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発振回路の周波数はCR積分回路の時定数によって決まるのが分かっているのですが、この回路の発振する周波数の理論的な導出方法を教えて下さい。
コンデンサの値が0.01[μF] R1=100[kΩ] R2=10[kΩ] R3=10[kΩ] です。オペアンプの型はTL071で、電源入力は±12Vです。
後、このような回路の発振する原理についても教えて下さい。よろしくおねがいします。

「電気・電子回路について、CR発振の質問で」の質問画像

A 回答 (2件)

<続きです>




T1 = -0.001s*ln((11v - 5.5V)/(11V + 5.3V)) = 0.001086 s
T2 = -0.001s*ln((10.6V - 5.3V)/(10.6V + 5.5V)) = 0.001111s

f = 1/(0.001086s + 0.001111s) = 455 (Hz)

となります。尚、VoH=+Vcc、-VoL=-12Vとしても、140ppm程度の誤差にしか
なりませんので、問題ありませんが、もし、Vccを5Vとか低い電圧で使用される
場合は 誤差が大きくなりますので、ここで説明した例で使った出力電圧の制約
を盛り込んだほうが正確になります。
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説明のために波形の図を添付しますのでその図を使って説明します。



まず初期状態でコンデンサCの電荷がゼロでV1は0Vと仮定して、その状態で
OPアンプ(TL071)に電源が入ったところから説明します。

電源が入った直後のTL071の出力は初期状態では0Vです。TL072が動作可能な
電圧まで電源電圧が立ち上がるまでは出力のインピーダンスが非常に大きいので
そうなります。

上がりTL071が動作できる電圧まで電源電圧が上昇するとTL071は動作状態に
入ります。非反転入力も反転入力も0Vなので、TL071の出力はその固体の入力
オフセット電圧にしたがって最大電圧VoHあるいは最小電圧VoLどちらかに一旦
振り切れます。もしオフセット電圧がマイナスの極性ですと出力はVoLへ向けて下降
します。そのとき非反転入力V2は出力電圧とGND間を抵抗R2とR3で分圧して
いますからその分圧されたマイナス方向の電圧がV2に現れます。このとき反転入力
の電圧V1はコンデンサの放電が始まったばかりなのでまだ0V付近にあります。
その結果、TL071の出力は最小電圧-VoLへ張り付きます。(もしオフセット電圧
の極性がプラスの場合は最大電圧VoHへ張り付きます。)その結果V2の電圧は
V2Lとして、
   V2L = -VoL*R2/(R2 + R3) (1)

で決定されるマイナスの電圧に固定されます。この状態でしばらくコンデンサCへ
出力V3の電圧VoLが抵抗R1を介して放電されます。コンデンサCが放電されて電圧
V1が下降してゆき電圧V2Lより小さな値になるまではTL071の反転入力が非反転入力
の電圧より高いので出力はVoLを維持します。コンデンサの放電電圧がV2L以下に
なると非反転入力が反転入力より大きくなるため出力はプラス方向の最大値VoHへ
変化します。添付の図はこのタイミングから描かれています。

 コンデンサCの電圧はV2Lから今度はプラス方向へ充電が開始されます。(オレンジ色
で示したカーブでV1は上昇してゆきます。この時のV1の電圧V1(t)はC*R=τを時定数
として以下の式で表されるカーブで上昇してゆきます。

  V1(t) = (VoH + V2L)*(1 - exp(-t/τ))-V2L   (2)

この状態ではV2の電圧V2HはVoHをR2、R3で分圧された、

  V2H = VoH*R2/(R2 + R3) (3)

で与えられる電圧に固定されます。この状態で、Cの電圧が上昇してゆき、V2の電圧
V2Hを超えると出力は反転してVoLへ変化します。ここまでの出力が-VoLからVoHへ
反転した瞬間からここまでの時間をT1とします。この変化に伴ってV2の電圧も同様に
-V2Lへ変化します。V2Lは、

  V2L = VoL*R2/(R2 + R3) (4)

で与えられる電圧に固定されます。この瞬間からCは-VoLの電圧に向かって放電されて
ゆきます。コンデンサCの電圧が下降してゆき、-V2Lより低くなると出力は反転して再び
VoHになります。この放電開始から出力が再び反転するまでの期間T2におけるコンデンサ
Cの電圧V1(t)は以下の式で表されます。

  V1(t) = -(V2H + VoL)(1 - exp(-t/τ)) + V2H (5)

次に、時間T1とT2を求めます。まずT1は式(2)において、V1(t)=V2H、 t=T1 とおいて
T1を求めると、

  T1 = -τ*ln((VoH - V2H)/(VoH + V2L))    (6)

T2も同様に式(5)で V1(t)=-V2L、 t=T2 とおいて、

  T2 = -τ*ln((VoL - V2L)/(V2H + VoL)) (7)

発振周期Tは T = T1 + T2 ですから、発振周波数 f は

 f = 1/(T1 + T2) で求められます。

ここで、VoHはTL071の内部等価回路の構成から来る制約でプラスの供給電圧から
約1V低い電圧になります。また、VoLも同様の理由によりマイナスの供給電圧から
約1.4V高い電圧になります。

 ここで周波数を求めてみます。 C=0.01uF、 R1=100kΩ、R2=R3=10kΩ、 |Vcc|=12V
より、

  VoH = 12V - 1V = 11V、  VoL = -12V + 1.4V = 10.6V,
V2H = 11V* 10E3/(10E3 + 10E3) = 5.5V, V2L = 10.6V*/2 = 5.3
τ = 0.01E-6*100E3 =0.001s,
「電気・電子回路について、CR発振の質問で」の回答画像1
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この回答へのお礼

助かりました。
なるほど周期Tによって周波数は出されるんですね。
これを生かしてがんばっていきたいと思います!

お礼日時:2010/11/28 15:17

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