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簿記2級の、会社の合併時の仕訳についてお教えください。

まず確認させてほしいことがあります。
合併会社は被合併会社を合併するとき、被合併会社の株式は無効になってしまうので、被合併会社の株主に対価として自社の株式を無料でプレゼントするのですよね?

そうだと仮定して質問させていただきます。
【1】対価という言葉からも分かるように、普通対価を支払ったら、こちらの何かが減りますよね。買収時だったら、対価として現金を渡すので、現金勘定を貸方に書きますし。ではなぜ、この合併時、対価として自社株式を渡しているのに、資本金が増えているのでしょうか…?無料で株式をプレゼントしているのではなく、被合併会社の株主から払い込みを受けたのでしょうか?

【2】合併時、被合併会社の資産・負債を引き継ぐと書いてありましたが、純資産ももちろん引き継ぐのですよね?それが仕訳に表れていない気がしてならないのです。


何が質問したいのかもよく分かっていなくて申し訳ないのですが、1,2に共通するものとして、「合併時の仕訳の資本金勘定は一体何なのか?」ということです。

いつでもよろしいです、何かアドバイスを頂けたら幸いです。

A 回答 (4件)

こんにちは


"株式を発行すると資本金が増える。"
簿記の最初にでてくる仕訳を思い出してください。

■例題
Aさんは現金10,000千円を元入れしてA商事を設立し営業を開始した。

■仕訳
 借方 現金 10,000千円 /貸方 資本金 10,000千円

小さな個人企業でも株式会社のような企業でも同じですが、元入れ
とは、その会社を創めるための資金で、返済義務を負わない自己資本
です。 銀行からさらに5000千円借り入れたとしたら

 借方 現金 15,000千円 /貸方 借入金  5,000千円
                 資本金 10,000千円

となり、借入金は他人資本となります。

Aさんは自分の資金10,000千円をA商事という会社に出資したわけです。
ですからAさんの"ふところ"から資金10,000千円はなくなり、寂しく
なりますね。 ;;

しかし、A商事はAさんから10,000千円の出資を受けたわけですから、
企業側では、現金10,000千円の増加が発生します。
※会社は法人と言われ人格を持つものとされています。

そして、この10,000千円は、"何によって発生したのか"ということ
です。 この10,000千円の発生理由は、元入れ(資本金)です。

従って、借方 現金 10,000千円 /貸方 資本金 10,000千円
となります。

簿記では、『取引の2面性』という性質があり、ある取引があれば、
必ず、その発生要因となる勘定科目が存在します。

※貸借平均の原則 借方と貸方の総額は常に等しい

借方は企業の資本(自己資本+他人資本)の"運用状態"を表し、貸方
はその資本の"調達源泉"を表しています。

本題に入りますが、株式会社として企業を設立する場合、株式を発行
し、払い込みを受けその金額を資本金として計上します。
(厳密にいうと、資本剰余金とかいろいろあるので割愛しますが・・)

ここまでは、ご理解いただいていると思います。

では、なぜ払い込みを受けていないのに資本金が増加するのか?

A社 資産  1,000 負債     400
          資本     600
      1,000       1,000

     借方      貸方
B社 資産   500 負債     200
          資本     300
       500        500

もし、何も考えずに合計すれば

     借方      貸方
A社 資産  1,500 負債     600
          資本     900(内B社分 300)
      1,500       1,500
こうなりますね。

■"払い込みを受けた"と考える

合併会社は被合併会社の資産・負債は引継ぎますが、資本金は
どこへいったのでしょうか?

B社 資産   500 負債     200
          資本     -  /゜B社株式300(消滅);;
これでは300がなくなって、貸借がありませんね。

B社株式は消滅すると書きましたが、KY1314さんが書かれたように
株式を交換するというのが正解です。

資産・負債は引き継いだとしてもB社の資産500の内、負債を引いた
300はB社の自己資本で、"B社株主の持分"です。
このB社の300は"株主から払い込みを受けています"ね。

でも、これを消滅したから、"はいそれまでよ"では、B社の株主は
激怒しますね。
そこで、B社株式300に相当する株式を発行してB社の株主がもって
いるB社株式とA社株式と交換するのです。
※代わりにA社の株主になってもらう。

