以前あった下記の質問がずっと気になっていました。少しわかったようなつもりでいますが、勘違いしているかもしれません。ご意見をお聞かせください。
【「する」「させる」】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8969529.html
以下、ブログに書いたことから一部抜粋(重言)。
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12034653537.html
いろいろ考えた結論。「明るくした」って例文が「自動詞」と解釈できないので説明がしにくいのでは。
「(形容詞・形用動詞)~する」はいろいろあり、自他両用の形をとることがあるけど、自動詞になりにくいときもあるし、他動詞になりにくいときもある。どういう法則性があるのか……いまは不明。
ちなみに『大辞泉』の記述では、下記の用法がわかりにくい。
https://kotobank.jp/word/%E7%82%BA%E3%82%8B-5440 …
==============引用開始
大辞林 第三版の解説
する【為る】
( 動サ変 ) [文] サ変 す
❸(形容詞・形容動詞の連用形に付いて)その状態にならせる。その状態を出現させる。 「髪を長くする」 「これまでの経緯を明らかにする」 「静かにしなさい」
==============引用終了
元の例文が下記だったら、すっきり説明できる。以下、理由はよくわからないけど過去形(正確にはタ形)のほうがシックリくるので、過去形で書く。
==============引用開始
「する」「させる」は、本来まったく意味が異なるはずなのに、なぜ、
ウ「先生の言葉が生徒を大人しくした」
エ「先生の言葉が生徒を大人しくさせた」
が、両方ともほぼ同じ内容をあらわすのでしょうか。それとも、後者は間違いなのでしょうか。
==============引用終了
ウの「~した」は他動詞用法。
エの「~させた」は自動詞用法の使役形。
使役形を外した形は「(先生の言葉で)生徒が大人しくした」
仮に他動詞の使役形と考えるなら、別の「ガ格」もしくは「ニ格」が必要になる。
「校長先生ガ(担任の)先生に(言葉で)生徒を大人しくさせた」
「先生がクラス委員ニ生徒を大人しくさせた」
「~した」が自他両方の形で使えるなら、形容動詞でも同様の考え方ができる。
●他動詞
オ「先生の言葉が生徒を静かにした」
●自動詞の使役形
カ「先生の言葉が生徒を静かにさせた」
ただの自動詞「(先生の言葉で)生徒が静かにした」
他動詞の使役形。
「校長先生ガ(担任の)先生に(言葉で)生徒を静かにさせた」
「先生がクラス委員ニ生徒を静かにさせた」
このようにすっきり説明できるのは「~する」が自他両用の場合だけで、むしろレアケースなのかも。
【「自動詞だけ」の場合】
●自動詞
意識がはっきりした。
●自動詞の使役形
(その衝撃が)意識をはっきりさせた。
「意識をはっきりした」の形にはしにくい。
【「他動詞だけ」の場合】
●自動詞
歌で彼女の気持ちが明るくなった
●他動詞
歌が彼女の気持ちを明るくした
●自動詞の使役形
歌が彼女の気持ちを明るくならせた×
歌が彼女の気持ちを明るくさせた
原理的には自他両用のときと同じことだと思うが、この説明はちょっと強引でわかりにくいかもしれない。
自他両用のケースは……〈漢語+する〉ならいくつか浮かぶんだけど。
『大辞林』の例文で考える。「静かにしなさい」は命令形をやめたら↑のとおり。
・髪を長くする/髪を長くさせる
・これまでの経緯を明らかにする/これまでの経緯を明らかにさせる
これは元々の質問の「明るくする」と同様。「~が~なる」の形でも使わなければ自動詞にはしにくい。「大人しくする」と「明るくする」でなぜそんな違いが出るのかは言葉の神様に訊いてください。
ただ、考え方としては同じだと思う。
(以下略)
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
>自他両用のケースは……
例: 風が吹く (自動詞) 笛を吹く (他動詞)
