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聴覚障害者が自分で払う通訳派遣ってどう思いますか?

13日の朝日新聞に、兵庫県西宮市にある団体が聴覚障害者向けの通訳派遣を始めた記事が載っていました。
記事によると、「手話や要約筆記などを学んだ学生、主婦ら約30人が通訳として登録している。1時間1100円で、100円はセンター。交通費は利用者が負担。千円を越える交通費は通訳者が負担。」
「聞こえないこと我慢しないで」という題字と記事内容から察するに、聴覚障害者本人がお金を払って通訳を雇うことを推奨しているようです。

これを見て、ビックリしました。

私の家族は難聴です。軽度なので、手帳も障害年金も貰えません。
でも生活上困難で、コミュニケーションも筆談を加えています。
補聴器も補助が受けられず両耳で50万しましたが感音性難聴なので、効果は低いです。
(今は性能が良いのが出ているみたいですが、購入の目処が立ちません)
何の公的支援も受けられない状況です。
生まれつきではないので口の形を読んで会話することも、ままなりません。
就職も手帳が貰えないから一般扱いで、障害者枠にも入れません。
その上「お金払って通訳を」なんて、とんでもない!
こんな通訳派遣が広まったら、「聞こえないんだから、自分で通訳雇いなよ」と言われて、生活が成り立ちません。
聴覚障害者自身が支払うのではなく、イベント主催者・雇用主の会社が支払うなら良いと思います。
その場合でも、記事にある「手話や要約筆記などを学んだ」レベル(だから安いのかな。)ではなく、正規の手話通訳士・要約筆記奉仕員でないと不安です。
(要約筆記奉仕員は、資格化されていませんが、厚労省のカリュキュラムを修了した人です。守秘義務にも厳格です。)
それを考えたら、今、行政の公的派遣事業を委託されている各地の身体障害者協会や難聴協会、要約筆記団体が、一斉に全国的にやってほしいです。

聴覚障害者がこの事業を立ち上げているのにはびっくりします。
この方達は、手帳を持ち生活用具が支給され、障害年金を受けられている方なのでしょうか。。
(100円だけ受け取るみたいだし)
「公的派遣がされないなら、自分たちで」という安易な考えだと思います。
「通訳派遣、飲み会もOK!」とされてますが、、権利という土台がないので、話が飛びすぎです。

公的派遣を受けられない時、主催者に要請しています。
言えば、案外すんなり要約筆記奉仕員を派遣してくれます。
してくれないときは、聴覚障害者情報センターという所に相談します。
そこから主催者を説得してくれる時もあります。
あるいは、主催者の係員が書いてくれたり、誘導してくれます。
聴覚障害者自身がお金払って通訳雇うより、そのほうが社会に啓発されると思います。
生活の全てに通訳を派遣することは、人材的にも不可能ですから、
社会の中に聴覚障害者がいることを認知してもらうことが大切だと思います。

とにかく、現状は、聴覚障害者の人権・権利が確立していないし、他の制度との調整が必要なので、「お金がある聴覚障害者だけが使える」事業は止めてほしいです。
「障害」を商売のネタにしているみたいです。
登録している人たちは、こういう事情を知らないのでしょうが、登録している団体と同じ考えと見られますね。

(1)この通訳派遣事業は、今の聴覚障害者の権利を守れるか?
(2)通訳派遣事業を担う通訳者は、誰が良いか?
(3)飲み会に通訳者が必要か?  等、

聴覚障害者の人や、福祉について知識のある方から意見を聞きたいです。

A 回答 (5件)

(1)この通訳派遣事業は、今の聴覚障害者の権利を守れるか?