 株式を交換しましょう。 うちの株式代わりに渡しますんで
 これで許してください~ ってことですね。

ということは、B社の資本金300に相当する株式の発行によって
B社資本金300がA社資本金300として資本金は増加しますね。

ただし、企業買収をする際の株式発行額は、純資産や収益性、株価
などの評価方法により決定します。
評価方法については、いろいろあるので割愛します。

先に回答したとき、250の資本金となっているのは"帳簿価格よりも"
実際には低い価値で買収しているということです。
ですから、合併差益として50が発生します。

将来有望な企業に目をつけ、合併をする時などは帳簿価格よりも
高い評価で買収することもあります。
この場合は合併差損が発生します。

決して300の資本金に対してA社が勝手に250にしているわけでは
ありません。 B社株主に非難されないような形で納得のいく
形をとるはずです。 自分の会社の株主になるのですから・・・

以上、こんな感じです。
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この回答へのお礼

申し訳ありません、上の方で、まとめてお礼させていただきます。
分かりやすく、難しい言葉を優しく置き換えていただきながらご説明いただき、完全に理解できました!

お礼日時:2008/06/30 00:03

No.2です。



nayuta_lotさんが詳しく回答してくれてるので必要ないかと思いますが一応。

>A社はB社の純資産額(企業価値)を90と勝手に決め付けて、~

簿記検定ではB社の価値をA社が決めるのです。
その値段の付け方は学習したと思います。
いろいろな方法がありますが、例題に1つだけ紹介します。

A社がB社の株主に発行した金額+支払った現金で評価する場合。
これは株の単価×数量で計算できます。
この部分だけが資本金に参入される方法です。
その他の部分は合併差益になります。

つまりA社が決めたB社の価値だけ資本金になります。
その他は合併により利益が出たので合併差益になります。

これで大丈夫かな?
分からなければ補足して下さい。
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この回答へのお礼

ANO.1様、ANO.2様、本当に本当にありがとうございました!

2回の初心者じみた質問に、嫌な顔せず快くお答えいただいて本当に感謝しております。

簿記3級合格に2回もかかったバカな僕にも理解できるよう、詳しく優しく丁寧に教えていただき、完全に理解することができました。

これでようやく、次の「本支店会計」という論点に進むことができます!お二人のおかげです!

どうもありがとうございました!
(ポイントは「どちらにしようかな、天の神様の言う通り」で決めさせてもらいます笑)

お礼日時:2008/06/30 00:00

こんにちは、税理士をしています。


過去の受験なので勘定科目が間違っていたら訂正して下さい。
合併会社をA社、被合併会社をB社とします。

>まず確認させてほしいことがあります。~

無料ではなく交換と考えて下さい。
B社の株主はB社の株(持分分のB社に対する権利)を持ってます。
でもB社は合併により消滅します。
そうなればB社の株主は怒りますね。
だからA社はB社の株主に対して、B社の持分のみの価値のA社株を発行してB社株主を説得させるのです。
B社の株主は自分の権利が消滅(B社分は消滅)せずA社の株を持つことになります。
これでB社の株主はA社の株主に変更されます。

>【1】対価という言葉からも分かるように~

合併取引は1つの仕訳と考えて下さい。
資本金が増えているのは【2】で説明します。

>被合併会社の株主から払い込みを受けたのでしょうか?

払い込みを受けたと考えます。
B社の財産価値の計算方法はいろいろありますが、
今回は
B社の資産ー負債の残りが財産(払い込みを受けた)と考えます。

>【2】合併時、被合併会社の資産・負債を引き継ぐと~

純資産も引き継ぎますが勘定科目が変わってきます。
資産、負債はそのまま(A社に係る資本、負債は除く)で、
純資産は合併差益か合併差損が出てきます。

例えば企業価値が100、資産150、負債50

90で買収の場合

資産150/負債50
   /資本金90
   /合併差益10

こういう感じです。
分からなければ補足で教えて下さい。
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この回答へのお礼

返信遅れて申し訳ありません。

初心者に本当に詳しくご説明してくれてありがとうございます!