ドアが閉じる (自動詞) ドアを閉じる (他動詞)
ドアが開く (自動詞) ドアを開く (他動詞)
「吹く・閉じる・開く」は自他同形である。日本語の自動詞・他動詞は、「上がる(自)・上げる(他)」「始まる(自)・始める(他)」などのように形が違うものが多く、自他同形の動詞が少ないと言える。
以上、「日本語教師のページ」の「自他同形」の説明より引用。
(http://www.nihongokyoshi.co.jp/manbow/manbow.php …)
おっしゃるように、漢語+サ変のような複合動詞がたくさんありますが、それらが全て「自他同形かというと、個々の動詞によって判断する必要があります。例えば「自爆する」だったら明らかに「自動詞」で、他動詞としては使わないですよね。
したがって、議論するなら「自他対応型」の動詞で議論すべきです。質問文そのものが「明るく<する>」というサ変動詞ですから。
その「明るく」「大人しく」は形容詞の連用形、「静かに」は形容動詞の連用形でいずれも「する」(サ変動詞)を修飾している考えるべきでしょう。(全てを複合動詞と考えるのはむりです)
また、上記の「日本語教師のページ」には 『自動詞と他動詞の対応』という記事もあり、次のように書いています。
以下、引用
…………………………………………………………………………………………………………………
動詞を、何が主語になるか、動作・行為の対象となる補語をとるか、などの点で分類しようとするとき、日本語では、「上がる(自動詞)−上げる(他動詞)」のように、形の上での共通部分や、表す意味にも共通するところがある自動詞と他動詞が多く存在する。このような、形・意味に共通する部分を有する自動詞と他動詞の関係を両者が「対応している」、あるいは、「対(ペア)をなす」という。
……………………………………………………………………………………………………………………
更に紹介してくださっている、
http://w01.i-next.ne.jp/~g140179870/sieki.html(これは多くのヒントを与えてくれました)
にある
☆有対動詞・無対動詞
自他の対応のある他動詞と自動詞の使役形の使い分け
自他対応型の動詞(有対動詞)と自・他がそれぞれ一方しかない(無対応動詞)という
☆使役の構文 ヲ使役文 ニ使役文
など、大変よく分かります。
このような回答を書くことを考えついたのは、なぜかというと、金田一春彦の『日本語新版(下)』を読んでいたところ、「格助詞」の「に」について書いてあったのは「先生<に>ほめられる」(受動態)及び「こども<に>行かせる」(使役態)の「に」は深層構造にある「ほめる」「行く」の主格を表すということでした。「これは間違っていたのか。それなら回答の取消をしなければ」と考えたのです。質問文には「に」などと言う言葉は出ていなかったので、不思議だったこともあります。
ところが違っていました。『使役文には 「子どもに 行かせる」をニ使役文、 「子どもを 行かせる」をヲ使役文と言う。』とあって、「行く」のような自動詞の使役文には両方あり得る。それに対して、「見る」という他動詞には二使役文しかない、というのです。「見る」は他動詞ですが、「こども<に>見させる」しかない、ということです。おかげで取り消さずに済みました。それほど割り切れた説明ではありませんが、疑問に思われたらこのサイトの記事をお読みください。
事務局から連絡ありました。
そろそろ質問を締めなければならないようです。
システムがいまいちわかりません。コメントが入りつづけていれば、締め切りがのびるんですかね。
本題に関しては一応わかった気がします。
ただ、「他動詞の使役形」がハッキリしていません。
>したがって、議論するなら「自他対応型」の動詞で議論すべきです。
「自他両用」「自他同形」「自他対応」……このあたりからあやしくなっています(泣)。
>その「明るく」「大人しく」は形容詞の連用形、「静かに」は形容動詞の連用形でいずれも「する」(サ変動詞)を修飾している考えるべきでしょう
そのほうがいいかもしれません。
ただ、そうなっても
