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度数表記の自然数の角度について
cosθが有理数になるθを調べています。
おそらく、cos(60°+360°×n)のみ有理数となると考えています。
(この事実ではなく、証明方法に関心があります。)

教えて頂きたいのは、
・以下の議論に間違いがないか
・cos100°(またはcos80°)が有理数か無理数か
・他に、cos60°のみが有理数であることを示す方法はないか
です。

以下、とても長くなります。
時間がありましたらよろしくお願いします。


2倍角の公式cos(2θ)=2(cosθ)^2-1から
【補題A】----------------------------------
cosθが有理数⇒cos(nθ)が有理数(nは自然数)
--------------------------------------------
であることがわかります。この補題の対偶を考えることにより
【定理B】----------------------------------
自然数の角度θに対して、
cosθが無理数⇒θの約数αに対してcosαは無理数
--------------------------------------------
が成り立ちます。

さらに、
cos(180°+ θ)=-cosθ、
cos(180°- θ)=-cosθ
より、調べるθは1°~89°までで良いことがわかります。

また、cos(180°-θ )とcosθの有理性が一致することもわかります。
cos(-θ)=cosθより、cos(-θ)とcosθの有理性も一致します。

さて、cos72°が無理数であることがわかっています。
定理Bより、cos36°も無理数です。
すると、
cos(180°×n + 36°)=cos36°(5n + 1)
cos(180°×n - 36°)=cos36°(5n - 1)
cos(180°×n + 72°)=cos36°(5n + 2)
cos(180°×n - 72°)=cos36°(5n - 2)
の4つの式の左辺の値は無理数なので、定理Bより、
cos(5n±1)°、coscos(5n±2)°は無理数です。
【補題C】----------------------------------
自然数の角度θに対して、
cosθが有理数⇒θは5の倍数
--------------------------------------------

同様の考え方より、
cos45°が無理数であることがわかっているので、
cos(180°×n + 45°)=cos45°(4n + 1)
cos(180°×n - 45°)=cos45°(4n - 1)
より、奇数θについては、cosθが無理数であることがわかります。
【補題D】----------------------------------
自然数の角度θに対して、
cosθが有理数⇒θは2の倍数
--------------------------------------------

補題Cと補題Dから
以降調べる必要がある角度10°の倍角、
10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°
であり、特に、30°と60°についてはそれぞれcosの値がわかっています。(cos60°は有理数、cos30°は無理数)

そこで、10°、20°、40°、50°、70°、80°
について調べます。
この6つの角度の最小公倍数(公倍角というべき?)は
2800°で、2800°≡100°(mod 180°)です。
そこで、cos100°またはcos80°が無理数であることが示せれば、
cos2800°は無理数であることがわかり、
定理Bから、10°、20°、40°、50°、70°、80°
も無理数となります。

これで目標が示せると思うのですが、
cos100°の値を求める方法がわかりません。


cos150°が無理数であることがわかっているので、
定理Bよりcos50°やcos10°も無理数ですので、
10°、20°、40°、50°、70°、80°から
cos10°、cos50°を除いて同様に考えると、
cos560°≡cos20°に帰着されますが、
今後はcos20°でつまづいてしまいます。


また、例えば、
仮に、89!/60を180で割った余りωが求められれば、
定理Bからcosωについて無理数であることを示すだけでよい(ωを求めることの方が難しい?)ように、その他のアプローチ方法も発見できれば嬉しいです。


以前、tanに関する同様の問題についてアドバイスを頂き、
とても参考になりました。その考え方を参考にしながら、
今度はcosについて考えているのですが、
あと一歩のところで辿りつけないでいます。

A 回答 (6件)

http://blog.livedoor.jp/seven_triton/archives/51 …にある
cos{(n+2)θ}+cos(nθ)=2cos{(n+1)θ}*cosθ…※
を使って補題Aを証明しておきます。
※の式自体は、和積の公式cosA+cosB=2cos{(A+B)/2}*cos{(A-B)/2}でA=(n+2)θ,B=nθとおけばすぐ得られます。

「補題A cosθが有理数ならば、cos(mθ)も有理数です。」
cosθが有理数ならば、cos(2θ)=2(cosθ)^2-1だからcos(2θ)も有理数です。
したがって、cosθ,cos(2θ)は有理数です。
m=k-1,kのとき補題Aが成り立つと仮定します。
即ち、cos{(k-1)θ},cos(kθ)は有理数と仮定します。
次に、m=k+1の場合を考えます。
※の式でn=k-1とおくと、cos{(k+1)θ}+cos{(k-1)θ}=2cos(kθ)*cosθが言えます。
よってcos{(k+1)θ}=2cos(kθ)cosθ-cos{(k-1)θ}となります。
したがってcos{(k+1)θ}も有理数です。
以上よりm=k+1のときも、補題Aが成り立つことがわかります。

