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氷に圧力をかけると溶けるのはなぜ?
それは、氷より温度が高いものだからそうなるんですか?
北極の氷って、下の方にはすごい圧力がかかってると思うんですが、溶けませんよね?
なぜですかz。

A 回答 (3件)

 水は水素と酸素が化学的に結びついて出来た物質である事は御存知かと思います。


 水の分子は、1個の酸素原子に2個の水素原子が結合した構造をしていて、2個の水素原子は酸素原子を挟んで一直線上に並んでいるのではなく、「く」の字型に折れ曲がった形に結合していて、酸素原子の中心とそれぞれの水素原子の中心との間を直線で結ぶと、その2本の直線が成す角度は104.5度になっています。 また、酸素原子は電子を引き寄せる力が強いのに対し、水素原子は電子を引き寄せる力は比較的弱い原子です。
 このため、水分子では、酸素原子がマイナスに帯電し、水素原子がプラスに帯電しています。

【参考URL】
 コンプロネット > 水の話 > 1.1.1 水分子の構造
  http://www.con-pro.net/readings/water/doc0002.html

 Kenji Ogino Laboratry > class > 有機化学1および演習1 2011年度 > 演習1
  http://www.tuat.ac.jp/~oginolab/framepage1/organ …

 そのため、水分子の中の酸素原子と、別の水分子の中の水素原子は引き付け合い、その結果、水分子には6角形の形に並ぼうとする傾向があります。(6角形の頂点の角度は120度で、104.5度に近い角度である上に、6角形は平面を隙間なく埋める事が出来る図形であるため。5角形の頂点の角度である108度の方が104.5度に近いのですが、5角形では隙間が出来てしまいます)
 そして、水が氷の結晶になる際には、水分子は完全に「平面を埋め尽くす6角形の形」に並んでしまいます。

【参考URL】
 コンプロネット > 水の話 > 1.1.2 クラスター
  http://www.con-pro.net/readings/water/doc0003.html

 モル・タロウで作る分子模型 > 氷 > [4]
  http://blogs.yahoo.co.jp/drtalou/folder/1746738. …

 6角形に並んだ状態は、6角形の内側に出来る隙間が多いため、水が凍って氷になる際には、水の時よりも体積が増えて、密度が低くなります。

 処で、「圧力をかける」という事は、圧縮して密度を高めようとする力を加えるという事ですから、密度が低い状態でいるよりも、密度が高い状態となった方が安定します。
 そのため、氷に圧力を加えますと、氷よりも密度の高い液体の水になった方が安定であるため、圧力が高くなる程、融点が下がって行きます。
 そして、氷の温度よりも、その圧力が加わっている状態における融点の方が低くなれば、氷は融けて水になる訳です。
 但し、圧力を際限なく高くして行ったとしても、氷の融点の方はどこまでも低くなる事は出来ません。
 何故なら、水の固体には、普通の氷である氷Ih以外にも、高圧力の状態でのみ存在する、結晶構造(分子の並び方)が異なる種類の氷が何種類も存在し、それらの高圧の元でのみ安定となる氷は、液体の水よりも密度が高いため、普通の氷よりも融点が高く、その上、圧力が高ければ高い程、融点が高くなるからです。
 そのため、圧力が209.9MPa(約2072気圧)の場合に、融点が-21.985℃にまで下がった処が氷の融点の最低値で、それよりも高圧になりますと、水が凍った時に出来る氷は密度が約1.16g/cm3(圧力や温度によって密度の値は僅かに異なります)の氷IIIとなり、圧力が高くなる程、融点も高くなって行く様になります。

【参考URL】
 モル・タロウで作る分子模型 > 氷 > [4]
  http://blogs.yahoo.co.jp/drtalou/folder/1746738. …

 防衛省・自衛隊 > 防衛省の組織 > わが国の防衛組織・定員 > 防衛大学校 (防衛大学校のサイトへ) > トップページ > 広報 > 防大タイムズ > 防大タイムズ バックナンバーへ > 2005年度の防大タイムズ > 2005年4月号 > 応用無機化学研究室/受験生のために 応用化学科 応用無機化学研究室 ~水に沈む“熱い”氷の話~
  http://www.mod.go.jp/nda/obaradai/boudaitimes/bt …

 氷 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/

 The ice phases of water > Ice-Ih
  http://www.lsbu.ac.uk/water/ice1h.html

 The ice phases of water > III
  http://www.lsbu.ac.uk/water/ice_iii.html


>北極の氷って、下の方にはすごい圧力がかかってると思うんですが、溶けませんよね?
>なぜですかz。

 北極海の平均水深は1330mで、最深部でも5440mに過ぎません。

【参考URL】
 日本北極海会議 報告書 - 海洋政策研究財団
  http://www.sof.or.jp/jp/report/pdf/12_06_01.pdf

 これでは、海水の密度をちょっと大きめに考えて1.03g/cm3としましても、最深部における水圧は約54.9MPa(約542気圧)程度ですから、融点が極端に下がる程でもありませんから、北極の温度の方が、氷山の「下の方」の融点よりも低いためではないかと思われます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/10/11 07:47

NO.1 の方のご回答の「相図」とは,P=圧力,V=体積,T=温度の相関図の事です。


圧力を大きくすると温度が上がり,体積を大きくすると圧力が下がって温度も下がります。
この関係から,圧力を加えると氷が溶けやすくなります。
氷河の底辺部では圧力が高く,氷が溶けやすくなるため氷河が形成され,ゆっくりと氷が流れて(滑って)居るわけです。
薄い氷板では流れる事はありません。
北極の氷が溶けないように見えるのは,水温と氷温が均衡しているからです。
現在,北極海の氷もドンドン減少しているようです。海水温の上昇が原因と言われています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/10/11 07:48

前半は相図を見てください. 後半は... 実際にはそれほど「すごい圧力がかかってる」わけでにないもよう.

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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/10/11 07:48

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