No.2ベストアンサー
- 回答日時:
少し長くなります。
基本的には、「測定」という行為には「誤差」「精度」というものが付きまといます。
例として、ご質問の測定器の誤差が「レンジの1%」であると仮定すると、誤差は
レンジ 0~200 では ±2
レンジ 0~2,000 では ±20
レンジ 0~20,000 では ±200
レンジ 0~200,000 では ±2,000
ということになります。
(1)上記の誤差がある測定機で、ご質問にある、測定したいものの値が「300」だった場合、測定結果は
レンジ 0~200 では 測定値がレンジオーバーで測定不能 (針が振り切れ)
レンジ 0~2,000 では 300±20
レンジ 0~20,000 では 300±200
レンジ 0~200,000 では 300±2,000
ということになります。
レンジ 0~200,000 では、「300±2,000」ということは、「測定値は誤差に埋もれている」ということになり、仮に「300」が測定されたとしても、「真値は、-1,700~2,300のどこかにある」というわけで、測定値は全く信頼できないことになります。
レンジ 0~20,000 でも「300±200」ということですから、「真値は100~500のどこかにある」というわけで、測定値はかなり信頼できません。
「300」の測定にあたっては、「レンジ 0~2,000」が最も適しているということです。
なぜ「レンジ」が何種類か存在するのか、ということに対しては、こんな解説でご理解いただけますか? 一番誤差の少ないレンジが選べるように、ということです。
「目盛板に針が振れて表示する」計測器を考えていただければ、「0~200,000の目盛で300を読み取る難しさ」がご理解いただけると思います(No.1さんの回答に示されているようなもの)。これでは「針はほとんど振れていない」ということです。
例えば、フルレンジで120°振れる扇型の指針式メータの場合(針が動く電気のテスターを思い浮かべて下さい)、「0~200,000の目盛で300」だと振れる角度は「0.18°」です。目視では読み取り不能です。
デジタル表示の計測器の場合、「単に数値表示すれば良いだけではないか」とお考えかもしれませんが、この「誤差」「精度」を考えないと、トンチンカンな値を読み取っていることになります。
つまり、「レンジが 0~200,000」をそのまま6桁表示とした場合、表示桁数6桁のうち下3桁は「信用できない値」を無駄に表示しているに過ぎません。
この表示器に「123,345」と表示された場合、観測者は「123 × 10^3」(有効数字3桁)と読み取るべきなのです。
(2)同様に、ご質問にある、測定したいものの値が「5,000」だった場合、測定結果は
レンジ 0~200 では 測定値がレンジオーバーで測定不能 (針が振り切れ)
レンジ 0~2,000 では 測定値がレンジオーバーで測定不能 (針が振り切れ)
レンジ 0~20,000 では 5,000±200
レンジ 0~200,000 では 5,000±2,000
となります。この場合は「レンジ 0~20,000」で測定するのが最適ということです。上の言い方をすれば、測定値は「50 × 10^3」です。(この場合、レンジに対して測定値が小さいので、有効数字3桁のうち2桁しか信用できない)
上のような説明をした上で、ご質問者さんの本質的な疑問について考えます。一応、別カテゴリ(「その他(ライフ)」)のご質問、回答も見た上での回答です。
ご質問者さんの対象としているものが、どのような計測器かよく分かりませんが、その計測器は、上記の誤差を考慮して「3桁」表示する場合、
レンジ 0~200 では 「0~200」の3桁
レンジ 0~2,000 では 「0~200」×10の3桁
レンジ 0~20,000 では 「0~200」×100の3桁
レンジ 0~200,000 では 「0~200」×1,000の3桁
となっているものではないかと考えられます。(もし違っていたらご指摘下さい)
これで「300」を測定した場合、
レンジ 0~200 では オーバーフローでエラー表示
レンジ 0~2,000 では 「30」と表示(「30×10」と読み取る)
レンジ 0~20,000 では 「3」と表示(「3×100」と読み取る)
レンジ 0~200,000 では 「0」と表示(表示桁に数値がない。計測器内部では「0.3×1,000」だが、デジタル表示では小数点以下がないので「0」と表示される)
となります。
その計測器の取扱説明書にきちんと書いていないのは問題だとは思いますが、レンジ切り替えスイッチにも「×10」「×100」「×1000」などと書かれていませんか? その意味するところは上記のような内容だと思います。
この場合、最初に書いたように、表示器3桁であれば4桁目は誤差ですよ、という意味ですので、上の例で誤差表示まで付けて表現すれば、
レンジ 0~200 では オーバーフローでエラー表示
レンジ 0~2,000 では 「30」と表示(測定値は「30±1 ×10」の範囲内にある)
レンジ 0~20,000 では 「3」と表示(測定値は「3±1 ×100」の範囲内にある)
レンジ 0~200,000 では 「0」と表示(測定値は「0±1 ×1,000」の範囲内にある)
ということです。
ご指摘の測定器は、「正しくない数値は表示しない」「意味のない誤差範囲の桁は詳細表示しない」という設計思想で、正しく設計されているのだと思います(有効数字3桁までしか測定できないため、表示器も3桁にした)。良心的なメーカの製品だと思います。
ただ、説明書にそこまで詳しく書けば、なおよかったと思いますが。
このような説明で、少しは疑問点の解決に役立ちましたでしょうか。
とても詳しく頂きありがとうございます。
説明書は海外製で日本語訳がついてます。
数値の説明はやはりないのですが、言葉の説明はあるのかもしれませんね。
信用できる数値の誤差のこと、ありがとうございます。
見て頂いた前の質問の時と同じ感想になりますが、同じ機器なので自動で全桁正確に表示するのが不可能とは思えず、やはり疑問は疑問のままではあります(笑)
それはそれとして、とても丁寧なご説明で参考になり、なんとか読むことができました。助かりました。
機器の切り替え時に「×10」などが表示されます。
レンジ切り替えボタンは左右にありますが、どちらを押しても一方方向に切り替わるので二つある意味はなく、この辺りも混乱させてくれました(笑)
ありがとうございました!