「明るく+する」が自動詞
「大人しく+する」が「自他両用」(当方が使っている呼称)
「しずかに+する」が「自他両用」
になる理由は相変わらず不明です(泣)。
締め切り後、何か思いついたら↑のブログに追記します。
画期的なことを思いついたら、質問なりするかもしれません。
その節はよろしく。
No.10
- 回答日時:
> ただ、「他動詞の使役形」がハッキリしていません。
他動詞と呼べるもの「~を通す」のように「ヲ格」を取ることができるのが「他動詞」です。その使役形は「通させる」です。自動詞「通る」の使役形は「通らせる」です。『「誰かを」「通る」ようにさせる』ですが、「通させる」になると『「誰かに」「誰かを」通るようにさせる』になり、「通る人」「通す人」「それをさせている人=話し手」という三つが必要になります。
> 「自他両用」「自他同形」「自他対応」……このあたりからあやしくなっています(泣)。
「自他両用」=「自他同形」です。「自他対応」とは「通る」と「通す」のように自動詞と他動詞がセットで存在する動詞「有対動詞」です。外の例 「生まれる」⇔「生む」、「照る」⇔「照らす」、「開(あ)く」⇔「開ける」(「開く」は自他同形) これらに対して、「歩く」「行く」「降る」は自動詞しかない。また、「(を)見る」「(を)取る」は他動詞しか無い。それぞれ一方しかないものを「無対動詞」(非対応の意味)といいます。
>その「明るく」「大人しく」は形容詞の連用形、「静かに」は形容動詞の連用形でいずれも「する」(サ変動詞)を修飾している考えるべきでしょう
そのほうがいいかもしれません。
ただ、そうなっても
「明るく+する」が自動詞
「大人しく+する」が「自他両用」(当方が使っている呼称)
「しずかに+する」が「自他両用」
になる理由は相変わらず不明です(泣)。
質問文の「明るく+する」は自動詞として成り立ちません。なぜかというと「彼女のこころを」という「対格」があるからです。
前回のコメントのように、「明るく」「大人しく」「しずかに」は修飾語と考えて、「する」だけを考えればいいでしょう。「する」は一応自他両用ですが、複合動詞の場合は、「両用」の場合、「自動詞」の場合、「他動詞」の場合がありますが、個々で違いが起きます。「自爆する」、「刑死する」、「破滅する」は自動詞ですが、「 非難する」、「破壊する」、「撃墜する」は他動詞ですね。
また次の機会にお会いしましょう。
>『「誰かを」「通る」ようにさせる』ですが、「通させる」になると『「誰かに」「誰かを」通るようにさせる』になり、「通る人」「通す人」「それをさせている人=話し手」という三つが必要になります。
そういうふうに素直に考えてよいのなら、理解できます。
>「自他両用」=「自他同形」です。「自他対応」とは「通る」と「通す」のように自動詞と他動詞がセットで存在する動詞「有対動詞」です。
ありがとうございます。
>質問文の「明るく+する」は自動詞として成り立ちません。なぜかというと「彼女のこころを」という「対格」があるからです。
そういうことだとは思うのですが……。
では、また別の機会に。
ちょっと話がかわりますが、以前よくコメントを拝見していたkine-oreさんが教えて! gooの提携解消?の関係でOKWaveに行ってしまったことに気づきました。
下記のコメントなどを読むと、今回の話し合いに参加していただけていれば……と残念でなりません。
http://okwave.jp/qa/q8971043/a24940697.html
No.8
- 回答日時:
#7です。
お約束の訂正があります。
×
「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」という表現は誤りである、ということになると思います。
○
「歌が彼女の気持ちを明るくさせた」という表現は誤りである、ということになると思います。
No.7
- 回答日時:
#3です。
お示しのサイト、興味深く拝見しました。
今回は、取り留めのない感想の部分も含まれるかと思われますので、気楽に聞き流していただいて結構です。
1.
