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たたみ込み積分って名前つけるほど多用するんですか?

「たたみ込み積分って名前つけるほど多用する」の質問画像

A 回答 (3件)

畳み込み積分はフーリエ変換ないしラプラス変換すると、各々のフーリエ変換ないしラプラス変換の積になります。

その結果、変換後に積分が積になって、積分よりも桁違いに簡単な演算で色々な値が求まる。だから、畳み込み積分であれば、多くの力学の問題が解けるので、畳み込み積分が重要なのです。下で説明しますが、最も一般的に、ニュートン方程式や量子力学の基本方程式は、それを積分形式で書くと、一般に時間に関して畳み込み積分で表現できるのです。だから、最も一般の任意の物理学の問題を解くに当たって、畳み込み積分は力学の表現として、最も基本的な表現になっているのです。

そもそも、フーリエ変換やラプラス変換の威力は、微積分方程式と言うとてつもなく難しい方程式が、多くの場合変換後に代数方程式となって、簡単に解くことができるところにあります。積分じゃなくって、積だなんて、それなら計算ができそうですね。その代表例が畳み込み積分なのです。

力学で最も基本的な、従って、最も重要で原理的な系はエネルギーが保存する保存系と呼ばれる系です。その系の力学の問題を解くときに、系の時間発展を記述する運動方程式は微分方程式で表されます。しかし、それを積分形式で書くこともできます。その場合、運動方程式はダイソン方程式という積分方程式で書けることが知られています。この方程式の真骨頂は、相互作用から来る項が時間に関する畳み込み積分になっています。これは、古典力学のニュートン方程式や量子力学の基本方程式からの帰結として証明できます。従って、その積分方程式をラプラス変換すると、相互作用項が単純な積になります。その解が積で表された結果、いかなる保存系の運動方程式の解も、相互作用の大きさに関してべき展開したものは、幾何級数で形式的にまとめることができます。この事実は、大変重要で、素粒子などの運動方程式をファインマン・ダイアグラムで図式的に解ける場合の根拠を与えています。それが可能になったのは、ラプラス変換後に、相互作用の部分が積で表されるようになったからです。そして、それを可能にしたのは、運動方程式の解を時間に関する積分方程式で表したときに、畳み込み積分になっていたからです。だから、理論物理学をやると、ダイソン方程式の解として相互作用の高次の効果を取り入れる幾何級数の構造の研究に日夜明くれています。これは、間接的に、畳み込み積分で表現された積分方程式の解の研究に日夜明け暮れているということもできます。

余談ですが、畳み込み積分に関連して、そもそも、なんでフーリエ変換が重要かというと、この理論体系が線形数学の土台を与えるからです。一見ものすごく複雑な問題でも、それが線形数学という範疇に入ると、その問題は原理的に解けることが知られているからです。運が良ければ、我々の手計算で解けますが、変数や次元の数が多すぎる場合で手で解の値を計算することが絶望的でも、もし、それが線形数学の範疇に入るなら、その解は常に表現可能です。だから、それをコンピュータを使って計算することができる。大多数の工学的な問題は線形数学の範囲で解ける問題を扱っています。しかし、非線形になると線形数学はほとんど無力です。ですから、工学のように即役に立つ問題に興味があり実際にどう効率よく計算するかは別にして、原理的には解ってしまっている問題なので、現在の物理学者や数学者の多くは、線形問題にあまり興味がありません。彼らは。線形数学の応用問題よりも、非線形数学の問題に興味を持っています。
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実用上の話をしますと、これは信号処理や画像処理にごく当たり前に使われる線形フィルタというもののの基本。

実際、畳み込みの計算をやってるんです。数値で計算することも、アナログ回路でやることもあります。オーディオで、シンバルうるさいから高音域をちょっと抑えようかな、なんてツマミを回すのは、フィルタを調節している。式で見ると、フィルタがgで、信号がf(逆でも同じ事ですが)。また、Photoshopで画像をちょいとぼかす、なんて操作も、2次元の畳み込み演算をやってるんです。
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実際に畳み込みという「計算」をするかどうかはさておき, 「概念」としてはよく出てくる. 例えば線形時不変システムのふるまいは, 入

力信号とシステムのインパルス応答との畳み込みで求めることができる.
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