どちらかと言うと、知覚障害を持つ方の権利と言うよりも、
存在意義を広げてくれるかもしれません。

(2)通訳派遣事業を担う通訳者は、誰が良いか?
知覚障害の通訳の仕事が、一極集中であったコトは間違いが無く、
民間の団体が行う集会や催しモノなどでは、協会やセンターなどでは
人を派遣しては頂けない事が多く、一般人の起こす催しモノの多くに、
障害者を呼び込む事が出来なかった現状では、同じ知覚障害を持つ方が
起業される事には不満は無いと思えます。

(3)飲み会に通訳者が必要か?  等、
飲み会も時と場所や開催の大きさにもよると思えます。
個人の集まりに派遣してもらうのではなく、パーティーや歓談会などの
席上の通訳として派遣して貰う事には大賛成です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

知覚障害ではなく、聴覚障害者についてなのですが。。

お礼日時:2010/06/18 17:22

世の中の矛盾を感じますよね。



ある方が云っておられました。
弱視でうっすら見えます。という人
家族中から危険だから・迷惑かけるからと自転車さえ乗れません。
なのに障がい者にはならないんです。

片方の目が見えません。
危ないからと車の運転はさせてもらえません。
なのに障がい者にはならないんです。
いっそ右目を自分で潰してしまおうかと真剣に悩みました。
両目見えない人が羨ましいとさえ。

境界線は何処にあるのでしょうか。
他にもまだまだ矛盾や不条理は転がっています。

注目を浴びて其処からのスタートだから最初の人は諦めなさい。
そのうち改善されてきっとよくなるでしょう・・・
そういうんです。
でも
対象者となる人間は実際に 今 生きているんですよね。
今現実化しなければ意味がないんですよね。

健常者や事実上の障がい者には見えない苦しみを
山ほど抱えてそれでも尚きっかけを作った人達のくくりの中に
勝手に入れられてこれからの人の為になるからと割り切りなさいって云われても
これ以上の犠牲は無理ですよ。

同じ様に
介護の世界でも何処の世界でも
本当に腹の立つことばっかりですね。

ごめんなさい。
回答にはなっていません。

今の障がい者の権利なんて守られるはずありません。
飲み会には必要かも。
出席する権利はありますから。
出席しても置いてけぼり感は虚しすぎます。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。
弱視等の方の気持ち、とても考え深い回答を頂きました。

3の「飲み会に通訳を」というのは、本人が支払わないのでしたら良いですが、支払うなら大変ですね。
会費を集めてそこから出してくれたら良いですが、そうなると誘われなくなるでしょうか。
飲み屋で、筆談でコミュニケーションを取っている人たちを見かけたことがあります。
難聴者同士のようでした。
少人数の場合は、同じように筆談すればいいのでは?と思います。
でも広い会場の場合は通訳が居てほしいですし、その場合は主催者が負担してほしいと思います。
それでも呼ばれるような著名人にならないと難しいでしょうか。。。
「通訳の権利」は難しいですね。

お礼日時:2010/06/18 17:30

ここで一方的に告発するより、直に質問したらどうですか?


相手の説明もないまま、批判めいた事を投稿するのは
アンフェアな気がします。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。

お相手は、実際にもう事業をされているのですから、
「私と同じ考え方ではない」と分かるので、
他の聴覚障害者の方の意見をお聞きしたいと思い投稿しました。
「告発」「批判めいた」と受け取られ、お気持ちを悪くされましたら、すみません。
ある程度、自分の見解を書かないと、「何を聞きたいのか」が伝わらないと思いましたので。。

お礼日時:2010/06/18 22:11

身内に中途失聴者がいるので、その立場から。



手話通訳派遣・要約筆記派遣は、障害者自立支援法では、市町村が行なう事業になっています。
国の責任、というより、市町村の考え方や予算に左右されてしまいますよね。

聴覚障害者の情報保障というのは、その障害者の財産の状況などに左右されてはいけないと思います。
情報保障されるのは、あたり前の権利だと思いますから。お金を払えば払うほど差をつける、などということはあってはいけないと思うのです。

ただ、現実問題として、市町村などの予算の状況が改善されることを待っていたら、全体的な情報保障がますます進んでゆかなくなる、という事情もあるだろうと思います。
だとしたら、1つの考え方として、有志の方が有償で支援を提供する、という方法もありなのかな、とは思います。
但し、金額負担が極端に多くなるとか、お金を持っていない方を締め出すとか、そういうことになってしまうと本末転倒だと思うので、両刃の剣かもしれませんね。

