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高調波の発生原因は?対策は?
発生した場合はどうなるの?

A 回答 (1件)

高調波の発生原因と言っても、どこから出る高調波なのかによります。

とくに指定がなければ、ここでは商用電源(つまり工場や家庭で使う50Hzとか60Hzの電源)における高調波ということにしておきます。

高調波は基本波(50Hzまたは60Hzの正弦波)の波形が歪んだために出る50Hz(60Hz)の整数倍の周波数を持つ高次の正弦波(歪成分)です。よくあるケースは奇数次の高調波で、150Hz(180Hz)、250Hz(300Hz)、350Hz(420Hz)…という具合になります。

なぜ高調波が出るかと言うと、基本波の波形を歪めるような「素直ではない」負荷がつながっているためで、インバーター、スイッチングレギュレータ、調光器、LED照明、IH(電磁調理器)のほか、ほとんどの電子機器も基本波の波形を歪めるような電流が消費されています。白熱電球などは商用電源に優しい負荷で、基本波の波形を歪めることはまずありません(調光器にかけると話は違ってきます)。サーモスタット付きのコタツは高調波の原因になりませんが、トライアックと呼ばれる電子部品を使って温度調節できるヒーターは高調波を発生させます。

そういうことで、いまの時代は負荷としては「素直ではない」電気・電子機器に囲まれている(ある意味で便利で快適な暮らしが出来る世の中になっている)と言っても過言ではない、と思います。

対策は、商用電源で使う電気・電子機器を白熱電球のような「素直な負荷」にすることです。ですがそれは時代の流れに逆行し、そんなことは現実的ではありません。せいぜい高調波をなるべく抑えるフィルターのようなものを電気・電子機器に取り付けることですが、その効果は限定的です。

高調波が発生すると、周波数の高い交流ほど他の配線や回路に結合しやすくなる(乗りやすくなる)性質があることから、他の電気・電子機器にノイズの原因になりえるほか、最悪の場合は誤動作を起こさせることもあります。良質な電源を供給する義務のある電力会社にとっても有り難くない話になります。
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