プロが教えるわが家の防犯対策術!

ダーリントン接続の問題についてたずねます。
一つ目のトランジスタにはベースにib1,コレクタにic1、二つ目のトランジスタには、順番にib2,ic2が流れています。
また両方のコレクタに電圧Vがかかっており、二つ目のエミッタは接地されているという状態です。
そして全体のhfeとhieを求めよというのが問題です。
hfeは二つのhfeをかけて、ic1*ic2/ib1*ib2と解答しました。
hieの方がいまいちわかりません。
入力電流は1つ目のトランジスタのやつで、V/ib1だと思うのですが、合っているでしょうか?

A 回答 (2件)

hre と hoe を無視した等価回路は以下のようになります。



                         ← ic1 + ic2
 Vb ───┐  ┌───────┬────── Vc
    ib1↓hie1 ↓ic1 = hfe1*ib   │
        └┬┘           ↓ ic2 = hfe2*ib2 = hfe2*( 1+hfe1 )*ib1
          │← Ve1        │
         hie2            │
          └────────┤
      ib2 = ( 1+hfe1 )*ib1 →   │↓ib2 + ic2 = ( 1+hfe2 )*ib2 = ( 1+hfe2 )*( 1+hfe1 )*ib1
                       │
                      Ve

> hfeは二つのhfeをかけて、ic1*ic2/ib1*ib2と解答しました。
全体を1つトランジスタとしてみて、ベース電流を ib 、コレクタ電流を ic 、電流増幅率を hfe とすれば
   ic = hfe*ib
で表されます。図を見ると
   ib = ib1
   ic = ic1 + ic2 = hfe1*ib + hfe2*( 1+hfe1 )*ib1 = { hfe1 + hfe2*( 1+hfe1 ) }*ib  ← ib1 = ib なので
ですから、
   hfe = hfe1 + hfe2*( 1+hfe1 )
となります。

>hieの方がいまいちわかりません。
これも全体を1つトランジスタとしてみて
   Vb - Ve = hie*ib
となります。1段目のエミッタ電圧を Ve1 とすれば
   Vb - Ve1 = hie1*ib1 --- (1)
   Ve1 - Ve = hie2*ib2 = hie2*( 1+hfe1 )*ib1 --- (2)
ですから、式(1), (2) の両辺を足し合わせて
   Vb - Ve = { hie1 + hie2*( 1+hfe1 ) }*ib1 = { hie1 + hie2*( 1+hfe1 ) }*ib  ← ib1 = ib なので
したがって
   hie = hie1 + hie2*( 1+hfe1 )
となります。問題では Ve = 0 ですが、一般化して Ve として計算しました(外付のエミッタ抵抗がある場合はこうしたほうがいいですが、ない場合は、最初から Ve = 0 としてもいいです)。

>入力電流は1つ目のトランジスタのやつで、V/ib1だと思うのですが、合っているでしょうか?
それだと 1段目の hie だけです。Ve1 と Ve は等しくないのでそうしてはダメですね。     
    • good
    • 0
この回答へのお礼

とてもわかりやすい説明ありがとうございます。
コレクタ側にしかVがかかってないんですが、それを入力電圧とすればいいんでしょうか?

お礼日時:2007/06/21 14:32

>コレクタ側にしかVがかかってないんですが、それを入力電圧とすればいいんでしょうか?



コレクタ電圧は入力電圧ではありません。
ご質問の回路は以下のようなものだと思います。

           ← ic1
          ┌───┬── V ( 電源電圧 )
   ib1 →    C     │↓ic2
  ──── B      │
  ↑       E     C
  Vin      └─ B
  │      ib2 →   E
  ─┐          │
    ┷           ┷
  接地(0V)      接地(0V)

コレクタに V の電圧がかかっている場合、V は電源電圧であって、入力電圧ではありません。入力電圧はベース電圧(上の回路の Vin )になります。

コレクタ電圧 V を変えても( Vin < V の範囲なら)トランジスタの特性は変わりません。なぜなら、hoe (コレクタ抵抗の逆数)を無視しているので、コレクタ抵抗は無限大となって、V を変えてもコレクタ電流は変わらないからです。実際、トランジスタの Ic-Vce 特性の平坦な部分は、コレクタ抵抗が無限大に近いということを表しています。

ダーリントン回路で考えるとややこしいので、トランジスタ1個のエミッタ接地回路で考えると、ベース電圧 Vb とコレクタ電流 ic の関係は
   ib = Vb/hie
で、ベース電流 ib とコレクタ電流 ic の関係は
   ic = ib*hfe
ですから、この2式から、
   ic = hfe/hie*Vb
となって、入力電圧(ベース電圧)の変化を hfe/hie倍したのがコレクタ電流の変化になるという、トランジスタの増幅を表した式になります。この式にコレクタ電圧 V は出てきません。増幅される入力電圧は Vb (上図の Vin )です。分かりました?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございました。
よくわかりました。

お礼日時:2007/06/21 23:34

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!