もう1つの考え方として、障害を持っている方が受けるサービスを何でもかんでもただにしてしまうのは、あまり望ましいこととは言えない、という考え方もあるようです。
対等な関係で物を言えなくなってしまうんですね。
サービスを買う、ととらえると、ある一定の負担の見返りに、とことんきちっとしたサービスを提供してもらうように堂々と要求する、ということもできますよね。
なので、一定の負担はやむを得ない・むしろ当然なのではないか、という考えもあるようです。

問題は、聴覚障害だとされるdB値の設定値にあるかもしれませんね。
身障手帳でも障害年金でもそうですが、かなりの重度でないと対象外。また、片方だけ失聴してたいへん不自由を感じていても、もう片方が正常ならば認定されないおかしさ。
そういった、変なこともありますよね。
そうなると、情報保障が必要な人にゆき渡らないという問題が出てきます。
難聴の程度うんぬんじゃなくて、情報保障の必要性で考えなければならないのに、そうなっていないわけです。
そういったことも考えてみないと、なかなか問題の本質が見えてこないかもしれませんよ。

で、まとめてみると。
権利うんぬん、という点では、いわゆる素人の方がかかわるような印象を受けましたので、守秘義務などの点から確かに心配です。人権面での研修もないとだめだと思うんですが。
2つ目。手話通訳者・要約筆記者は、ある程度公的な資格認定制度がないと、その質にばらつきがあり過ぎてだめだと思います。市町村の講習会などの修了者をそのまま用いる、というやり方は、あまり賛成できません。
ただ、同時に、そういう養成が確立されるを待っていると、かえって情報保障がままならない、というジレンマもありますよね。むずかしいところです。
3つ目。飲み会にも通訳者は必要だと思いますよ。日常生活の一場面です。聴覚障害だろうが何だろうが変わりありません。しかるべき情報保障があって、日常生活が健聴者と同じレベルになるので、そういう意味では通訳者は必要だと思います。

この回答への補足

6月20日、「ろうを生きる難聴を生きる」という番組で、全ろうあ連盟の方が「情報・コミュニケーション法」について話されました。
「通訳派遣の個人負担はおかしい。手話言語法等で、手話を福祉でなく、社会的に、権利と保障するべき。」
「コミュニケーション事業が簡単な要綱だけで進められているのが問題。法に格上げする」
「各地域の財政によって差がはげしい、自立支援法は廃止すると政府も約束している。」
「課題は通訳者の養成・資格化」と挙げられています。
手話通訳だけでなく、要約筆記、盲ろう向けの通訳も同様です。

これを見て、家族は泣いて喜んでました。

ろうあ連盟の考え方は以下のURLでも分かりました。
(財)全日本ろうあ連盟 http://www.jfd.or.jp/2009/11/19/pid1385

確かに、財政的には難しい面もあるでしょう。
だからといって、ひとつの団体が「聴覚障害者自身が払う」は、
また、誤解を招くことになると思います。

ろうあ連盟・難聴協会・手話通訳・要約筆記団体が昔から
通訳養成・派遣をしていると分かりました。

これで一安心できました。
ご回答くださった皆様、ありがとうございます。
こちらの質問・回答をご覧の皆様、「聴覚障害者の情報保障とは」を考えるきっかけになれば幸いです。

補足日時:2010/06/21 13:53
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。

情報保障の現実問題等について詳しくありがとうございます。
拝読すると確かにジレンマですね。
情報保障者の資格も、dB値設定値も、すべてを底上げしない
と進まない ということですね。
就職のことや、学校での保障も底上げしてほしいです。
突発性難聴の方は「どうして同じ社会に住んでるのに、
情報保障がないのか。急に聞こえなくなって、、
どうしたらいいの」と連絡がありました。
救済措置も必要ですよね。。。

