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電流にはドリフト電流と拡散電流があります。

ドリフト電流はオームの法則に従います。
電界と電圧の関係は明白です。

拡散電流は、電界がなくても電流が流れて電位差が生じます。
電界=0で、電位差が0でないわけです。
このとき、ドリフト電流は生じるでしょうか?

できれば簡単な文献も教えてください。

A 回答 (7件)

拡散電流が100%という状況は、単独の電荷担体を考える限り存在しないと考えます。



ただし、pnダイオードが小電流で順方向動作する状況は、拡散電流が100%と言えます。
この時、pn接合のp形領域側には熱平衡時よりも多く(exp(qV/kT)倍)の自由電子が存在し、p形領域の電極方向に向かって拡散します。
n形領域では同じように正孔がn形領域の電極方向に拡散します。
これら2つの拡散電流の和がpnダイオードの動作電流となってますので、拡散電流が100%と見なしてます。
この時、p領域とn領域の間の電位差が変わるだけで、p領域とn領域のそれぞれの内部では変わりません。
順方向電圧(V)は、pn接合の(内蔵)電位を小さくする働きをします。
p領域やn領域の内部にわずかな電位差があったとしても、それぞれの領域に存在する大量の正孔や自由電子が電位差に応じて安定な状態(すなわち電位差がない状態)に再分布するからです。
すなわち、接合以外のp領域やn領域で電圧降下は基本的にありません。
(逆に、p領域やn領域で電圧降下が起こる場合は大電流動作と見なします。この場合には、動作電流が増えるほど、p領域の正孔やn領域の自由電子のドリフト電流成分が増えます。)
結局、正孔と自由電子の併存状態では、拡散電流が100%という状況は起こり得ますが、それでも電圧降下(=抵抗x電流)が生じないのは、pnダイオードに限らず一般的な特性であろうと予想します。
勿論、"電流"についての話ですから、拡散するものが電荷を有している場合の話です。

ギブスの自由エネルギーと半導体内の電位の関係については良く理解できません。何らかの対応は付けられないことはないのでしょうが...。
バイポーラ デバイスは関与する要因が多いので、原則論を適用することが難しい分野だと思います。
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この回答へのお礼

しばらく、ログインできませんでした。

>拡散電流が100%という状況は、単独の電荷担体を考える限り存在しないと考えます。

ありがとうございました。

お礼日時:2013/04/20 00:39

オームの法則で言う電流には、拡散電流とかドリフト電流の区別はありません。


どんな機構でもいいから、とにかく正味の電荷が移動しているのが電流です。(ただし、変位電流という例外もあります)
正味の電流が存在しなければ、抵抗による電圧降下は起きません。

なお、バイポーラデバイスの通常動作では、内部の電位差は拡散電位差がほとんどです。
それに比べて、(抵抗x電流)による電圧降下はごく小さい状況が普通です。

Nernstの式は化学の経験則のようですね。知りませんでした。
電圧がGibbsの自由エネルギーから求められるということも知りません。Gibbsの自由エネルギーに出てくるVは体積だと思うのですが...。
拡散電流とドリフト電流は、物理の範疇の概念ですから、ボルツマン分布で済ませるのが自然だと思います。
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この回答へのお礼

『オームの法則で言う電流には、拡散電流とかドリフト電流の区別はありません。
どんな機構でもいいから、とにかく正味の電荷が移動しているのが電流です。
正味の電流が存在しなければ、抵抗による電圧降下は起きません。』

つまり、拡散電流が100%でも電圧降下は生じるのですね。


『電圧がGibbsの自由エネルギーから求められるということも知りません。』

水素のGibbsエネルギーが2.3eV×アボガドロ数とします。
キャリアーが酸素イオンなら2e-なので、1.15V=2.3eV/2eです。
キャリアーが水素イオンならe+なので、2.3eVです。

内部に何も電流がないときです。

お礼日時:2011/07/29 01:06

>初期状態では、電界0でも拡散電流は流れますね。



・電界0では拡散電流は流れません。
電子はマイナスの電界をもった荷電粒子ですので電子群に密度差があるから、つまり電界差があり、いいかえると電位差があります。
この電位(電界)差を一様同電位(電界)にするように電子は拡散します。つまり拡散電流が流れます。
拡散電流は自身の電子群が電界をもっているからです。

