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この問題の解き方を教えてほしいです。

大学数学の代数の問題です。

・Gが位数6の郡で、バーベル群でない時、G~=S3が成り立つことを示せ

A 回答 (1件)

位数 6 の群を分類してしまおう。


ラグランジェの定理より、有限群の各元の位数は群の位数の約数となる。
G の元の位数は 1, 2, 3, 6 に限られるが、位数 1 の元は単位元のみである。

(1) G に位数 6 の元 g がある場合
g が生成する部分群 <g> は、位数が 6 なので、G そのものに一致する。
G = <g> 〜 C6.
この G は可換であり、問題の答えには適さない。

(2) G に位数 6 の元が無く、位数 3 の元 g がある場合
g が生成する部分群 H は、H = <g> 〜 C3 である。
G ∩ ¬H のひとつの元をとって、x と名付ける。
xH = { xh | h∈H } と置くと、G = H ∪ xH, H ∩ xH = φ となる。
gx = h ∈ H とすると x = (g^-1)h ∈ H となって x の仮定に反するから、
gx = xH である。

(2-1) gx = x である場合
両辺に x^-1 を右から掛けて g = 1 となるから、g の仮定に反する。
そのような G は存在しない。

(2-2) gx = xg である場合
これにより、G の全ての積が可換になるから、
G は可換群であり、H は正規部分群となる。
商群 G/H が存在することになるが、
この群は位数が 6/3 = 2 だから巡回群 C2 である。
よって G 〜 C3×C2.
この G は可換であり、問題の答えには適さない。

(2-2) gx = xgg である場合
式を変形して x = gxg でもある。
この両式を使って整理すると、群 G の演算表は下記のようになる。
  |  1   g   gg   x   xg   xgg
-----+---------------------------------------------------------------
1  |  1   g   gg   x   xg   xgg
g  |  g   gg   1   xgg   x   xg
gg |  gg   1   g   xg   xgg   x
x  |  x   xg  xgg   xx   xxg  xxgg
xg  |  xg   xgg  x   xxgg   xx  xxg
xgg | xgg   x   xg   xxg  xxgg   xx 
この時点で xx の値は判らないが、
G が群であることから xx, xxg, xxgg のうちのどれかが単位元 1 である。
どれが 1 であったとしても、 この演算表は 3次対称群 S3 となっている。

(3) G に位数 6, 3 の元が無い場合
G の元で単位元以外のものは、どれも位数が 2 ということになる。
a, b がそのような元だとすると、
ab = a1b = a(ab)(ab)b = (aa)ba(bb) = 1ba1 = ba より G は可換である。
部分群 <a> が正規部分群となるので、商群 G/<a> が存在することになるが、
G/<a> は位数が 6/2 = 3 であり、かつ G と同様に 1 以外の元が位数 2 である。
再び上記と同じ議論をして、G/<a> が位数 2 の部分群を持つことになるが、
これはラグランジェの定理に反する。
よって、そのような G は存在しない。

場合(2-2) で出てくる G 〜 S3 のみが、非可換な群となっている。
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