これ何て呼びますか

日本だと公立学校の先生は基本的にあちこちに転任します。
アメリカ映画のバック・トゥ・ザ・フューチャーをみていたら、主人公のマーティの担任の先生はマーティのお父さんが高校生だったときも担任をやっていてその当時から頭が禿げていたのをマーティがイジってました。

先日、別のアメリカ小説を読んでいたら、やはり登場人物のハイスクール教師が
『私は彼女が1971年に卒業したときの担任でした。彼女のお母様が1951年に卒業したときの担任も私でした』と話す場面が出てきました。
今まであまり深く考えてなかったのですが、アメリカって広いし州によって法律も違うから、基本的に学校の先生は転任しないで同じ地区で同じ学校でずっとおしえるケースが多いのですかね?
頻繁に転任する日本の学校が世界的に特殊なんでしょうか?

A 回答 (1件)

プロファイルの様な年寄です。


当地の教師の事情は日本とはだいぶ違います。

ご存知のようにアメリカは州がひとつの国ですから、お話はウチの州についてです。
これまでいくつもの州に暮らし、当地で生まれ育った子どもは当地の公立校に通わせましたが、おおむね似た感じではありました。

まず、公立校を管轄する自治体は郡です。
アメリカでは、市という自治組織は日本のそれとは違います。
州という全体を地理的に分割して統治するための組織は郡なのです。
市は、上下水道、生活ごみの収集処理、消防・警察、都市計画などを担当し、それ以外の教育、健康衛生などは郡が管理します。
そのため、日本にはない『郡役所』がこの国にはあります。

学校はこの群を単位に運営されていますが、教師の採用などは学校ごとに任されているのが普通です。
その裏返しとして、各学校は学校ごとに特色が出ます。

ウチの郡には3つの町がありますが、そのうちのウチの町には州立大の旗艦校があります。
日本に知名度はありませんが、世界的に権威のある世界の大学ランキング『THE』では東大・京大に比肩するレベルのところです。
日本では想像できないほどの広大なキャンパスを持つこの大学を中心にしたうちの町は、人口の半分が学生・研究者、残りの半分が教職員という、文字通りの学研都市です。

こうなると、全米だけでなく世界中から優れた学生や研究者、教員が集まるので、その子弟が入る町の学校には高い教育レベルが提供される要求が強くなります。
そのとき、学校ごとに人事が出来る仕組みは奏功します。
いい教師や、すぐれたスキルを持ったアシスタントを集められるからです。

そこで長く働けるというのもそこから生まれます。

もうひとつアメリカの学校には良いところがあります。
この国の労働力・労働環境の高い流動性です。
言葉を変えれば、『自分の価値観により合う仕事があれば、気軽に転職する』という世界です。

たとえばウチの子が通った高校の担任の教師は、金融マーケットのディーラーだったという人でした。
MBAまで持っていた彼女は、論理的な思考を教育に使ってみたいと言うのがやりたいことと言っていました。
それが出来ているか? それで楽しいか? と聞いたことがありましたが、そういう考え方を学んだ子供が育って行くのを見るのに意義を感じてると言っていました。
生物の先生は『シロアリ』の研究の一人者だそうで、『打込める面白いことを持つことが大事』という持論を展開する面白い方でした。

ほんの一面の紹介ですが、こういった人を集めて学校を活き活き保つ、というやり方をするのが当地の学校のようです。
悪いところがないわけではないですが、良いところもあると言うお話でした。
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