以前から疑問に思っていたことですが・・・
例えば、口径(ピッタシ)10mmの銃に、外径(ピッタシ)10mmの弾丸を装填したら、弾丸は銃口を通り抜けることはできないはずです。
「ピッタシはあり得ない」ということであれば、「10^-8
くらいの工作精度」と言い換えてもかまいません。
とにかく、これくらいの細かさになれば、分子の凹凸だけでもひっかかりができ、銃弾は走れないはずです。
・・・ということは、弾丸と銃口との間にはいくらかのクリアランスが必要なはずです。
しかし、クリアランスが広くなり過ぎれば、今度は火薬の爆発エネルギーが無駄になって弾速が落ち、また弾丸の直進安定性も悪くなります。
こう考えてくると、弾丸と銃口との間には必ずクリアランスが必要なことがわかります。
この、クリアランスはどのようにして計算されるのでしょうか?
数式の提示を希望しますが、数式が難しければ概念的なご説明でも結構です。
よろしくお願いいたします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
#2・5&6です。
>「爆圧によって銃口が広がるので、銃弾は通り抜けられるようになる」
これはあり得ません。この通りだとすると、発射後の弾頭にライフルマークが刻まれる現象を説明できません。そもそも、圧力で変形してしまうようなバレルでは、銃弾がどこへ飛んでいくか判らず、こわくて使い物になりません。
質問者さんが気にしている削りカスは「レディング」と呼ばれるもので、弾頭が鉛だけで出来ていた頃はその処理が問題となっていました。
当時はリボリバーのみでしたから、シリンダーギャップ(バレルとシリンダーの間の隙間)を確保することで、この部分でレディングの処理が出来るようにしていましたが、これを怠るとシリンダーギャップが埋まってしまってシリンダーが回らなくなるという現象が起きます(園田健一氏の「ガンスミスキャッツ」という漫画の中にそういうエピソードがあります)。
それを防ぐため、現在の銃弾はジャケッティド・ブレッドと呼ばれる銅などで覆ったものが使われます。特に軍用のものは、弾頭のほぼ全体を覆ったフルメタルジャケットとなっています。
これにより、弾頭はボアにより削れることなく、圧力と熱による変形のみでバレル内を押し出されることになります。
この回答への補足
ご回答の内容、了解です。
(豊富な知識に感嘆しております)
そうですか、削られるのではなく、凹むということもあり得ますね。
納得です。
ただ、銃口の膨張については、それほど大きくなるわけではないので、命中精度に影響するほどのものでもないと思っています。
何より、「外径の大きいものが、内径の小さいものの中を通過する」という現象が納得できないのです。
(特に徹甲弾)
また、前補足に記載したように、ウォータージェット現象についての意見もあります。
最後の質問ですが・・・
そうすると銃弾は(砲弾も含めて)、「口径と弾径が同じであっても(弾径が少しくらい大きくても)、圧縮されることで銃口内を進む」という考え(現象)なのですね?
これは「柔らかい弾頭であろうと、固い弾頭であろうと同じ現象」ということですね?
ご回答方よろしくお願いいたします。
No.6
- 回答日時:
#2&5です。
>必ずしもライフルリングを得るのが目的ではないようです。
そういう目的もある、ということです。そもそもライフリングは弾頭に回転を与えることで直進性を高めるためのものです。それにより有効射程距離が昔の滑空式より伸び、命中精度も上がりました。
口径の規格については、実例を挙げてみましょう。
.308Winの場合だと、各寸法は次のようになります(あくまでも規格上の数値)。
ボア・ダイアメーター:0.300ich
グルーブ・ダイアメーター:0.308ich
弾頭径:0.308~0.309ich
ボア・ダイアメーターは銃身の山~山の内寸で、通常銃の口径というとこの数値を示します。グルーブ・ダイアメーターは谷~谷の内寸を示します。
ただし、実際の銃の口径として表示される数値は、グルーブ・ダイアメーターだったりカートリッジのケースを含めたものだったりします。
例えば、.38SPの場合だとボア・ダイアメーターは0.357ichで、0.380ichというのはケースを含めた数値です。そのため、.357Magのリボルバーは.38SPのカートリッジが使えます(逆はチェンバーの長さが合わないので無理)。
実銃の場合、本来の規格の数値に対し、いくらかの誤差があります。
例えば有名なパイソンなどは、同じ.357Magのなかでは比較的タイトで、その分直進性が高く精度もよいのですが、パワーでは劣ります。
一方、同じコルトのキングコブラは逆にボアが広めで、パワーではパイソンに勝るものの、精度はあまりよくありません。
ちなみに、パイソンのグルーブ・ダイアは0.355ichです(月刊GUN 1996-2より)から、明らかに弾頭径の0.357ichより小さいですね。同じ.357MagのS&W M686が0.357ichです。
この回答への補足
3度にわたるご回答、誠に有難うございます。
実寸をご提示いただき、「銃弾は口径と同寸か、逆に若干大きい」ということはよくわかりました。
しかしここで、「従って、銃弾は削られながら飛んで行く」ということには未だ疑問があります。(しぶといですが・・・(-_-;))
2点疑問があります。
1.>ボア・ダイアメーター:0.300ich
グルーブ・ダイアメーター:0.308ich
弾頭径:0.308~0.309ich
銃弾に螺旋が刻まれるのは、突起部によって銃弾が削られることによるもののはずです。
ではその削り屑はどこへ行くのでしょう?
