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サイクリックボルタンメトリーでは、横軸電位に対して、縦軸電流でプロットするわけですが、
例えば、ダイオードとか抵抗器といったある電圧を決めると電流値が時間的に変動しないものであれば、分かるのですが、電気化学では
ファラデー電流及び非ファラデー電流は定常的にになるまでに時間がかかります。
これはどう考えれば良いのでしょうか?
例えば、0Vから1Vまでデジタル的に5mVずつ、それぞれのポイントで50μsずつ待ってから掃引することを考えます。
0.5Vから0.505Vになったとき、電流値を読み取るのは、0.505Vになった瞬間か0.510Vに移る瞬間か0.505Vにいる間の電流値の積分値かどれなのでしょうか?

A 回答 (3件)

> 結局、回答はある時間でサンプリングするわけでも積分するわけでもなく、



実際の AD 変換は,瞬間のサンプリングはできませんよね.
有限の時間幅は必要で,その間の平均値にしかならない,というだけのことです.

> とすると、例えば、アナログ系の応答時間が極めて短いポテンショスタットを作ったとするとデジタル的に取り込んだ後に平均化する、という作業をしてやらないと、一般的なポテンショスタットとは掃引速度に対する電流量の変化が異なってくるということも考えられるということでしょうか?

まあ,どこまで考えるかですね.ステップした瞬間の non-Faradaic な応答に完全に追随できるようなポテンショスタットで,さらにサンプリング間隔が極端に短いなら,ステップ幅を小さくとっても電流はパルシブな応答が見えてしまうことになりますから.この分は,ふつうは捨てられているわけです.まあ,ローパスがかかっているのと等価ですから,積分とか平均化といえば,そうもいえますね.
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ちょっと何を言いたいのかよくわからない書き方になったので,補足します.



拡散云々は,なぜ時間変化があるのか,その時間スケールを支配しているのは何か,ということについてです.

あと,計測系の動作が,ちゃんと FG のステップと計測系で同期を取っているような説明でしたが,一般的にはそこまではやっていないでしょう.Pulse voltammetry とか,ステップ幅を意図的に大きく取る staircase voltammetry とか square wave voltammetry とかではもちろん同期させないと意味がありませんが.
というのは,アナログ系の応答時間を込みにすると,FG が階段波を出しているということの意味が事実上なく,アナログなランプ波であると考えて言い場合も多々あります.そういうときには,ステップ云々は問題ではなく,出力もアナログ的に考えて問題なくなり,S&H のサンプリング時間内の変動は無視して平均化された値を適当な間隔で取っていけば十分ということになります.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

結局、回答はある時間でサンプリングするわけでも積分するわけでもなく、
さらには、積分した上で、ホールド時間(この場合だと50μs)で割り算した値を出力するという意味でもなく、前のステップも含めて平均化された値が出力されるという意味で良いのでしょうか?

とすると、例えば、アナログ系の応答時間が極めて短いポテンショスタットを作ったとするとデジタル的に取り込んだ後に平均化する、という作業をしてやらないと、一般的なポテンショスタットとは掃引速度に対する電流量の変化が異なってくるということも考えられるということでしょうか?

お礼日時:2009/07/15 10:02

CV を含む電気化学系の応答を理解するには,反応物 (および生成物) の拡散過程が入るというのがポイントです.拡散の入らない場合もありますが,その挙動と比較しつつ,考えるといいでしょうか.




以下,質問にあわせて,今風のディジタル制御式の計測系を想定します.つまり,FG は結局のところステップ幅の小さい階段波,計測も AD コンバータで取り込むとします.

> 0.5Vから0.505Vになったとき、電流値を読み取るのは、0.505Vになった瞬間か0.510Vに移る瞬間か0.505Vにいる間の電流値の積分値かどれなのでしょうか?

実際には,ステップ後50μs では non-Fradaic な電流が十分減衰していませんから,そこでサンプリングするのは適当ではありません.まあ,ステップ幅が小さいので影響は小さいかもしれませんが.
また電流サンプリングも有限の時間,ゲートを開いて,とやるので (sample & hold),瞬間の電流を取れるわけではありません.高速事象を捉えるためにこのゲートを開く時間を短くした装置は作れますが,通常の CV 程度では余り意味がなく,電位ステップ幅よりは短く,ステップ後,non-Faradaic な電流がほぼ減衰したと思われる程度経過した後,次のステップに入るよりは前,という程度の時間幅内の,いわば平均値を出力します.ただし,この取り込み時間内の電流変化は,全体の変化から見れば非常に小さく,もろもろの計測誤差のうちに入ってしまうので問題になりません.またポテンショスタットはなんだかんだいってアナログのフィードバック系なので,特別あつらえの高速応答タイプは別にして,このような短時間の応答は,フィードバック系の応答時間の中で結局平均化されてしまうという要素は無視できません.

なお,Faradaic な電流は,静止溶液では定常に達することはありません (時間無限大の極限では,0になって定常に達するが,それを議論して意味があるとは思えない).準定常状態と見える電流は,過電圧がある程度大きくなれば 0 ですし,過電圧が小さく,一応有限な定常電流が取れるようなときは,時間変化も短い間で終了するはずです.
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