>他動詞の使役文
「学生が本を読む」ということを先生が命じる とすると、
先生が 学生に 本を 読ませる。
となる。
:
考え方としては全く同じです。
「わたしが (わたし自身の)気持ちを 明るくする」ということをわたしが命じる とすると、
わたしが わたし自身に (わたし自身の)気持ちを 明るくさせる。
となる。
「元気じゃないわたし自身」に対して「意識的(意欲的)なわたし」が働きかけている構図なのですが、こうした状況の想定は、それほど不自然だとは思いません。
これを不自然だと判断すれば、「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」という他動詞の使役文は成立しないことになります。
「明るくする」自体に自動詞用法は無い、または、自動詞用法にはそぐわない、という立場の場合、自動詞用法としての使役文も成立しませんから、「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」という表現は誤りである、ということになると思います。
自動詞用法の使役文が成立しない、という点では一致していると思いますが、上記のような他動詞用法は可能だというのがわたしの立場です。
「無対動詞」という概念ははじめて聞きましたが、わかりやすい表現かも。
上記の「読む」は無対他動詞とされていますが、
「明るくする」は、準無対他動詞と言って良さそうな気もしてきます。
「明るくさせる」を他動詞使役と捉えるのは、「[自分]が、[もう一人の自分]に働きかけて、その[もう一人の自分の気持ち]を明るくする」という構図であることは上で述べました。
しかし、「[自分]が、[もう一人の自分]に働きかけて、その[もう一人の自分]に本を読ませる」という構図は成立しませんから、他者の「ニ格」を必要とせざるを得ない、ということだと思います。
[もう一人の自分]を認めるか否か、という点で意見が分かれるところだと思うのですが、まあ、これ以上は、見解、または感覚の相違ということになるのかもしれません。
少し考えてみたのですが、「大人しくする」などは、準無対自動詞になるでしょうか。
「うるさい犬を大人しくする」という他動詞用法が無いわけではないでしょうが、
「うるさい犬を大人しくさせる」のように自動詞の使役で表現するのが自然なように思います。
「無対動詞」があるなら、どっちつかずだが圧倒的に一方の用法で使うのが自然な「準無対動詞」があっても良いでしょう。(ただの感想ですが)
2.
「明るくなる」という表現に関しても若干、感想を述べてみたいと思います。
> 「自動詞の使役形」としてイチバン正確なのは、おそらく「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」。でも現実にはこんな言い方はしない。そこでかわりに使われるのが、「歌が彼女の気持ちを明るくさせた」。
:
かわりに使われるのは、「歌が彼女の気持ちを明るくした」ではないかと思います。
この場合の「した(する)」は、大辞林の【 ③ (形容詞・形容動詞の連用形に付いて)その状態にならせる。その状態を出現させる。 「髪を長くする」 「これまでの経緯を明らかにする」 「静かにしなさい」 】という、まさに使役の用法。
http://www.excite.co.jp/dictionary/japanese/?sea …
そもそも「なる」と「する」では用法が異なるわけですが、「する」が「なる」の使役形としての意味を持つのは面白い点だと思います。
因みに、「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」という表現が不自然なのは、「なる」という語が【自動的な変化】を基本的要素とする自動詞だからではないか、と思います。
自動で変化することを意味する言葉に対して、他からの力が加わってこそ成立する使役表現はそぐわない、というわけです。
【自発的な行為】を基本的要素とする自動詞、たとえば「泳ぐ」などの場合はまた別です。
No.6
- 回答日時:
★ (№4お礼欄) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ということは当方が、https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8969529.htmlに書いた下記とほぼ同様と考えてよろしいでしょうか。
==============引用開始
「歌が彼女の気持ちを明るくした」の場合は、下記だろう。
■原形(自動詞)
歌で彼女の気持ちが明るくなった
■自動詞の使役形
歌が彼女の気持ちを明るくならせた△
歌が彼女の気持ちを明るくさせた
(歌が彼女の気持ちを明るくした)
■原形(他動詞)
歌が彼女の気持ちを明るくした
■他動詞の使役形
歌が彼女に気持ちを明るくさせた△
有名歌手が歌で彼女の気持ちを明るくさせた△
「自動詞の使役形」としてイチバン正確なのは、おそらく「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」。でも現実にはこんな言い方はしない。そこでかわりに使われるのが、「歌が彼女の気持ちを明るくさせた」。
==============引用終了
