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CVD装置として利用するためにSUS304でできた真空装置の内壁をアルミニウムでコーティングしたいと思っています。

用途がCVD装置であり油拡散ポンプやターボ分子ポンプを保有しているので
真空蒸着によってアルミニウムを装置の内壁全体にコーティングしたいと思っています。

成膜に必要な温度や圧力が知りたいのですが、私が図書館で借りた真空蒸着の本に書かれた条件と以下のサイトの条件が大きく異なるため、実際にアルミニウムで成膜をされた経験がある方に伺いたいと思いました。

http://202.11.2.126/iwaya/ex2/h18/2-1.pdf

蒸着源から最も遠い内壁までの距離はおよそ15cmです。

この距離まで、まんべんなくアルミニウムを蒸着させるためには、おおよそどれくらいの圧力と温度が必要なのでしょうか。

A 回答 (1件)

CVD装置に使うといっても腐食性ガスは流さないですね?


タングステンボートでAlを蒸着したことがあります(半導体デバイスの電極用)。蒸着によく使われる金属の中で、Alは蒸発源温度が低い部類(http://escoltd.co.jp/05_application/useful/meltp …)で、融点を超えて少し赤くなってきた程度の温度で、一般的な成膜速度(1nm/sec)が得られます。Alの加熱はタングステンボートでしょうか、それともタングステンコイルの入ったアルミナるつぼでしょうか。タングステンボートだと、ボートの大きさによって必要な電流の大きさが異なりますが、100Aから200A程度流せる電源が必要です(電圧は10Vもあれば充分)。

蒸着前の真空度は2×10^(-4) Pa 未満というのが標準的な条件でしたが、単なる保護膜として使うのなら、10^(-3) Pa台でも大丈夫だと思います。蒸発し始めると真空度が多少悪くなりますが、最悪でも、蒸着前の真空度の10倍程度の悪化です。

温度というのはSUSの温度でしょうか。私が使っていた蒸着機では、蒸発源から基板まで70cmくらいの距離があり、通常は基板加熱は行っていませんでしたが、Al蒸着では蒸発源がそれほど高温にならないので、輻射による基板温度上昇は20℃未満でした。金属膜なら基板加熱しなくても蒸着できますが、室温蒸着膜は密着性があまり良くないので、可能ならば基板を加熱したほうがいいかもしれません。私が使っていた蒸着機では、チャンバ内に加熱ヒータ付いてましたが、そういう設備があるのなら、SUSを200℃くらいに加熱した状態で蒸着すれば密着性が良くなると思います。基板表面に油脂等がついていると膜がはがれやすいので基板洗浄は充分行ってください(有機溶剤のアセトン等で洗浄するといい)。

蒸着源から最も遠い内壁までの距離が15cmというのは近すぎると思います。SUS板の大きさが分かりませんが、その距離で均一な厚さにできるのは直径10cm程度の範囲です。どれくらいの膜厚誤差まで許容できるのか分かりませんが、30cm離して直径30cm、50cm離して直径50cm程度の範囲というのがおよその目安です。

成膜速度の制御は、一般に、水晶振動子を使った膜厚計を使います(膜厚計の信号をフィードバックしてボートに流す電流を制御することで堆積速度を一定にする)。そういうものがないと蒸発速度を一定に保てませんが膜厚センサはありますか。
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この回答へのお礼

御解答ありがとうございます。

蒸着源はタングステンボートを考えております。
電源電圧や真空度も達成できそうなので上手く出来ると思います。

ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/06 09:29

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