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助詞「さえ」と「すら」
1)事故すらなければ間に合いました。
は間違いで
2)事故さえなければ間に合いました。
と言うべきだと言われました。
どうして、「すら」は使えないのでしょうか。
3)この村では事故すらない。
はいいそうです。

言われてみればそのように思いますがどうしてでしょうか。

A 回答 (2件)

(すら)は、副詞的な用法が多いです。

名詞、活用語の連体形、副詞、助詞などに付く。

1) 極端な事を例としてあげ、他を類推させる意を表します。
、、、さえ。でも。…でさえ。「子供で(すら)計算できる」「手紙(すら)満足に書けない」
2) 「すら」を伴う語からは、ふつう、考えられない、またはあってはならないようなことが起こる意を表します。
◆「すら」は上代に多く用いられ、中古以降は主に歌や漢文訓読文に使われる程度にすぎず、「だに」さらには「さへ」にとって代わられた言葉です。中古の末ごろには「そら」という形も用いられています。なお、現代語では「さえ」と同じように使用されますが、「さえ」のほうが一般的で、「すら」の使用は少ないので間違えではないが一般的でない指摘をうけたものです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
「すら」は古い言葉なんですね。確かに「さえ」のほうがよく耳にします。
仮定条件節「~ば」といっしょに「すら」を使うとどうも語呂が悪い気がしてひっかかるのも事実なのです。それが何によるのか気になっているのですが。

お礼日時:2010/08/17 18:06

難問ですね。


面白そうなので、素人の感覚のみで終始しますが考えてみました。

一応ネット辞書で確認すると、
「さえ」→ある事柄を強調的に例示し(A)、それによって、他の場合は当然であると類推させる意(B)を表す。
「すら」→ 極端な事を例としてあげ(A)、他を類推させる意(B)を表す。
となっています。

それぞれの説明の前半部(A)に注目して色々な例を考えてみたのですが、
「さえ」は、「ある事柄を強調的に例示」することに重点が置かれているような気がします。
「類推させる」という用法が消滅するわけではないのですが、本質的には「強調的例示」が眼目なのではないか、ということです。
その結果として「類推させる」用法も伴なう、といった感じでしょうか。

「彼女は蚊さえ殺せない」
と言う場合、
「だからそれより大きな生き物など、とても殺すことはできない」
といった内容が(特に強く)意図されているわけではない、と思います。
その結果、
「彼女は蚊さえ殺せない心の優しい女性だ」
という文が成立する。

しかし、
「彼女は蚊すら殺せない」
と言う場合は、
「他を類推させる」という要素が必須です。
ですから、
「彼女は蚊すら殺せない。鶏を殺すなどとてもできないだろう」
などという文は成立しますが、
「彼女は蚊すら殺せない心の優しい女性だ」
という文は不自然になるはずです。

むろん、「さえ」も『その結果として「類推させる」』用法も伴なっているので、
「彼女は蚊さえ殺せない。鶏を殺すなどとてもできないだろう」
という文も成立します。
ただ、「すら」を使用した場合よりも「類推させる意図」は弱くなるのでしょう。
「鶏などとても無理だ」ということに力点を置きたい場合は、「すら」を使うことになると思われます。


1)事故すらなければ間に合いました。
は間違いで
2)事故さえなければ間に合いました。
と言うべきだと言われました。
どうして、「すら」は使えないのでしょうか。

『「事故」から「類推させるべきもの」』を想定しづらいからではないか、と思います。
事故より大きな障害として大災害などが理論的には類推できる一応の形式にはなっているのでしょうが、現実味に乏しいと言えます。
このシチュエーションでの「事故」は、あくまで「強調的例示」として扱われるべきで、「それさえなかったら~」というのが文の骨子でしょう。

3)この村では事故すらない。

この文は、明らかに、「事故より大きな障害」を類推させる意図に基づいています。
東京から殺人事件の調査にやってきた刑事に、のどかな村の駐在さんが、「私の村では(事故以上の重大案件としての)殺人事件など起こりようがないですよ」という意図を込めて言う場合などです。
  
「この村では事故さえない」
という文の場合は、
「事故」を強調的例示として扱っていることになります。
結果として、「殺人事件など、なおさら無い」という意味にもなりますが、それは、この文の眼目とは言えません。
「事故さえ無いのだから、この村の警官は暇です」
などという意図で発せられる内容であって、殺人事件などを類推させることが目的とは言えないでしょう。
  
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この回答へのお礼

辞書で調べると「さえ」と「すら」はほぼ同じような説明になっているのですが、何となく差を感じるのです。それが何かよくわからないの困っています。
「すら」のほうが古い言葉で、「さえ」は後から一般化してきた言葉とすれば、どうも「すら」のほうには古いこだわりの制限がありそうです。

類推はどちらにもある用法ですが、「すら」は類推が必須であるという、そのような解釈で説明がある程度できそうですね。
確かに例文に挙げられた、「彼女は蚊すら殺せない心の優しい女性だ」
は、意味は通りますが、何となく引っかかりを感じますね。「さえ」のほうがスムーズです。


難問が解けたかどうか、ご回答を基に他の例もよく考えてみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/17 18:58

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