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆ 《ほぼ同様と考えていただいて》よろしいかと思います。そしてただし 直接に《自動・他動・使役》という分類によるのではないと見るところをも受け留めていただきたい。と考えます。
・【不定(未定)――概念規定――既定】といった三つの相の違いでの区別
・【自然生成相――人為相――使役相】での区別
この枠組みが ミソです。
☆☆ (回答№1) ~~~~~~~~~~~~~~
1. 日本語には 用言について自動・他動・そして使役とは違った分類があると思います。
2. ひとつに 【不定(未定)――概念規定――既定】といった三つの相の違いで区別する。
2-1. ○ あく(明・開):あか(赤・明か)――あき(明き)――あけ(明け・朱)
[・・・]
・ アケから 言わば《既定相の動態用言》が出来る。すなわち アケル。
・ このアケルが 欧文系の文法で言う《自動詞》にも《他動詞》にも成る。:夜が明ける;道を開ける
[・・・]
5. 【自然生成相――人為相――使役相】
○ 赤くなる――赤くする――赤くならせる/赤くさせる
○ 明るくなる――明るくする――明るくならせる/明るくさせる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆ このような見落としについても 衝動的なものにしろ確信的なことにしろ 或る種の仕方で犯罪を構成するのではないでしょうか。
小出しにしてやっと相手の言い分をみとめる。ゆゆしき問題です。
>この枠組みが ミソです。
回答は質問に合わせてお願いできませんか。
>☆ このような見落としについても 衝動的なものにしろ確信的なことにしろ 或る種の仕方で犯罪を構成するのではないでしょうか。
>小出しにしてやっと相手の言い分をみとめる。ゆゆしき問題です。
何をおっしゃりたいのかわかりません。
No.4
- 回答日時:
№1です。
★ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
>1.日本語には 用言について自動・他動・そして使役とは違った分類があると思います。
あると思いますが、いま問題にしているのは、自動詞・他動詞・使役なので……。
☆☆(回答№1) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2-1. ○ あく(明・開):あか(赤・明か)――あき(明き)――あけ(明け・朱)
[・・・]
・ アケから 言わば《既定相の動態用言》が出来る。すなわち アケル。
・ このアケルが 欧文系の文法で言う《自動詞》にも《他動詞》にも成る。:夜が明ける;道を開ける
既成条件を前提とすれば 賓格(訂正しました)(対象)への働きかけの意味を帯びる。
★ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
>4.いまの問題は 状態用言(形容詞・形容動詞)についてはどうか? でしょうか。
「〜する/〜した」の話です。
☆☆ (回答№1) ~~~~~~~~~~~~~~~
5. 【自然生成相――人為相――使役相】
○ 赤くなる――赤くする――赤くならせる/赤くさせる
○ 明るくなる――明るくする――明るくならせる/明るくさせる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆ きちんと回答しています。
これらのあたらしい表現について わざわざ調べなければならないほどなのでしょうか?
《自然生成相》を帯びる用言が 自動詞であり
《人為相》のが 自動詞および他動詞であり
《使役相》は 使役形でありつつ 他動詞のハタラキをする場合もある。
こういった内容へと展開しうるというところまでを述べました。
ウーン。
ここまでのところ、当方にはよくわかりません。
==============引用開始
5. 【自然生成相――人為相――使役相】
○ 赤くなる――赤くする――赤くならせる/赤くさせる
○ 明るくなる――明るくする――明るくならせる/明るくさせる
==============引用終了
ということは当方が、https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8969529.htmlに書いた下記とほぼ同様と考えてよろしいでしょうか。
==============引用開始
「歌が彼女の気持ちを明るくした」の場合は、下記だろう。
■原形(自動詞)
歌で彼女の気持ちが明るくなった
■自動詞の使役形
歌が彼女の気持ちを明るくならせた△
歌が彼女の気持ちを明るくさせた
(歌が彼女の気持ちを明るくした)
■原形(他動詞)
歌が彼女の気持ちを明るくした
■他動詞の使役形
歌が彼女に気持ちを明るくさせた△
有名歌手が歌で彼女の気持ちを明るくさせた△
「自動詞の使役形」としてイチバン正確なのは、おそらく「歌が彼女の気持ちを明るくならせた」。でも現実にはこんな言い方はしない。そこでかわりに使われるのが、「歌が彼女の気持ちを明るくさせた」。
==============引用終了
もしこの後「展開」があるのなら、もう少しやさしくお願いします。
No.3
- 回答日時:
1.
>「明るくした」って例文が「自動詞」と解釈できないので説明がしにくいのでは。
:
大筋で同意できます。
前回わたしは、「そもそも自動詞じゃないだろ」と言ったわけですが、「そもそも、このシチュエーションでは自動詞じゃないだろ」と言うべきであったかもしれません。
2.
