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HCVで、抗体価が高いとウイルスが存在していると考えられると聞きました。抗体が多いのに、病気になるということがよく理解できません。臨床検査に関する知識がないので、わかりやすく教えていただけるとありがたいです。

A 回答 (4件)

他の回答者の方に一部誤解があるようなのでレスをします。


現在測定しているHCV抗体は、人間に侵入したC型肝炎ウイルス(HCV)を排除できる力はありません。この様な抗体を感染抗体と呼んでいます。この感染抗体は、ウイルスを排除出来ませんので、ウイルスと抗体が共存することになります。ウイルス量が多ければ、ウイルス抗体価も高くなる事になります。

侵入したHCVのウイルス量が少なければ、一過性の急性C型肝炎で治癒する事がありますが、その場合はHCVは体内から無くなっていき、それに応じて少しずつHCV抗体価は低下していきます。その結果、HCV抗体価が低い方の場合には、過去の治癒した感染を見ている可能性があることになります。

一方、ウイルスを排除することのできる抗体は中和抗体と呼ばれ、麻疹や風疹で出来る抗体はこのタイプです。この場合は、抗体があれば原則的には再感染もしません。

少し話しが難しくなりますが、B型肝炎の場合にはHBs抗体は中和抗体、HBc抗体は感染抗体です。このように一口でウイルス抗体と言っても同じではありません。何故大量のHCVが侵入した場合に中和抗体が出来ないかは現在研究中です。
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この回答へのお礼

 質問の意図をくんでいただき、ありがとうございました。納得できました。
 研究中ということがやや残念ですが、現時点での疑問は
解決しました。
 機会がありましたら、またご意見いただけるとうれしいです。ありがとうございました。

お礼日時:2003/06/03 18:13

専門的なことは免疫学の教科書をお読み下さい。

もう少しだけ、追加します。HCV抗体陰性の場合でも、症状が出ていたり,精密に否定する場合にHCVのRNAのチェックを行ないます。同様に、HBVとHCVの抗体が両方とも基準値以上で、症状が出ている場合HBVのDNAのチェックとHCVのRNAのチェックを行ない、どちらが活動性か調べます。抗体は確かに過去の感染か持続感染を示すものを基準として陽性としますので、抗体の量と比例はします。しかし、抗体がウイルスを退治するものだけではないし、発症後1週間以内で陰性であればその後も再検査してチェックするのです。これは現在の一般的な診断基準です。

この抗体量と陽性か陰性の基準は多くのデーターを元に決めていて、誤って陽性と出ない程度をきめているので、C100-3であれば1.0以上を陽性、カットオフ比でも1.0、C22-3でも1.0、GOR抗体でも1.0以上を陽性としています。どれが何を示すかは必要があれば免疫学か臨床ウイルス学当たりの本をお読み下さい。

多いことは、それだけ感染が進行して、抗体が産生され要る証拠で、必ずしも抗体が多くても有効でなかったり、十分でなかったり、消耗されて、必要なものが十分機能できていないのです。

似たような疑問でアレルギーもあるでしょうが、ヒノキの花粉の抗体がたくさんあれば、ヒノキの花粉が体に侵入しないのでしょうか。抗体を論じれば、免疫学の最新の知識を求めることになるし、単純ではないです。
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この回答へのお礼

度々の回答、ご丁寧にありがとうございました。

お礼日時:2003/06/03 18:08

抗体というのは初めからあるものではなく、攻撃されて感染したあとでできるということを認識して下さい。



ウイルスでも細菌でも侵入してきたものをリンパ系の細胞が認識し、その抗体をつくるのです。ですから、予防接種してもその予防接種に対して抗体を作り、それが本物の有害なウイルスに防御反応をして感染を成立させないように働くのです。

肝炎C型ウイルスも精密にその抗体を調べる技術が確立していますので、C型肝炎を発症していないように見えても、ウイルスが持続的に体内で増殖していれば、時間の経過と共に抗体はどんどん作られます。まったくいない状態では、抗体は必要以上に作成される必要が無いのでウイルスが侵入したことがあってすべて撃退されたあとは抗体が記憶され産生されても時間の経過で減少します。

今、ある程度の抗体があるという事実は、過去にウイルスが侵入し、現在も抗体が戦っていることを示すので、基準を作って陰性か陽性かを判定しているのです。場合によってはペア血清テストで、時間をずらして採血し、比較すれば、抗体が上がるのか下がるのかも検討することができます。

これ以上の詳しいことは免疫学の教科書を読むことをお勧めします。

この回答への補足

 早速のご意見、ありがとうございます。
 質問の内容がうまく伝わってないようなので、補足させていただきます。
 抗体が何のためにできるのかと考えたとき、それは異物に対して防御を行うためだということで、その防御すべき抗体が、大量にあるほどウイルスがいる可能性が高いのは、わかります。
 ですが、HCVやHIVでは、抗体が大量にあるにもかかわらず、治るわけではなく、発症しないにしても感染した状態であるわけです。抗体が何のためにあるのかという前記の内容に反するわけで、防御できていないのではないかと思うのです。
 よって、「抗体価が高い」ということが、矛盾するように感じているのです。

補足日時:2003/06/01 20:06
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免疫学の一般論でお話しします。

動物の体は、本来その動物個体とは異質の(「体の構成成分ではないもの」という言い方がぴったりするかもしれません)ものが体内に進入すると、そのものに対抗するための防御機構が発動します。その防御活動の中で重要位置を占めるのが、IgMやIgGなどの抗体の産生です。そして一度その異物に対する抗体が作られてしまうと、それは体内に保持され、次回からその異物が進入して疾患など引き起こそうとしても即座に攻撃して動物個体をその異物からの攻撃から守ってくれる訳です(免疫を獲得すると言います)。
で、HCVウィルスなのですが、これはもちろん本来はヒト体内に存在しないものです。ですので抗体が見つかったと言うこと(抗体価が高い)は、体が明らかにHCVに感染しているという証拠となるわけです。ヒトによってはもしかすると、感染しているという事実があるだけで、発症はしていないかもしれません。発症すると言うことは、抗体は体の中で精一杯防御を続けてはいますが、力及ばず・・・(戦闘中に感染したヒトの体力が尽きてしまうこともありますよね)ということだとご理解下さい。ちなみにAIDSでもSARSでも、抗原抗体反応で検査をしますが、患者さん方は依然として存在しますよね。それと同じことです。
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この回答へのお礼

 わかりやすいご意見、ありがとうございます。
 防御するための「抗体」が、防御できていないということでしょうか?
 抗体がたくさんある程、ウイルスへの防御が強いようなイメージがあって、「抗体価が高い」ことが悪いことではないように感じてしますのですが、いかがでしょうか。

お礼日時:2003/06/01 20:21

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