お礼日時:2010/06/18 22:40

兵庫県西宮市では、聴覚障害者自らが自分達の自立生活を自分達で切り開こうとする流れが活発で、ここで“聴覚障害者自立生活センター LIC”が発足しました。


神戸新聞の http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/0003059966 … に記事があります。
また、http://chokakucenter.blog38.fc2.com/blog-entry-1 … がセンターのブログです。

質問に取り上げておられる手話通訳派遣事業も、このような流れの中で出てきました。

そもそも手話通訳派遣事業は、障害者自立支援法で定められている市町村地域生活支援事業として、市町村にその実施内容がゆだねられています。
このとき、市町村は地域生活支援事業全体として予算化して、そのメニューの中の1つとして、コミュニケーション支援事業(聴覚障害者への手話通訳者・要約筆記者の派遣)を行なうに過ぎません。
http://www.nishi.or.jp/contents/0000187300030001 … のとおりです。

西宮市の場合、以下がコミュニケーション支援事業の実施要綱です。
http://www.nishi.or.jp/media/2010/komyunike-syon …

これを見れば、公的な手話通訳派遣としては無料だ、ということがわかると思います。
ところが、利用できる範囲が非常に狭く限定されています。
“医療機関にかかる”、“親族などの冠婚葬祭”、“就職の面接(初回のみ)”等の“社会生活上必要不可欠な外出”だけです。
NHK教育テレビの“きらっといきる”という障害者番組(当事者の方が出演していらっしゃいます)でも、ちょっと問題視していました。
http://www.nhk.or.jp/kira/program/past/details/4 …

聴覚障害者にとって、暮らしの中のあらゆる場面でコミュニケーションが保障されることは必要不可欠であると思います。
ですから、ちょっとしたこと(例えばコンパや飲み会などもそうですね)も含めて、ほんとうにあらゆる場面で制限無しに手話通訳者や要約筆記者を利用できれば、それに越したことはないと思います。
そういう意味では shalom777 さんの考え方にたいへん同意できるものがあります。

理想論としては、あらゆる場面で公的に保障されれば良いと思います。
ただ、何でもかんでも無料で保障すれば良いのかというと、それはまた別の問題になってくると思いますし、まずは、制度としてきちんとコミュニケーション保障されるしくみを作ることが大事なのではないかと思います。
そうすると、聴覚障害者としては、ただただ制度ができあがることを待っているだけではだめだと思いますし、当事者運動と言いますか社会運動と言いますか、団体としてある種の運動を行なってゆくことも不可欠だと思います。

そのような運動の中で、コミュニケーション保障に結び付くこともあるでしょうし、実際にお金を払ってでも、いままでよりは良いサービスを利用できるようになりますよね。
実績づくり、と言ったら良いでしょうか。
そういう実績づくりを通して、コミュニケーション保障の必要性を訴えてゆくことも必要だと思います。
そして、その中で、金銭負担の問題や格差が大きくなってきたら、そのときはそのときでまた考えてゆけば良いと思います。
要するに、たらたら不満だけを言っていても始まらないと思います。行動することが大事だと思いますし、そういう意味では、ご質問に取り上げている事例は批判の対象になるようなものではなく、むしろ、評価に値することだと思います。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございました。
とてもお詳しいですね。
団体のブログ拝見しました。
NPOとは書いてなかったので、サークルですね。

新聞記者が記事にしやすいイベントばかりですね。
今まで、ろうあ協会・難聴協会がイベントしても報道されなかったので、
なぜ、ここのイベントは記事にされたのかと思っていました。
朝日新聞が続けて記事にしているので、懇意の記者がいるみたいですね。

どんなイベントをするかは、ひとつの団体として自由領域です。
参加していないので、何も言うことはありません。
団体の情報保障についての考え方は受け入れがたいので、
家族当人は「参加したくない。見たくもない。聞きたくもない」と言っています。
嫌悪感が強くなってしまって、、、心配しています。

お礼日時:2010/06/21 13:48

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