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法人の製造業で経理を担当しています。
2期前(現在第5期)に基礎研究用として材料をいくつか購入しました(すべて10万円以下)。

その材料が大量に余り、最終製品の材料として使いたいと思っているのですが、計上方法がわからず困っています。

通常、製品に使用する材料は

・期首棚卸/製品(商品)
・仕入/現金
・製品(商品)/期末棚卸

上記の方法で計上し、決算書に売上原価として表示されています。
今回の場合、2年前に全額損金計上されているので仕入/現金として処理するわけにもいかず、繰越資産として繰り越してきたわけでもありません。

1、本来、研究開発用ですので余ったら捨てるべきなのかもしれませんが、何か良い仕訳方法はありますでしょうか?「前期損益修正/期首棚卸高」として資産計上し直した方がよいでしょうか?

2、反対に、繰越資産として計上してきた材料を研究開発に使用したい場合の仕訳は、研究開発費/他勘定振替高この仕訳で大丈夫でしょうか?

ご教示頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

A 回答 (3件)

研究開発用に購入し、購入時点で研究開発費などに計上して一括で費用化した資産を、材料に転用したいということですね。

原則的な処理と、少し砕けた処理とをご紹介します。


研究開発用に購入した資産を材料に転用するのは、使用目的の変更といえます。この場合、購入当時に普通に考えれば材料になるものだった(ご質問でいえば、当時普通に考えれば明らかに買い過ぎだった)といえてしまうかどうかで原則的処理が異なります。

いえてしまうのでしたら、前期以前の誤りですから、遡れる限り遡って決算書を修正するのが原則です(過年度遡及会計基準4(8)、同21)。

そうでなく、研究開発用と考えた当時の判断は正しかったといえるのでしたら、前期以前の誤りではなく当期に入っての目的変更ですので、当期に繰越利益剰余金から振り替えるのが原則です。繰越利益剰余金から振り替えるのは、仮に資産計上していればそこから振り替えるところ、一括費用計上して繰越利益剰余金の一部になったのですから、ここから振り替えるということです。


ただ、金額が小さい、上場会社でもその子会社・関連会社でもないなどでしたら、過年度遡及会計基準に従わなくてもよいと考えられています。この場合、前期以前の誤り(当時普通に考えれば材料になるものだった)といえてしまうとしても、お書きの「前期損益修正/期首棚卸高」の修正で差し支えありません。

そうでなければ、前期以前の誤りではありませんので、原則どおり、繰越利益剰余金からの振替となります。もとも、金額が小さければ、重要性の原則により、雑費などの費用科目からの振替でも差し支えありません。


販売・製造向け棚卸資産から研究開発向けへの転用も同じです。

購入当時に普通に考えれば研究開発用とすべきものでしたら、原則は遡っての決算書修正で、一定の場合に前期損益修正も許容されます。当時の判断は正しかったといえるのでしたら、当期に入っての目的変更であり、お書きの「研究開発費/他勘定振替高」で合っていると思います。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。とてもわかりやすくご説明いただいたので心から納得できました。少額のため今回は砕けた方で処理したいと思います。

お礼日時:2014/10/30 20:26

こんにちは。




>1.本来、研究開発用ですので余ったら捨てるべきなのかもしれませんが、

とんでもない。企業の資産は有効に活用すべきです。それが株主に対する責任というものです。研究開発用に購入した材料が余った場合は、それを製品の材料に転用できるのであれば、ぜひ、そうしましょう。


>・・何か良い仕訳方法はありますでしょうか?「前期損益修正/期首棚卸高」として資産計上し直した方がよいでしょうか?


製品の材料に転用する研究開発用材料の原価を☆☆☆☆☆円とします。


いったん、費用計上した(=損金で落とした)研究開発用材料を製品の材料として活用する場合は、


1.株主の手前、研究開発用材料が余ってしまったという事実を隠しておきたいとき:

仕訳を起こさない。

そうすれば、転用した研究開発用材料が自然に製品製造原価に反映(※)されることになります。
※本来なら発生すべき製品製造原価(=製品材料仕入高)が発生しない。


2.研究開発用材料が余ってしまったという事実を隠しておくと、製品製造原価率に歪みが生じるので、健全な財務諸表を作成したいというとき:

2期前の研究開発用の材料ですから、

A.2期前の確定申告の修正申告をするのであれば、2期前の決算仕訳を追加します。

・2期前の期末日付で、研究開発費を振り替え減額します。
〔借方〕貯蔵品 ☆☆☆☆☆/〔貸方〕研究開発費 ☆☆☆☆☆


・今期において、その研究開発用材料を製品材料に転用する場合:
〔借方〕他勘定振替高 ☆☆☆☆☆/〔貸方〕貯蔵品 ☆☆☆☆☆


B.2年前の確定申告の修正申告をしないのであれば、今期において次の仕訳を起こして特別利益を計上します。

〔借方〕他勘定振替高 ☆☆☆☆☆/〔貸方〕過年度損益修正益 ☆☆☆☆☆


>2、反対に、繰越資産として計上してきた材料を研究開発に使用したい場合の仕訳は、研究開発費/他勘定振替高この仕訳で大丈夫でしょうか?

OKです。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。ここで分からなければ捨てる覚悟でいたので、とても助かりました。貯蔵品に振り替えるという発想はすごいですね。活用させていただきます!

お礼日時:2014/10/30 20:27

理論どおりの考え方としては研究費をいったん取り消して材料費に振り替えと言うことでしょう。



仕訳としては

材料他勘定替高  999 前期損益修正益   999

ですが、金額が大きくなければ貸し方は雑収入でも良いと思います。

材料他勘定替高は仕入れ以外で材料費に受け入れるために使う勘定です。
目的以外で材料払い出すときはこれを貸方に使います。
したがって材料を試験研究に使うときは

試験研究費  999  材料他勘定替高  999

という仕訳になります。
この他勘定振替高は仕掛品や製品にも目的外使用や受け入れで使えます。覚えておくと便利な科目です。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。材料他勘定替高の科目は便利ですね。勉強になりました!

お礼日時:2014/10/30 20:27

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