ANO.1,2さんのおかげで、ほぼ理解できているのですが、あと少しわからないところがあります。
お言葉に甘えて質問させていただきます…。
ANO.1様のところでも質問させてもらっているのですが、

>今回は
B社の資産ー負債の残りが財産(払い込みを受けた)と考えます。

B社の純資産額を払い込みと考えるということでしょうか?しかし、その場合、この会社の純資産額(企業価値)は100であり、仕訳は

資産150/負債50
/資本金100

となるのではないのでしょうか?株式を発行した分だけ、資本金が増えるのはなぜなのでしょうか?この場合の払込金額は100なはずであるのに…
自分がピンと来ているのは、A社はB社の純資産額(企業価値)を90と勝手に決め付けて、90円分しか対価株式を渡さなかったのではないか!?と考えています。その場合でも、100の払い込みがあったのだから資本金100を計上しなくてはならないのでは?と考えてしまいます。株式を交付した分だけ資本金を計上するのはどういうことなんでしょうか?


本当に本当に稚拙な質問内容で、ご理解いただけないかもしれません。
もしよろしければ、アドバイスをお願いします。

お礼日時:2008/06/29 14:16

少し長いかもしれませんが、よかったら参考にしてください。



まず、ご質問にある確認点ですが

合併会社は被合併会社を合併するとき、被合併会社の株式は無効になってしまうので、被合併会社の株主に対価として自社の株式を無料でプレゼントする

その通りです。
この、「対価として自社の株式を無料でプレゼントする」という
ことは、この時点で資産が減少することはなくなりますね。
なぜなら、株式を"無償で渡した"からです。

株式を発行した以上、資本金が増加しますね。
これは、B社の資本の分に相当します。

合併は、被合併会社の資産・負債を引き継ぎ、株式を発行します。
図1のようにA社がB社を吸収合併するとします。
このとき、A社を合併会社、B社を被合併会社と言います。

図1
     借方      貸方
A社 資産  1,000 負債     400
          資本     600
      1,000       1,000

     借方      貸方
B社 資産   500 負債     200
          資本     300
       500        500

合併後は、A社はB社の資産・負債を全て引き継ぎますので

図2
     借方      貸方
A社  資産 1,500  負債    600
           資本    600
      1,500       1,200

B社株式(資本金)は消滅しますので図2の段階では、貸借対照表
では貸借のバランスが取れません。 また、B社の株主に対しても
対価を払わなければなりません。

そこで、B社の株主に対して、A社はB社の株主に対して"対価"として
A社の"株式を発行"し無償で渡します。 

ポイント:これが"対価"の意味です。

B社の株主は、A社の株式を受け取り、A社の株主になります。
B社の株主に現金ではなく、株式を渡したわけです。
A社は株式を発行したのですから、資本金が増加します。

◆資本の増加

 株式発行数 50株 額面 50円 だったとします。

増加する資本金は、50×50 = 250
従って、図3のようになります。

図3
     借方      貸方
   資産 1,500  負債    600
           資本    850
      1,500       1,450

まだ貸借があいませんね。 この差を、「合併差益」と呼びます。
合併差益として仕訳を行い、貸借を一致させます。

◆合併時の仕訳

     借方      貸方
B社の諸資産 500  B社の諸負債 200
           資本金   250
           合併差益   50
       500         500

図4 合併後の貸借対照表

     借方      貸方
   資産 1,500  負債    600
           資本    900(内合併差益 50)
      1,500       1,500

合併後は図4のようになります。

まとめ

  合併時は、被合併会社の諸資産・諸負債を全て引き継ぎ、
  B社の資本の代わりにA社の株式を発行して資本を増加さ
  せます。 (B社の株主に無償提供します。)
  この時、株式の発行による資本金の額とB社の"資本の部"
  の金額との差が合併差益として処理されます。

こんな感じでよろしいでしょうか?
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この回答へのお礼

返信遅れて申し訳ありません。

ものすごく丁寧にご説明していただき本当にありがとうございます!

ほぼ理解できたのですが、まだひとつうまく飲み込めないところがあります…。
ここでさらに質問することは許されていないのですが、また機会があればお教え願えますでしょうか?

「株式を発行すると資本金が増える」というのがよく分からないのです。自分の考えとしては、「出資者から払い込みを受けて、そして株式を発行して、資本金が増える」という流れなのだと思いますが、この場合では、誰も払い込みをしていないのにどうして資本金が増えるのか、がまだ分かりません。

本当に初心者に丁寧に説明していただきありがとうございました!

お礼日時:2008/06/29 13:59

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