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日本語では、「私」の言い方はいろいろありますね。
俺、僕、私、おいどん、わし、まろetc.
「あなた」も同様です。
これがどうして、欧米では一種類(英語なら「I」だけなのか?
なぜ豊富な人称代名詞ができなかったのか?

A 回答 (6件)

日本語は人称代名詞が少ないという点では実は印欧語とあまり変わらず、一人称の「あ、わ(われ)」2人称の「な(なれ)」、三人称には人称代名詞的なものはなく指示語(指示代名詞)を使います。

印欧語でもラテン語には三人称代名詞はなく、現代の諸語にはありますが起源的に指示代名詞の転用であることが少なくありません(ロマン系、スラブ系の多く、アイスランド語、アフリカーンス語の中性単数など)。

よく英語(その他印欧語)を習っていると「同じ語を繰り返すな」と言われます。誤解が起きなければ代名詞を使うということです。そういう注意を受けるということは日本語は代名詞の使用が少ない、というか印欧語のような代名詞の使い方が発達していないということになります。
もちろん一々名詞を繰り返すのはうっとうしいので誤解が起きなければ主語も目的語も省略されます。欧米語ではそういう融通が利かず、英語、現代フランス語では主語は省略できない、他動詞であれば目的語が省略できない(だから意味が弱くとも代名詞を置かなければならない)事態になります。この時点で代名詞が現れる頻度に差が出ます。

一見日本語には多彩な代名詞があるように見えるのは、実際は名詞で人称の間の関係を表そうとするからです。「私」を使うか「俺」を使うかは相手との関係や状況で決まります。
今でこそこれらは人称代名詞のような感じですが、発生起源的には省略された主語や目的語に添えて人間関係を表す名詞(同格)だったと考えられます。
少々乱暴に言えば「僕はあなたを知っている」は (I), your servant, know (you), the person in that direction.、「先生は来られますか」は Will (you), our teacher Mr XX, come? のような感じで、日本語は括弧内は省略して代わりに関係を明示しようとする、英語では括弧内は省略できない、同格語句は言わずに簡潔にすませようとする、ということでしょう。

人称間の関係をどのように、どの程度表現しようとするかという考え方の違いに根ざすもので、日本語では動詞や助動詞だけでなく名詞で表す方法が目立って発達しているので「人称名詞」がきわめて多くなっているのです。
ただし日本語=複雑、印欧語=シンプルと考えるのは早計でありまた誤解でもあります。印欧語の丁寧な言い方はいくらでもあること、二人称代名詞に親称と敬称があるのは普通であること(これは心の近さにより、必ずしも丁寧であるかどうかではないことに注意)、日本と同じように役職語を二人称に使うこともあること(放送大学の受け売りですがポルトガル語でそういうケースがあるようです)などそれぞれに事情があります。人称代名詞が少ないから人間関係が対等、みんなタメ口などと考えるのは全くの誤解です。
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#2です。

oubliさん、ご指摘ありがとうございます。参考になりました。

ついでに補足すると、日本語の場合、主語を省略できるから、再帰代名詞を主語代わりに使えるという面もありそうですね。英語の再帰代名詞を使った強調のように。

日本語の本来の一人称は他にも「あ(吾)」がありました。

「アムロ、行きます!」みたいに、自分の名前を一人称としてそのまま使用するっていうのも、日本語として認めうると思います。
古代中国でも三国志の「出師之表」の「臣亮云」のような、自分の立場と名前を一人称として使っているものもありますね。
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既に回答されていますが、日本語の人称代名詞が名詞からの転用なのに対して、印欧語の人称代名詞はもっと根源的で、他の品詞からの語源説明ができないものです(特に1人称と2人称)。

日本語の人称代名詞に対応するのはyour majesty(=you)とかyour humble servant(=I)とかいった特殊な言い方でしょう。ただし、多くの印欧語に2人称では親称と敬称の区別があります。英語のthouは敬称ではなく、2人称単数の元の形です(ドイツ語のdu)。多分フランス語の影響で2人称複数のyouが単数の敬称ともなり、thouは親称になりました。その後youが単数でも一般形になったわけです。
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そもそも日本語において「代名詞として特別に用いられる単語」がどのくらいあるのかって話はありますけどね. 例えば「僕」とか「私」とい

うのは別の意味も持っているわけで, 1人称を表す特殊な表現かっていうとちょっと問題あります.
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まず、欧米では二人称代名詞主格がひとつだけというのは間違いです。


親しい間柄で使われる「二人称親称」と、初対面や上位者に使われる「二人称敬称」がある。

ドイツ語 sie, du
フランス語 tu, vous

ちなみに、英語でも二人称には、youのほかに、現代会話文では廃れててほとんど使われていないけど、二人称敬称としてthouがあります。

ドイツ語やフランス語でも英語ほどではなく未だに実際に使われているけど、二人称敬称は廃れていく方向のようですね。

あと、一人称単数としても英語では「we」、フランス語では「nous」を使う場合があります。(高位者一人称としての複数)

日本語の一人称代名詞は、一部を除き、厳密に言えば、もともとは代名詞ではなく名詞です。だから、それぞれ自分の立場に応じて使います。
それで豊富な人称代名詞ができました。日本語の本来の一人称代名詞は「わ(われ)」。

「わたくし」はもともと「個人」の意味。「ぼく」はもともと「しもべ」の意味。「じぶん」はもともと再帰代名詞。「おれ」は再帰代名詞「おのれ」の転化。

さらに、日本語と印欧語では、文法が違います。
日本語には一人称単数の格変化もないし、三人称の動詞の変化もなく、自分のことを述べる場合でも他人のことを述べる場合でも三人称的に語っても文法上、矛盾が生じません。
なので、本来は名詞(自分の名前のような固有名詞や肩書きでさえ)であっても、一人称代名詞と置き換えても使えてしまいます。
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敬語・謙譲語のあるなしと大きな関係があるようです。


また身分によって業界によって、時代によって、また方言で色々有ると思います。
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