電子書籍の厳選無料作品が豊富!

相対論において、運動方向と水平な速度の合成は比較的容易に理解できるのですが、水平成分と垂直成分の合成がよくわかりません。

図のように、OX上を速度vで等速直線運動する車から、O点においてY方向に小球を同じ速度vで発射します。(単純にするために、あえて同じ速度vとしました。)
このときの小球の動きを静止系から観察します。静止系でのt秒後車はX点に到達します。

ニュートン力学で考えれば、小球の運動はベクトルOXとOYを合成してベクトルOAで表されます。当然θ=45°です。

これを相対論的に考えてみます。静止系からみると運動系では時間が遅れます。静止系でt秒経過しても、車の系ではまだt秒よりも短いt’秒しか経過しません。
X点において車の乗員からみれば、小球はA点(距離=vt)の手前のB点(距離=vt’)までしか到達していないことになります。
であれば、静止系から観測すると小球の運動はベクトルOBで表されます。合成速度OB<OA、θ’<45°になります。

相対論的に速度の合成を考える時、単純なベクトル合成で考えていけないのはあきらかなのですが、大雑把に言えば、上記のような考え方で正しいのでしょうか?何か落とし穴にはまっているような気もします。

ご教授よろしくおねがいします。

「相対論的速度の合成について」の質問画像

A 回答 (1件)

特に問題は無いと思います。

ただローレンツ変換で
考えるとあまりあれこれ悩まなくて済みます。

v を幾何座標の速度(光速との比)とすると
運動系の座標を(x', y', t'), 静止系の座標を
(x, y, t) とすれば、ローレンツ変換は

x = (1/√(1-v^2))x' + (v/√(1-v^2))t'
y = y'
t = (v/√(1-v^2))x' + (1/√(1-v^2))t'

A'=(x', y', t') = (0, 0, 0) でy'方向に投げた小球
は運動系の1秒後に B'= (x', y', t') = (0, v, 1) に届きますが
これをローレンツ変換すると

A = (x, y, t) = (0, 0, 0)
B = (x, y, t) = (v/√(1-v^2), v, 1/√(1-v^2))

となり、事象AB間のX方向の変位はY方向の変位より大きくなります。
また、静止系では事象間で時刻差が1秒以上になることが判ります。

以上から、静止系から見ると小球のY方向の速度は v より
遅いということになります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

シンプルでわかりやすい回答ありがとうございました。相対論はイメージで考えるより、数式で考えたほうが理解しやすいようですね。

実は、前の質問と関連していたのですが、おかげさまでよりすっきり納得することができました。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6830534.html

お礼日時:2011/07/09 06:54

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!