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「真空中の誘電率をε0とする。面積Sの2枚の金属版が間隔dで置かれている並行平板コンデンサがある。このコンデンサにVの電圧を印加している時の平板間の電界をE0とする。今、電圧を印加したまま、比誘電率εsの誘電体を、平板間を満たすように挿入すると、(電源から新たに電荷が供給される前の)平板間の電界はEとなった。誘電体内で静電誘導が起こったことによって発生する内部電界をEpとおくと、
  E = E0 - Ep (1)
が成り立つ。ここで分極ベクトルを考えると、その大きさは平板における分極電荷(面積)密度σpとなる。よって電気感受率Xを用いると
  σp = ε0XE (2)
で表せる。この式を(1)に代入すると
  σp/(ε0X) = E0 - σp/ε0 (3)
となるから、
  σp = ε0XEo/(1+X) (4)
となる。」
という説明があるのですが、なぜ(3)式右辺の第二項がσp/ε0になるのか分かりません。

真空中に存在する導体について、その表面電荷密度がσであるなら、表面での電界は、その点に垂直な方向にσ/ε0である。ということはガウスの法則から導かれると思うのですが、なぜ比誘電率εsの誘電体内において電界Epがσp/ε0となるのか分かりません

ご回答よろしくお願いします

A 回答 (2件)

 自分も最初は、けっこう戸惑いましたが、結局どんな電荷密度から発生した電場も真空を伝わるのだ、というのが古典電磁気学の物質モデルだからです。



 古典電磁気学において電場は、真空によってしか伝播されません。誘電体があるとそこの真空の性質が、誘電体という物質の性質に置き換わって誘電率が、ε0(1+χ)に変化するように見えますが、これは現象論だとする立場です。

 何故なら誘電体も原子や分子から出来ており、原子や分子の分極は電荷密度とみなせますが(これはご存知と思います)、分極電荷による電場が、原子や分子を発生源とする以上、それを伝えるのは、原子や分子間の「真空」です。だから、比誘電率εsの誘電体内においても、

  Ep=σp/ε0

なんですよ。後は、

  σp = ε0XE (2)

などが都合よく成り立つように、電気感受率χや比誘電率εsを「数学的に」定義するだけです。要するにχやεsを、形式的に物質定数とみなせる形に、定義しただけなんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます
確かに、誘電体の微小距離間では真空が存在するはずで、そこでは真空中の誘電率を用いて電界を計算できます。
電気感受率などは、現象を説明しやすいように設定されているのですね
これからもよろしくお願いします

お礼日時:2012/02/24 22:05

誘電体にの外側に面電荷σを近付けると、誘電体内に誘電分極が発生します。


そのため、誘電体内の電場は、
・面電荷σの作る電場E0
・分極面電荷σpの作る電場Ep
の和になります。
ここで、ある面電荷とその電荷の作る電場の比例定数が 1/ε0 です。
つまり、E0 = σ/ε0、Ep = σp/ε0です。

では、(比)誘電率εsというのは一体何なのかと言えば、これは外から持ってきた電荷σと「全電場」の比例定数なのです。
E=E0+Ep=σ/εsε0
ここで、σは外から持ってきた面電荷の密度であって、分極電荷密度σpを含まないことに注意してください。
このように、εsが出てくるのは、全電荷から分極電荷を除いた電荷と全電場の関係を考えるときです。
あくまで個々の電荷とその電荷が直接作る電場との比例定数は1/ε0で真空中と同じなのです。
(3)式右辺第二項ではEpとσpの関係を使っていますので、ここではεsではなくてε0が出てくることになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます
比誘電率というのは、誘電体を挿入した時、全体を見るために用いる定数なのですね。
これからもよろしくお願いします

お礼日時:2012/02/24 22:02

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