グルーブが十分大きければ、ここに溜まると考えられます。
しかし、上記データでは、ミゾ径より弾頭径が(同じか)大きく、切り屑の行き場がありません。
たとえ微量でも「物」がある以上、物体の進行は不可能なはずです。
2.話が変わりますが「ウォータージェット」を考えてみてください。
水流で金属加工をする、あのウォータージェットです。
水のように柔らかいもの(?)でも、高速になると剛体になります。
鉛といえども高速ではすっごい剛体の性質を持ち、その抵抗は通常の物性をはるかに超えたものになるのではないでしょうか?
ここで一つの仮説を考えつきました。
「爆圧によって銃口が広がるので、銃弾は通り抜けられるようになる」
この考え方はおかしいでしょうか?
No.5
- 回答日時:
#2です。
>みなさん、ライフルリングのことばかりおっしゃってますが、銃(砲)弾は柔らかいとは限りません。
徹甲弾の場合はどうでしょう?
徹甲弾も銃口径より大きく作られていますか?
徹甲弾は弾頭そのものが固い金属で出来ているわけではなく、弾頭に固い芯となる金属が仕込んであるものをいいます。つまり、外側は比較的軟質の金属(鉛や銅)で覆われています。
http://www1.pos.to/~shogetsu/bluePlanet/db/Data_ …
http://plaza.harmonix.ne.jp/~kay-ono/Library/bul …
バレルの内径については、月刊「GUN」誌などで実測値を出していることがありますので、それらを参考にした方がよいでしょう。同じ規格口径でも銃によって違うことがあるのも比較で判ります。
この回答への補足
再度のご回答有難うございます。
自説にがりがりこだわっていて大変申し訳ないのですが・・・(-_-;)
上のほうのURLには、
「軟性金属被帽がついているのは、特徴として貫入中の弾頭を保護するため」と書いてあります。
必ずしもライフルリングを得るのが目的ではないようです。
No.4
- 回答日時:
変形できるように弾は柔らかい鉛出てきているのです。
だから弾痕には弾道の傷跡が固有に付くので犯罪調査にも利用しています。
No.3
- 回答日時:
実際の数値は出せないのですが、実は銃の内径より銃弾の方が大きいのです。
大きな銃弾を無理やり火薬の燃焼による圧力で発射しているのですが、その方が銃弾の速度が大きくなります。銃弾の方が小さいのはたとえば火縄銃のように銃の先端から弾を込めるものですね。これは隙間から圧力が抜けるので銃弾の速度が遅くなりますし、命中精度も落ちます。
あと、ついでですが、銃の内部は螺旋の溝が切ってあります。これによって銃弾を回転させ、直進性を良くしてます。溝にぴったりの銃弾なんて作れないですよね。
この回答への補足
>大きな銃弾を無理やり火薬の燃焼による圧力で発射しているのですが、
この理屈がわかりません。
抵抗を与えたほうが速度が速くなる・・・?
そんなことはないでしょう。
No.2
- 回答日時:
銃身の実内径ですが、実はメーカーや銃によってばらつきがあります。
同じメーカーでも銃によって違うし、ものによっては同じタイプの銃でも微妙に違う場合があります。このあたりは、#1さんが云われているように経験や実験によるとしか云えませんが、加工を行う職人の腕に依るところも大きいです(最近は機械施工なのでそれほど依存しませんが)。
ちなみに、通常銃身にはライフリングが刻まれていますが、ライフリングの山になっているところの内径は銃弾の外径よりわずかに小さいです。そうでなければ銃弾に回転が生じませんし、ライフルマークも刻まれません。従って、ある程度命中精度を高めようとすれば、それなりに内径を小さめにする必要があります。
ただ、あまりタイトすぎるとエネルギーロスが大きく、威力が落ちます。そのあたりの精度の出し方もそれぞれのメーカーや銃の特徴の1つです。
この回答への補足
みなさん、ライフルリングのことばかりおっしゃってますが、銃(砲)弾は柔らかいとは限りません。
徹甲弾の場合はどうでしょう?
徹甲弾も銃口径より大きく作られていますか?
みなさま、質問をご覧になって、今まで当たり前に思っていたことに疑問が生じられましたでしょうか?
だいぶお待ちしましたが、わたしの補足に対して、まったく応答がありませんので、そろそろ締め切らせていただこうかと思っています。
ANo.1さんのご回答を期待していたのですが・・・もうしばらく開いておきます。
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