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歴史において鉄砲の果たした役割を教えてください。
私は以下のように理解しています。
1.初期の鉄砲は純粋な殺傷能力においては弓と比べて特別に優れていたわけではない。
2.しかし、弓と違い操作が容易なので傭兵を武装させる武器として優れていた。
3.そのため、絶対王政を目論む領主たちが自分たちの私兵を武装させるためのツールとして優れていた。
しかし、使用の容易さで言えばクロスボウも大差ないと思うのです。
鉄砲が弓より優れているところが使用の容易さであるとするのであれば、鉄砲がクロスボウより優れていたところはどこなのでしょうか?
またそもそも1-3の理解が違うという意見でもかまいません。
何かあればお願いします。
No.14ベストアンサー
- 回答日時:
入り口を広くしても良いのですが、議論は各論でしないといけません。
銃を使うようになるという法則はないのですから馬が自動車に変わっていくように各国でバラバラです。日本軍は軍馬を使っていましたが、米軍は馬を使いませんよ。馬vs自動車の一般法則があるわけではありません。クロスボウも同様です。イングランド軍はあんまり使っていなかったように思います。ですからクロスボウvs銃ではないのです。私の意見「イングランド軍はあんまり使っていなかったように思います。」というのでは推量ですから、
資料を探して下さい。私も探してますが、日本語では見かけませんね。日本とは縁遠いものだからでしょうね。
クロスボウ部隊がない国は、いち早く銃を採用したでしょう。そもそも既存の兵器であるクロスボウを使っていなかった訳ですから。銃採用の理由は銃が(敵の)クロスボウを将来的に、しのぐ物と判断されたのだと思います。今の自衛隊もそうですが、兵器は計画的に買いますよね。
フランスにおける国軍の銃は親衛隊の装備として始まっています。他のフランス人が使っていたかどうかとはまた別の各論になるわけです。親衛隊が装備したのは新しい時代の兵器だからです。採算が取れるかどうか分からないのに公用車をエコカーにするようなもんでしょう。旧式兵器と性能が同じでも新兵器が欲しいのです。
ですからしつこいようですが個別の事情なのです。
クロスボウと小銃の二項対立では答えが出て来ないと思います。火器側に大砲を参加させる必要があると思います。
軍がその実力を買っていたのは、銃よりも砲だったのです。砲は射程も破壊力も抜群です。その数を用意できるか、活用できるか、で戦術が変わってきたはずです。銃はクロスボウと役目が同じですから、戦術を変えるような存在ではなかったはずです。
フランス軍には、銃兵がいなくても、砲とクロスボウの組み合わせで戦っています。ほとんどの国で砲の普及が先です。日本の鉄砲は、特殊な歴史なのだろうと今回思いを新にしました。
砲と銃はいわば火器の親戚関係にあります。弓類をやめて、飛び道具はぜんぶ火器で良いんじゃないかとなるでしょう。
床をフローリングにしたら布団や座布団をやめてベットやソファーにするような次第です。
海軍で言えば、風を利用する帆船が、石炭になり、石油になりました。現在では一部、原子力というのもあります。
全面的に交代させた方が軍の装備が効率化できるのでしょう。現代の局地戦でクロスボウの長所が利用できるかも知れませんがそれは特殊部隊がすればいいので、軍全体にとっては細々した面倒な作業になるので消えます。クロスボウは弓と同様に火器ではないということで、砲の登場によって消える運命にあったのです。ですから装備を発展させる為に、先見の明のある人たちから、さっさと弓を銃に変える判断がされたと思います。
以上は国王の軍についてですが、個人でクロスボウではなく銃を使っていた人は、クロスボウよりも銃の方が手に入りやすかったか、銃が欲しかったかでしょう。日に日に銃の方が手に入りやすい存在になってきますので、随所で性能よりも流行としてクロスボウなんかダメと言われだしたはずです。お前はそんなクロスボウを捨ててさっさと大砲の台車でも押せ。銃を持っているならこっちに来いと……銃に乗り換える人は増えますよね。クロスボウの修理のできる人が減って、銃関係の人ばっかりになります。今更クロスボウの修理道具を買うよりも(王様も使っている)銃の方を買ってしまえということになるでしょう。クロスボウの寿命が交代のチャンス。質問者さんが気にされている流れですね。
同じ質問が分裂しないようにリンクを貼っておきます。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6970204.html
非常にいい質問だと思います。
しばらく、家を出てネットがなかなか出来ないところにいたのでお返事遅くなりました。
>クロスボウと小銃の二項対立では答えが出て来ない。
この答えはかなりピンと来るものでした。
当初はそれぞれにそれぞれの得手不得手があったからこそ、両方が並立する時期があり、そのうち鉄砲の進化にクロスボウが置いていかれるようになり、じりじりとシェアを奪われたという風に考えればピタっときますね。
