の程度の問題でしょうね.
近年盛んに研究されている常温溶融塩,いわゆるイオン液体をポリマーで固めて固体化するという報告がいくつかあります.これはそこそこに導電性で,しかも透明で,固めるポリマーにもよりますが塑性変形もできます.
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純粋有機物で導電性を出そうとすると、結局金属に近づくため、着色するとともに、メタリックラスターが出てきます。


たとえば、ポリアセチレンなども、それ自体では導電性の低い半導体でしかありません。実際には、ヨウ素などでドーピングすることで伝導性があがりますが、それでも半導体程度である上に、着色してしまいます。

実用的には、DexMachinaさんのご回答のように、純粋化合物ではなく、より工学的なハイブリッド材料ということになるでしょう。
両親媒性分子やイオン液体を用いたゲルで、イオン伝導体となるものが報告されています。もっとも、これらは固まっていないので、質問者さんの要求には耐えないと思います。
他に実用的な透明伝導体となると、イリジウムチンオキサイド(ITO)となりますが、こいつは無機材料で硬いので・・・変形は難しいと思います。
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確かに、単一素材(=純物質)で「透明かつ導電性」ということになると、No.2の方の回答の


通りということになるかと思いますが、適当なものを複合させる(=混合物)なら、「半透明」
ぐらいのものはできるのではないでしょうか。

例えば、
 ・「含水性ゲル&電解液」(導電性スライム?)
 ・「透明プラスチック&微細導電性ワイヤ混入」
といったようなものなら、可能なのではないかと・・・。
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これはかなり難しい問題で、#1のお答え程容易ではありません。


塑性変形し電気を通す物質に金属があります。金の薄膜ですと赤いですが光を通すようになります。
しかしガラスやプラスティックのように厚いもので電気を通そうとすると困難が立ちふさがります。
有機物でうまく行くのではないかとして一次元の重合体を作ってみましたが、数学的に導電性と矛盾があることが分ってきました。
そこで二次元化合物を作ってみましたが今度はどんどん黒鉛に近づいて真っ黒な層状化合物になって仕舞いました。
現在の希望はカーボンナノチューブなどのナノ構造体の集合に向いているようです。
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 導電性プラスチックがまさにそれにあたると思います。

ちなみにこれに関しては白川英樹先生が2000年にノーベル化学賞をとりました。
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