No.4
- 回答日時:
3桁のデジタル表示と言うことなので、ことによると、
http://akizukidenshi.com/catalog/c/cdigivol/
にあるような、3・1/2桁表示のデジタルメータのことでしょうか?
ご質問のデジタルメータがこのタイプであるのなら(推測も交えますが)、このメータで表示できる最大桁表示は[1999]になります。
つまり、
レンジを200にした時に表示できる最大値は[199.9]、
レンジを2000にした時に表示できる最大値は[1999]、
レンジを20000にした時に表示できる最大値は[1999](×10)、
レンジを200000にした時に表示できる最大値は[1999](×100)
になるわけです。
したがって、
実際の値が300の場合は、
レンジを200 →表示できません
レンジを2000 →表示は[_300]になり、
レンジを20000 →表示は[_030]になり、
レンジを200000 →表示は[_003]になるでしょう。
実際の値が5000の場合は、
レンジを200 →表示できません
レンジを2000 →表示できません
レンジを20000 →表示は[_500]になり、
レンジを200000 →表示は[_050]になるでしょう。
ジャンルは違いますがそうです!3桁と思っていましたが、後から1があることに気づきました。
考え方がわからなかったので、10進法ではないのではないか?とまで考え始め、2000が限界なら500の表示だと、1000の4分の1で250とかもあり得る?みたいな疑問になってしまい困っていたのです。
今回の質問でなんとか読む事が出来ました。
300と5000両方頂き、ありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
>200→2000→20000→200000
針が最大メモリに振れた時の値です。
実際のメモリの表記は最大位置で、2または20等の表示。
最大位置の表示が2桁(例20)の時は。
レンジ位置200の時は読みとり数値×10(例 17、なら170)。
レンジ位置20000の時は読み取り数値×1000(例 17、なら17000)
300?、500?を測定の時
レンジ位置2000使用(200ではオーバーで計測不能)、メモリ表記が2桁(20)であれば、それぞれ3、および5、が読み取れます。
レンジ位置20000でも計測可能ですが表示が0.3および0.5になりアナログでは読み取れないかも?、それに機器そのものの計測誤差が大きくなります。
No.1
- 回答日時:
デジタルメータなら表示そのままの値ですね。
表示の有効桁数が限られるから、広いレンジだと小数点以下が表示されないなどします。
アナログメーターだと、右端の数値を見て、適応する目盛の値を手がかりに読めばいい。
目盛が0-100しかない場合、レンジが100での測定値ならもちろんそのまま読めばいい。
レンジ1000なら測定値1000の時に針が一番右がにくるって事だから、目盛の数字を10倍して読む。
レンジ300なら測定値300の時に針が一番右がにくるって事だから、目盛の数字を3倍して読む(目盛が10だから測定値は30だ、というふうに)。
例えば目盛が0-100で切ってあって、実際に測定する値が50なら、レンジ100なら目盛の50のところに針が来る。
これをレンジ1000で測定すると、目盛の5のところに針が来る。
小学生相手なら、パーセンテージ(割合)を使って最大値と実際の値の関係を示せるのではないですか?
~~~
↓こーゆーのなら大抵は対応するレンジの目盛が一緒に書かれているから、右端の最大値とレンジの数値を頼りにすればいい。
http://www.3bs.jp/physics/counter/u11813.htm
↓こーゆーダイヤル切り替えタイプなら
http://www.3bs.jp/physics/counter/u17450.htm
例えば100Vの電圧計るきに・・・
300Vレンジで計ったら、上から2段目の最大値が3の目盛の列で数値1のところに針が来る。
100Vレンジで計ったら、一番上の最大値が10の目盛の列で数値10のところに針が来る。
30V以下のレンジで計ったら、目盛を超えて右に振り切れる(壊れかねないからやっちゃダメ)
※ちなみにこの目盛の下の2つは基準に対する相対的な電圧などを計る場合のもの。
右半分がプラスで左半分がマイナスで、アース側端子に対してプラスかマイナスかを示します(電子回路中にはマイナスの電圧の部分もあるのです)。
細かく頂きありがとうございます。
すみません、書き漏れがありました。デジタル式です。表示桁数は3桁です。
切り替えごとに表示が変わりますので、実際の数値がどう表示されているのか、判断ができなく困っております。
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