Sn2の求核剤について疑問があります。
一般に求核剤NuというのはpKaが大きいほど求核力が大きいですよね。(ただ、ハロゲン(溶媒和による)など例外もありますが)
そこでなぜそうなるのか自分なりに考えてみたのですが以下のような考えは正しいのでしょうか?
例えばA-というアニオンについて考えます。ここでこのA-の共役酸AHのpKaが大きいとします。
pKaが大きいということは塩基性が強い→ルイス塩基として考えると電子を渡そうとする→電子を渡そうとするため他の基R-Lに攻撃してR-Aとなってしまう→求核力は大きい
pKaが小さいなら酸性が強い→ルイス酸として考えると電子を確保しようとする→ということは電子を渡したくない→他の基R-Lに攻撃したくない→求核力は小さい
このように考えたのですがどうなのでしょうか?やはりpKaによる求核力の分類はあくまで傾向であるのでこのようなことを考えるのは無意味なのでしょうか。
どなたかお分かりになる方、お答えいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
共役酸のpKaが問題になるのは、求核性を示す原子の種類が同じ場合です。
たとえば、カルボキシラート、フェノキシド、アルコキシドの比較であれば、いずれも求核性を示すのが酸素原子ですので、pKaによる比較に意味があります。
原子の種類が違えば無意味です。原子の種類はきわめて重要な要因だからです。
さて、同種原子でpKaが関係する理由は、一般に強い塩基の方が(絶対値が)大きな負電荷を有しており、その負電荷が求核性の原因になるということです。
そもそも、塩基というのは水素原子を攻撃してH+を引き抜くものであり、求核剤というのは正電荷を帯びた炭素原子を攻撃するものです。つまり、攻撃する相手が異なるだけで似たような作用であるといえます。
ただし、塩基性というのは主として平衡に関わるものであるのに対して、求核性は反応速度に関わるものであるという違いはありますし、求核性の場合には立体的な要因が重要であるなどの違いがありますので、全く同じというわけではありませんが。
なるほど、原子の種類が違ってしまえばpKaで考えることは意味がないのですか。また同種の原子でのpKaの関係性も分かりました。
解答していただきありがとうございました。
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