> 仮に他動詞の使役形と考えるなら、別の「ガ格」もしくは「ニ格」が必要になる。
:
この点に関しては若干、異論があります。
エ「先生の言葉が生徒を大人しくさせた」
カ「先生の言葉が生徒を静かにさせた」
などの構文の場合は、たしかに自動詞の使役形と解釈するほうが自然だと思います。
ただ、たとえば、
カ’「先生の言葉が生徒の気持ちを静かにさせた」などの場合は、他動詞の使役形と捉えて良いのではないでしょうか。
つまり、必ずしも「別の=別人の」でなくとも良いのではないか、ということ。
カ’「先生の言葉が(生徒をして)生徒(自身)の気持ちを静かにさせた」という解釈。
使役の対象が「生徒」ではなく「生徒の気持ち」であるため、「生徒が静かにする」という自動詞は可能でも、「生徒の気持ちが静かにする」は成立しないことからも、そう言って良いように思います。
というわけで、前回の質問に立ち返ってみれば、
ア、「歌が彼女の気持ちを明るくした。」
イ、「歌が彼女の気持ちを明るくさせた。」
という比較であるため、やはり、イは他動詞の使役形である、という考えに変わりはありません。
ア’、「歌が彼女を明るくした。」
イ’、「歌が彼女を明るくさせた。」
という比較であれば、自動詞の使役形と解釈するのが自然だと思います。
3.
>「大人しくする」と「明るくする」でなぜそんな違いが出るのか
:
お呼びじゃないかもしれませんが、出しゃばって個人的な見解を述べてみます。例によって学問的な根拠はありません。
おそらくですが、「明るくする」の場合、自動詞としては「明るく振舞う」という一般的表現がすでに定着しているからではないでしょうか。
自動詞としての「明るくしましょう」「明るくしなさい」などでも、文法的に間違いではなさそうですが、「明るく振舞いましょう」「明るく振舞いなさい」と表現すると思います。
今回示された【「明るくした」って例文が「自動詞」と解釈できない】という結論どおりであり、「明るく振舞った」なら自動詞として容易に受け入れられるでしょう。
コメントありがとうございます。
>1.
>大筋で同意できます。
でしたら、当方はとくにコメントすることはありません。
>2.
「他動詞の使役形」に関しては当方もよくわかりません。
ただ、そもそもこういう考え方をしない気がします。ネット検索してもほとんどヒットしません。
下記はそこそこ有名らしい学者のホームページです。
【自動詞・他動詞・使役形に関する考察】
http://w01.i-next.ne.jp/~g140179870/sieki.html
==============引用開始
他動詞の使役文
「学生が本を読む」ということを先生が命じる とすると、
先生が 学生に 本を 読ませる。
となる。「読ませる」は「読む」の使役形である。 「学生が」は「学生に」となる。 「本を」はそのままである。
==============引用終了
やはり「ガ格」と「ニ格」が必要なようです。
>3.
