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すごく基本的な質問かもしれませんが、試料を蒸着すると画像が鮮明に見えてくるということは理解できるのですが、蒸着によってその蒸着したものが元素分析に影響を与えないのですか?蒸着している場合の元素分析は信頼できるのでしょうか。

A 回答 (2件)

少し長くなるかもしれません。


蒸着・・・ということですので走査型電子顕微鏡で非導電性の試料を観察する…という想定でお答えします。
まず、蒸着の目的ですが、導電性のない試料をSEMで観察するとチャージアップという現象を起こし、像に障害が現れたり非常に観察しにくくなります。
これを少なくする為に金、白金あるいはその合金を使って試料表面に薄い金属膜を作り、試料に導電性を与えます。
このために使われる道具としてイオンスパッターが良く使われています。
またSEMは試料に電子線を照射したときに発生する二次電子で観察することが多いのですが金属をコーティングすることにより二次電子の発生効率がよくなります。
チャージアップを防ぐ、二次電子の発生効率が良くなるということで観察しやすくなるのです。

元素分析ですが、こちらは試料に電子線を照射したときに発生するX線を利用します。それぞれの元素は違うX線を発生し、これを特性X線といいます。重元素は検出感度も高く、比較的簡単に検出できますが、絶対量が少ないとその分難しくなります。軽元素はX線強度も低くその分検出も難しくなります。

有機物の元素分析をする場合はイオンスパッターによるコーティングを行なわず、カーボン蒸着によって試料に導電性を付与するのが一般的だと思います。

質問者がどのような試料でどの元素を分析しようとしているか詳細が分かりませんのでこれ以上のことは回答できませんが、有機物を分析する場合はカーボン蒸着する、ということが一般的だと思います。
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蒸着したもの(多分金属をスパッタしていると思いますが)は、元素分析(EDS(EDX)やWDS(WDX))で検出されます。


基本的に蒸着したものは、他の元素の検出には影響は与えません。
但し、蒸着した量が多すぎると、他の元素を隠してしまうことがあるかもしれません。
※実際に電子顕微鏡を使う機会があるのであれば、操作を教えてくれる人に聞いてみてはいかがでしょう。
(質問の内容から、どの程度理解しているのか不明なので、これ以上詳しく説明しません)
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