したがって、任意の正の整数mに対して、補題Aが成り立つことが言えました。
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この回答へのお礼

※お礼が遅くなってしまい申し訳ございません。

cos(mθ)も有理性を分かり易く説明して頂きありがとうございます!
数学的帰納法は強力ですね。

話しは飛んでしまいますが、“場合分け”を回避できる手段について、最近、関心があります(といっても深くどころか浅くも考えていないけれど(笑))。コラッツの問題を一挙に解決するような理論が登場しないかな…などと思うときがあります。

お礼日時:2010/04/11 11:38

>>おそらく、cos(60°+360°×n)のみ有理数となると考えています。


間違いです。No.3回答者様の挙げられている例の他に、θが無理数であってもcos θが有理数になる例として、
cos θ=3/5(θ≒53.1°)
cos θ=4/5(θ≒36.9°)
以上は最も有名なピタゴラス数を3辺の比としてもつ直角三角形の直角以外の2つの内角の余弦ですし、同様に
cos θ=5/13(θ≒67.4°)
cos θ=12/13(θ≒22.6°)
も有理数ですよ。
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この回答へのお礼

アドバイスを頂きありがとうございます。

今回は、度を自然数(1°,2°,3°,…)に限っているので、No.3の方が挙げてくださったものに限られると思います。

ですが、ziziwa1130さんから頂いた回答を読んで、三角関数sinθ, cosθ, tanθなどについて、より一般に有理性を考える問題も面白いかと感じました。例えば、度数を弧度法にして考えたとき、sinθ、cosθ、tanθが有理数になるθ全体の集合はどうなるのかなど…。
(数学的に意味のある集合かわかりませんが・・・)

お礼日時:2010/03/21 20:56

補題A の証明は、n の偶奇で分けて、


n = 0 → 2 → 4 → …
n = 1 → 3 → 5 → …
と2セットの帰納法にすれば、
加法定理から容易に示せます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
まだ考える時間がないのですが取り組むのが楽しみになりました。
チェビシェフは話題が深そうなので、初等的に示せる方法もとても興味深いです。

お礼日時:2010/03/21 20:49

次に疑問


その1
cos(0°)=1,cos(90°)=0,cos(120°)=-1/2,cos(180°)=-1やcos(240°)=-1/2,cos(270°)=0,cos(300°)=1/2が漏れてるんだけど、気がつかなかったの?

その2
補題Aをきちんと証明するためには、下記のチェビシェフ多項式の知識がいるとは思うけど、そこらへんの知識はあるの?
http://blog.livedoor.jp/seven_triton/archives/51 …
下記のド・モアブルの定理を使っても出来るけど
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%BB% …
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この回答へのお礼

90°×nや60°に帰着できるものも有理数値をとります。
自分の中でどんどん議論が進んでしまい、説明が欠けてしまいました。
申しわけありません。

チェビシェフ多項式については名前のみで内容は全く知りませんでした。この機会に詳しく知りたいとは思うものの、チェビシェフ多項式の背景には広い体系が広がっているようで、しばらくはこの問題から離れられなくなりそうです。

お礼日時:2010/03/21 20:41

以前、同様の質問に回答したことがあるのでコピペ


http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2212683.html
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

紹介頂いたURLを参照しました。
度数表記ではなく、弧度法で考えている人もいるんですね。
それほど数学には精通していないので、
理解には結構な時間がかかりそうです。

そのころにはこのQA自体が古くなっているかもしれませんが、
また機会がありましたらよろしくお願いします。

お礼日時:2010/03/21 20:31

また、楽しいことを考えていますね。


貴方のやり方で、あと少しではないでしょうか。
(補題A を示すには、もうちょっと説明が要りそうですが。)

x = cos20°と置くと、三倍角公式より、
1/2 = cos60°= cos(3×20°) = 4 x^3 - 3 x。
方程式 8 x^3 - 6 x - 1 = 0 に有理解が無い
ことを言えば、cos20°が無理数と判ります。
↓この質問の定理より、
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5752295.html
8 x^3 - 6 x - 1 = 0 に有理解があるとすれば、
x = ±1/2, ±1/4, ±1/8 のどれか
でなくてはなりません。実際に代入してみれば、
どれも解でないことが判ります。
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この回答へのお礼

あーそっか。補題A、ダメですね(*_*)
θ → 2θ → 4θ …
については倍角の公式からわかりますが、
nθについては、まだ何も言えていません。

※tanのときにアドバイスを頂き、ありがとうございました。
とても参考になりましたし、証明が面白く今度はcosに挑戦しています。いまは補題Aの根拠がなくなってしまったことに呆然としていますが(笑)

またcos20°は3倍角の公式でcos60°に結びつけて考えるといいのですね!参照QAの高次方程式の有理解については、理解するのに少し時間がかかりそうです。

度々教えて頂き、本当にありがとうございます。
これからもよろしくお願い致します。

お礼日時:2010/03/21 00:46

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