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最近のマンション構造計算書偽造問題で、私も自分の
マンションの構造に欠陥はないか、不安になっています。
クラックについては他の質問も読ませて参考にさせて
いただきましたが、いまひとつよくわからないので
質問させてください。
築10年のマンションですが、共有部分であるバルコニー
の手すりや、外廊下の柵や階段の柵などに、ヒビが無数
にあります。
小さいものもありますが、50cm長さくらいのものもあり
ます。
何かで、髪の毛より太い太さのクラックがあると要注意。
と聞いたのですが、髪の毛以上の太さなんて、そんな
細いヒビでも問題ありなのでしょうか。
うちのマンションに見られるのもほとんど、髪の毛より
太いです。
クラックのできないマンションなんてないということの
ようですが、どのようなクラックが危険なのでしょうか。
ちなみに、大規模修繕に向けて建物診断をした際に、
補修が必要なクラックは3ヶ所だけということでした。
これは築10年では普通のことなのでしょうか。
クラックからマンション自体の欠陥を予測するのは、
難しいのでしょうか。
どなたかご教授ください。

A 回答 (3件)

>髪の毛より太い太さのクラックがあると要注意。


と聞いたのですが、髪の毛以上の太さなんて、そんな
細いヒビでも問題ありなのでしょうか。

コンクリートは引っ張り力に対して非常にもろい材料です。だからコンクリート構造物にひび割れが発生するのは珍しいことではなく、温度変化だけでもひび割れが発生します。

一般に0.3mm以上のひび割れがあると、雨水などがひび割れ内に侵入すると言われています。このため、雨漏りが発生することになりますので、補修することが望ましいと言われています。

また、水分がコンクリート内部に侵入すると、鉄筋が腐食します。先に述べたようにコンクリートは引っ張りに弱く、引っ張り力が働いたときに耐えてくれません。引っ張り力は鉄筋が全て受け持つように設計されています。
腐食は急激におこるものではないですが、長期的に見て鉄筋が腐食すると耐震性などが低下しますので、0.3mm以上のひび割れは補修することが望ましいです。

>クラックからマンション自体の欠陥を予測するのは、難しいのでしょうか。

ひび割れから建物の劣化を診断することはできます。ひび割れの発生具合から施工欠陥によるものかどうかを判断するのもある程度できますが、10年も経っているとかなり難しい作業だと思います。

なお、鉄筋コンクリート造の場合、瑕疵担保が有効になるのは10年程度といわれていますので、例え欠陥があったとしても、10年を超えると販売者などに請求するのは難しいと思いますし、特約で2年という期間を設定して売買していることが多いので、販売者などへの請求を考えているのでしたら、かなり難しいと思います。。
(平成13年のものでしたら品確法により構造上重要な部分と雨漏り関係の部分については10年間販売者に義務付けになっていますが、築10年の物件は適用になりません)
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マンション管理業務主任者資格と区分所有管理士資格を持つ者です。



コンクリート構造物にひび割れがある程度発生するのは,残念ながらやむを得ないのです。
ご指摘のコンクリートは、スラブではなく、内装の化粧コンクリート(別称:下地コンクリート)と推察します。

建物の強度に左右されるコンクリートはスラブのコンクリートです。
化粧コンクリートは、内装のために塗り付けられたものなので、大きくひび割れしても、朽ち果てても、建物の強度に左右されません。
故に、化粧コンクリートの約2mは、通常起きる現象につき補償は望めません。