>次に拡散電流が流れたあとか、流れいている状態において、
>拡散電流に対して抵抗が0であれば電位差は0でしょうけど。
>電位差は生じずに、抵抗での損失は全部、熱になってしまうのでしょうか。

・抵抗が0であれは、熱はまったく発生しません。

>抵抗が0でない場合は、拡散電流+ドリフト電流となってしまって、純粋な100%拡散電流というの>は存在しないのでしょうか。

・拡散電流とドリフト電流の定義を厳密に論じないと意味がないと思いますが・・例えば、こんな例はどうでしょう。

冬場、服が摩擦で静電気を帯びて、その静電気が体にも移った状態で、遠くに歩いてビルの入り口の金属ノブに手が接触する直前にパチッと静電気が飛びますが、このとき金属ノブを流れる面電流は100%拡散電流です。

でも、ここで私が言わんとすることも<d9win>さんが説明されていることは同じことだと思います。

残念ですが、いい説明は<d9win>さんかな・・・・・。

この回答への補足

>電界0では拡散電流は流れません。
>電子はマイナスの電界をもった荷電粒子ですので電子群に密度差があるから、つまり電界差があり、いいかえると電位差があります。

拡散電流は濃度差で流れるけど、濃度差がある時点で、既に電界があるとおっしゃるわけですね。
ごもっともです。

少し整理できました。

補足日時:2011/07/26 16:05
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粒子の拡散による移動は電荷の有無に無関係です。


しかしながら、電荷を有する粒子を対象にすると、粒子の密度の違いに応じた電位差(∆Vab)が必然的に生じます。
例えば、正電荷を有する粒子の領域aの密度がNaで領域bの密度がNbであった場合、領域bを基準にして領域aの電位(∆Vab)はボルツマン分布で表される。すなわち、
∆Vab = -(kT/q) ln(Na/Nb)for 正電荷粒子
負電荷粒子の場合は負号だけが異なります。
∆Vab = (kT/q) ln(Na/Nb)for 負電荷粒子

例えば、正電荷粒子密度が大きい領域ほど負電位となります。
そして、この電位差(∆Vab)に応じた電界が存在します。
この電界による移動と拡散による移動が丁度拮抗してる状況が、熱平衡状態です。熱平衡状態は、外部端子を開放した状態とも言えます。
熱平衡状態では、正味の電流は存在しません(拡散電流-ドリフト電流=0)。

すなわち、熱平衡状態では、拡散電流の原因となる密度差があれば、必ずそれと同じ大きさで逆方向のドリフト電流をもたらす電界が発生します。
この電界が発生している領域が接合です。(接合は、p形とn形の半導体の境界だけでなく、同じ形でも濃度差があれば出現する)

結局、あなたの「拡散電流は電界がなくても電流が流れる」と言う文章は正しくありません。
電流は電荷を有する粒子の運動です。電荷を有する粒子の分布に密度差があれば、必ず電位が発生しているからです。
そして、「拡散電流が存在する領域には、ドリフト電流も存在する」と一般的に言えます。
ただ、両者は外には現れないことがあります。
また、n+領域中でわずかな正孔密度の傾きがある時には、それに因って発生する電位差はごく小さいためにデバイス動作に影響しません。

ちなみに、逆は真ならずで「ドリフト電流だけの領域も存在し得ます」。
ユニポーラ デバイスの例としてnチャネルFETを取り上げるならば、その電流通路はn+ / n- / n+となっています。
この両端に電圧(Vo)を加えると、電荷単位密度の差がある箇所の電位はそのままに、電荷担体密度の一番低いn-領域の分担する電圧がVoだけ増大します。
そして、n-領域の電界が増えた分だけドリフト電流も増えます。
どの領域の電荷担体密度も変化しません。
すなわち、ユニポーラ デバイスでは拡散電流は全く動作に現れません。拡散電流は存在しないと言えます。

