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何回かニュートリノについて質問させておるのですが・・・

本によるとニュートリノは基本的に左まきだが質量があれば光速よりも遅くなり結果として観測者によっては右まきの運動をしているように見える。というようなことが書いてあります。
それはわかるんですが、大統一理論から
m(νi)=m(Di)/M  (i=e,μ,τ,・・)
という式が導きだされるらしいんですが
右辺の分子はディラック質量、分母はマジョラナ質量らしいです。
この式の意味がよくわかりません。

本を読んだ限りではMは右まきニュートリノの質量のようですが(ということはm(νi)が左まき?)、観測者によってまさか質量が変わるわけではないですよね。
といった感じ(早い話がちんぷんかんぷん)なんですがあの式の意味するものは何なんでしょうか?

お願いします。

A 回答 (1件)

最近の jimihenn さんのニュートリノ関連の質問で u13 さんとのやり取りを


影ながら拝見させて頂いていたのですが、今回はまた専門的な内容ですね。
ついに、GUT(大統一理論)まで出てきましたね。

まず、
 m(νi) = m(Di)/M
ではなく、
 m(νi) = m(Di)^2/M
です。そうでなければ右辺が質量の次元になりませんね。

この式の説明を簡単にするというのは困難ですが一応試みます。
m(Di) は仰るようにディラック型の質量項で、
電子などのように同じ世代の荷電レプトンと同程度と考えられるものです。
一方 M は Majorana質量と呼ばれる右巻きニュートリノが
自分自身との間に持つ(←このあたりがどうしても簡単に説明できません)質量項です。
これは大統一と関係した大きな値と考えることが出来ます。

以下では、m(Di)を簡単に m と書きます。
数式上では質量行列として書かれることになり、
実際に観測される質量は行列の固有値ということになります。
その固有値の一つが少し近似をして
 m(νi) = m^2/M
という形になります。ちなみにもう一つの固有値は
 M + m^2/M ≒ M
のように大きな値になります。
また、これら2つの固有値の固有ベクトルはそれぞれ
 ν_L - m/M*ν_R
 m/M*ν_L + ν_R
です。(ν_L、ν_R はそれぞれ左巻きと右巻きのニュートリノ)

つまり、軽いほうの固有値(m^2/M)で観測されるニュートリノは
ほぼ左巻きでその中に僅かに右巻きが混じっており、
逆に重いほうの固有値(M)で観測されるニュートリノは
ほぼ右巻きで僅かに左巻きが混じっていることになります。
したがって、今現在の実験環境では左巻きのみ観測されるという結果を説明することが出来ます。
これは実験結果を説明する一つのモデルですね。


>ということはm(νi)が左まき?
上の話のように純粋な左巻きということではないですが
我々が(左巻きとして)観測している軽いニュートリノの質量のことです。

>観測者によってまさか質量が変わるわけではないですよね。
この部分は今までの話とは別の説明になります。
ニュートリノが質量を持つ場合ヘリシティ(○○巻きのこと)は良い量子数ではありません。
ここで、良い量子数というのは次のようなことです。
例えば水素原子ではエネルギーが良い量子数になっています。
エネルギーは決まっていますが、位置は観測ごとにばらつきます。

水素原子核の周りに分布している電子の動きを追いつづけることが出来ないように、
左巻きのニュートリノを観測しながら追い越して右巻きになるさまを見ることは出来ません。
観測するたびに右巻きか左巻きかが決定します。
やはり、ヘリシティも量子的なものですから
剛体球が自転しながら飛んでいるという古典的描像では困るときがあります。
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この回答へのお礼

返信遅れて申し訳ないです。(回答ついてるの知らなかったもんで・・・)
ありがとうございます。かなり難しかったですがなんとなくイメージが湧きました。この質問は古典的な考えかたから生じたものだということを痛感しました。
もう少し勉強します。

お礼日時:2001/11/11 05:04

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