ちなみに、スラブのコンクリートのひび割れは、次の4つの原因があります。
(1)乾燥収縮
まだ固まらないコンクリートに、水が満遍なくいきわたるためと、打設の際に流動性をもたせるために、セメントの水和反応に必要な水分より、かなり多くの水分が用いられています。
その結果、余分な水分が乾燥して外に出て、コンクリートは収縮します。
したがって、水セメント比(単位水量)の多いコンクリートほど乾燥収縮量は多く、ある程度の乾燥収縮ひずみは避けられません。
この間隔と幅は、養生条件や構造形式、断面寸法、鉄筋量、かぶり厚などが関係します。
(2)温度・湿度変化
コンクリートと鋼の熱膨張の差で伸縮します。
このような伸縮は通常拘束されているから、蓄積されてひび割れとなります。
コンクリートでは硬化初期の断面内の温度応力が原因でひび割れが発生することもあります。
また、湿度の変化に伴って、コンクリート中の水分が変化して、コンクリートは膨張・収縮して、温度変化と同じような影響を受けることもあります。
(3)荷重作用
コンクリートは引張り強度が極めて低いから、引張りに鉄筋が抵抗するように設計されるのが鉄筋コンクリートなのです。
もしコンクリートにひび割れが発生しないように設計するものとしたら、鉄筋もコンクリートの引張り許容範囲のひずみしか許せないことになります。
通常の鉄筋は、平時でも負荷を受けていますから、鉄筋コンクリートでは、ひび割れの発生は止むを得ないとされています。
(4)その他
支持力が所定以上ある場合であっても、コンクリート硬化初期段階の躯体の沈下差によって、壁状の部分に、斜めの亀裂が発生することもあります。
http://odn.okwave.jp/kotaeru.php3?q=1808473

参考URL:http://odn.okwave.jp/kotaeru.php3?q=1834333
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#1です。

 補足です。

コンクリートは先に書いたように圧縮しか負担しないとして、計算されていますので、多少のひび割れは構造上問題はありません。圧縮がかかった場合ひび割れは押しつぶされてふさがりますので、圧縮に関しては、多少のひび割れは影響しないと思います。

質問文をよく読むと場所は構造上重要でない部分です。だから耐震性などにはあまり影響しないと思います(構造上最も重要な部位は柱・梁・耐震壁・床などです)し、珍しくないケースだと思います。

但し、ひび割れ幅が大きいと(長さよりも幅の方が重要)中に水分が侵入しますので、鉄筋の腐食がおこる可能性が高くなります。鉄筋は腐食する(錆る)と体積が膨張し、周りのコンクリートを押しのけ破壊します。また錆が流れ出し(赤茶色い水)、美観を損なうことになります。

鉄筋の腐食が進むとコンクリートの剥離などにより、コンクリート片が落下することもありますので、構造上重要でない部分でも、安全性・耐久性・美観上の転から、ひび割れ幅が大きいものは補修をするのが望ましいです。


次に、記載場所を見ると手すり・柵などとなっていますが、このような場所は下側が床などと接合されており、上側は全く自由になっています。
このため、温度変化により上側は自由に変化できますが、下側は拘束されているため、変形が自由でないため上側と下側で変形の差が生じひび割れが入ることはよくあります。

なお、コンクリートの補強に鉄が使用されているのは、コンクリートと鉄の熱膨張率がほぼ同じで、熱膨張による差がほとんど生じないため、一体として利用できるからです。

また、建物診断をなされているようですが、それは目視によるものではないでしょうか?それとも構造図面による耐震診断でしょうか?
耐震診断をされていれば、少なくとも図面上の問題は調べられますが、築10年ですと新耐震基準で設計されているので、旧耐震基準の補強を目的として開発された耐震診断を行うことはほとんどありませんので、行われたのは、おそらく目視による劣化診断だと思います。

建物の劣化診断は、一般的にまず目視により簡便な調査を行います。それで不具合やより詳細な検討が必要となった場合、機械を使った調査などになります。
コンクリート強度の推定や鉄筋の位置の確認、コンクリート中の空隙の有無などはそのようなことを行えばできますが、費用が高くなるので、目視調査による結果問題がなさそうでしたら、通常は行いません。

調査を行った会社が信頼できる会社であれば、診断結果を信じてもよいのではないでしょうか?
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