ところが、いわゆるpnダイオードとかpnpトランジスタ等のバイポーラ デバイスでは、正電荷粒子の拡散電流とドリフト電流だけでなく、負電荷粒子の拡散電流とドリフト電流についても考えねばなりません。いろいろな拡散電流とドリフト電流の組み合わせが起こり得ます。
勿論、デバイス内部のどの点でも、電圧と電界は一意に定まります。電荷中性条件という制限もあります。
このため、バイポーラ デバイスの動作の理解は格段に難しくなります。人間だけでなく、計算機にとっても難しく、バイポーラ デバイスのシミュレーションが出来るようになったのは、ユニポーラ デバイスよりも大分遅れました。
何にしろ、具体的な状況に応じて緻密な考察が必要です。

この回答への補足

『例えば、正電荷を有する粒子の領域aの密度がNaで領域bの密度がNbであった場合、領域bを基準にして領域aの電位(∆Vab)はボルツマン分布で表される。すなわち、
∆Vab = -(kT/q) ln(Na/Nb)for 正電荷粒子』

この式はNernstの式ですね。
電圧はGibbsエネルギーより求められますね。

『熱平衡状態では、正味の電流は存在しません(拡散電流-ドリフト電流=0)。』

正味の電流は存在しなくても、dV=抵抗×ドリフト電流の分だけ電圧が降下すると考えてよろしいでしょうか。

補足日時:2011/07/26 16:15
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理論では電界0では、電位差は生じません。


また熱、光も電磁波ですので、通常状態では電界はあります。

でも理論的には厳密に難しい問題があります。

絶対零度で、超伝導にならない場合に、電磁波がなければマクロ的には電界も0ですのでドリフト電流は流れないはずですが、量子力学的には絶対零度でも原子核は振動していますので、量子の世界(ミクロ)では電界、磁界は存在します。それによって電子は波動を持ち、原子核の周りを電子雲のように運動して波動的に回っています。そして絶対零度付近で超伝導になれば超伝導状態の電子は慣性で運動をし続けることになります。つまり電子が超伝導になったときの電界で運動をし始めて超伝導体をマクロ的に電界0でも電子は移動することになります。電流は流れます。

結論として、物質中では電界0は量子力学的に存在しない、よって厳密的にはドリフト電流(超伝導での電流をドリフト電流に含めるのであればですが・・)は流れることがある。・・と思います。

なにか、すきりしない話になりました・・・。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E8%B5%B7% …

この回答への補足

初期状態では、電界0でも拡散電流は流れますね。

次に拡散電流が流れたあとか、流れいている状態において、
拡散電流に対して抵抗が0であれば電位差は0でしょうけど。
電位差は生じずに、抵抗での損失は全部、熱になってしまうのでしょうか。

というか、
抵抗が0でない場合は、拡散電流+ドリフト電流となってしまって、純粋な100%拡散電流というのは存在しないのでしょうか。
2番の回答者さんの意見を見て、そう感じました。

抵抗が0のときの拡散電流って、超伝導とか特殊例に限定されるのでしょうか。

補足日時:2011/07/24 04:47
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電位差が生じた場合に電場がゼロにはなりませんよ。


電場も当然生じますし、それによってドリフト電流も発生します。
そういう場合にはドリフト電流と拡散電流の両方を考えます。
例えば、半導体のpn接合やプラズマ中の電荷の移動ですね。
gamma_e = -ne mu_e E - De grad(ne)
gamma_i = ni mu_i E - Di grad(ni)
で、gamma_e = gamma_i となるように電荷は移動します (そうしないと際限なくチャージアップすることになる)。
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この回答へのお礼

>電位差が生じた場合に電場がゼロにはなりませんよ。

有難う御座います。
この答えが聞きたかったのです。
確認できて安心しました。
もう少し、他の返信を待って御礼させて頂きます。

お礼日時:2011/07/24 04:57

電界がゼロだったらドリフト電流は生じないのでは?


電界があるからドリフトする。

この回答への補足

初期状態では、電界がゼロでも拡散電流が流れます。
抵抗があれば、拡散電流によって電位差が生じるのではないかと。
つまり、初期状態以外では電界=0で無いのではないかと思ったのです。

補足日時:2011/07/24 04:25
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