そうかもしれませんね。
No.2
- 回答日時:
まず、金田一春彦著「日本語 新版(下)」(岩波新書)127p に
『日本語の使役態は、他動詞による表現で代用される。「彼に芝居を見させる」の意味は、
彼に芝居を<見せる>で言い表すことができる。』
とあったので、わたしがやかましく言い続けてきたことが保証されたと思った。しかし、例がいけなかった。金田一氏ともあろう人が、「見る」を自動詞と考えてしまっている。「見る」も「見せる」も他動詞なのです。だが例が間違っていようと、「見させる」(自動詞の使役形)と「見せる」(他動詞)とが意味的に同じと言うことは保証されたと思います。例が「見る」ではなく、「通る」(自)なら問題ない。「通らせる」=「通す」(他)となりますから。(自他が対応している動詞に限る)
前回の質問で書きかけたが、これ以上は質問者に失礼かと思って、載せなかったものを再度問題提起として回答にします。
………………………………………………………………………………………………………………
実は、わたしの説明が全然通じていないのに、がっくりしています。もう一度別の説明のしかたを考えたのでやり直してみます。
新聞やテレビの報道が、二つに分かれしまった例をもう一度持ち出します。ただし、形を変えて。
毒物が<混入し>た。(自動詞)
毒物を<混入し>た。(他動詞)
「が」格をとれば自動詞、「を」格をとれば他動詞。しかし、この二つが同形なのが問題なので、後で元に戻すという前提の上で、言い換えてみます。自動詞の「混入する」を「混じる」とし、他動詞の「混入する」を「混ぜる」としてみます。
「毒物が混じる」という言い方は現実にあり得ないから、使えません。前に言ったように、工場の生産ラインには毒物が入り込むことはあり得ないことが調査の結果、明らかです。
毒物が入っていたのは「犯人が毒物を<混ぜ>た」か「犯人が毒物を<混じらせ>た」の外には考えられない。そして「混ぜる」はそのまま「他動詞」であるが、「混じらせる」は「混じる」という自動詞の使役形である。ここで「混ぜる」という他動詞の使役形も考えられるが、それだと「混ぜさせる」という言い方になり、犯人がもう一人の人物を使って混ぜることをさせたという話になって、話が変わってしまう。
元の「混入する」に戻して、「混入する」(他動詞)と「混入させる」(自動詞の使役形)とは同じことを言っていることになり、どちらの報道も間違ったとは言えないことになります。事実、この事件の報道のしかたの違い「(毒物を)混入した」と「(毒物を)混入させた」は問題視されることはなかったようです。
しかし、言葉というものは何時もきちんと割り切れるものではなく、質問のあった
「歌が彼女の気持ちを明るくした」
「歌が彼女の気持ちを明るくさせた」
の場合、「気持ちが明るくした」という自動詞の言い方は、文法の上からも使用できず、「気持ちが明るくなった」しか言いようがありません。
だから、毒物の例にならって「自動詞」を「明るくなる」に言い換えておきます。「彼女の気持ちが明るくなった」ですね。「歌」によって「気持ち」が明るく変えられたのです。自動詞だから「気持ちが」が主格になっていたけれど、それは自動詞を使う手段であり、本来の「歌が」を主格に戻す必要があります。「歌によって気持ちが明るくなった」を「歌が(主格)気持ちを明るく変えた」の形に戻すと、「歌が気持ちを明るくさせた」が登場します。すなわち、使役の形にすることで可能になったことになります。別にごまかしたのでないことはご自身で確かめてください。
ただ、「させた」の「させ」は「自動詞の使役形」と認識する必要があることになりますが、「歌が(主格)」「(彼女の)気持ちを(対格)」明るくさせた、という形が成立するには、こういう変形をたどればいいことが分かります。一方の「歌が(主格)彼女の気持ちを明るくした」という他動詞の形は最初から成立しているわけで、これは問題ありません。ここでも「他動詞」の使役形が考えられるけど、「明るく変えた」を「明るく変えさせた」とすると、「歌が」誰かの手を借りて、の意味合いが生じて話がややこしくなります。(格を言えば「ヲ格」と「ニ格」が必要になる。比較して言えば「自動詞の使役形」は「ヲ格」が一つあればいい)
と言うことを、前回のくり返しではありますが、まず申し述べておきたいと思います。
コメントありがとうございます。
>実は、わたしの説明が全然通じていないのに、がっくりしています
基本的にはおっしゃるとおりだと思うのですが、「〜を明るくした」の場合は自動詞には解釈しにくいのでわかりにくかったのだと思います。
「(〜を)静かにした」「(〜を)大人しくした 」のように自他両用の形と見比べれば、原理としては同じことだと思いますが。このヒトヒネリはわかりにくいでしょうね。
当方はOKATさんとコメントでなんとなくわかりました。非常におもしろい現象に気づかせていただきました。ありがとうございます。
ただ、「よくわかりました」と言えるレベルではなく、今回の質問にたどりつくまでに時間がかかりました。自他両用の「混入した/混入させた」のことをよく考えればもう少しはやく理解できた気がします。
他動詞の使役形に関しては、説明のために無理矢理加えた感があり、「状況としてはなくはないだろうが……」と感じています。
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