そして初期の鉄砲の良いところは色々な方々からのご意見でなんとなく掴めました。既存のクロスボウが幅を利かせていたところでは普及が遅れただろうし、クロスボウが導入されてないところでは早く普及したというのもあるかもしれません。
ありがとうございます。皆様のおかげでなんとなくもやもやしていた疑問がスッとしました。
No.13
- 回答日時:
銃が登場した当初は、弓とそんなに大差なかったと思う。
しかし時が進むに連れて、銃の弱点(連射速度や製造コスト)が克服されていった。
その大きな一歩が『先込め式→元込め式』への発展です。
これによって発射速度が格段にあがり、連射も可能になっていきました。
・先込め式:火縄銃(火薬と飛翔物が別)
・元込め式:現代の銃の弾(金属薬莢)
をイメージしてください。
他にも要因はあったと思いますが現代のように銃が活躍するようなるあたって
とても大きな進歩だと思います。
しかし弓矢が銃と違って放物線を描くのは、ある意味利点かも
ありがとうございます。
元込め式の誕生はライフリングと共に革命的であったと思います。
ただその頃にはもうクロスボウとの性能差は決定的になっていたと思います。
もう少し前の時代の性能の劣る火縄銃を普及させた原動力がなになのか知りたいわけです。
No.10
- 回答日時:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD% …
しかし、これらの射出武器は弓を発射できる状態にするまでに時間がかかるという弱点があり、その射出速度は速くとも1分に2,3発であった。
射出兵器の基本は、いっぱい打てるかどうかです。
ありがとうございます。参考になりました。
大型クロスボウは一分に2,3発なのに対し、マスケットは一分に4発撃てるということですね。
No.9
- 回答日時:
戦いの化身であり戦闘マシンである騎士に農民出身の傭兵で対抗するには、長い槍や鉄砲が効果的だったのだと思います。
↓
うーん傭兵は戦いの化身であり戦闘マシンなのだが・・・
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search …
ありがとうございます。
傭兵の2000年史は読みました。とても面白く分かりやすい良書ですよね。
ただ騎士と傭兵は大きく異なると思います。
幼い頃から訓練をつみ鉄の鎧で身を固めた騎士相手に、農民上がりの傭兵がまともに戦っても勝てないということです。
心技体で劣る傭兵が騎士と渡り合うために必要だったのが長い槍と鉄砲だったのだと思います。
ただ興味があるのはそのときに何故クロスボウではなく鉄砲だったのかというところです。
No.8
- 回答日時:
戦いの化身であり戦闘マシンである騎士に農民出身の傭兵で対抗するには、長い槍や鉄砲が効果的だったのだと思います。
↓
それの違いは、コストです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B3%A7%E7%A7%A3
旧陸軍の場合ですが、単純に10倍程度の糧秣が必要です。
ありがとうございます。
そうですよね。
歩兵が騎士を圧倒できたのは数が多かったためであり、何故数を多く出来たかといえばそれだけの労働者が居たということと維持コストが安かったというのは絶対的にあったと思います。
ただ気になるのは騎士と傭兵の隆盛ではなく、クロスボウと鉄砲の隆盛なんです。
No.7
- 回答日時:
軍事史から言えば
軽装騎兵 VS イエニチェリの銃隊
これが15世紀
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8% …
オランダのマウリッツが、常備歩兵の概念で軍隊を作る
これが16世紀
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A6% …
スウェーデンのグスタフ王がさらに一歩進める
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%B9% …
マウリッツからグスタフのあたりが、軍事革命と言われるやつで、騎兵から歩兵へ主兵力が移る。
この軍事革命と中央集権国家や資本主義がシンクロして発展した。と、されています。
この大きな軍事史の流れで言えば、1,2,3の理解は、ハジッコをつまみ食いしている感じがする。
あるいは、軍隊における兵器第一主義、すっごい兵器ができたから勝った!(仮想戦史物の小説でよくある話)
有効射程距離なり、製造兵器の均質性の確保などで、銃>クロスボウなどではなかったと推測しますが、それらを論証している情報が見当たらなかった。
ありがとうございます。
私の基本的理解としては、そもそも当時は封建領主から絶対王政に移行するという根本的時代の潮流があり、鉄砲はそれを補助したという理解です。
戦いの化身であり戦闘マシンである騎士に農民出身の傭兵で対抗するには、長い槍や鉄砲が効果的だったのだと思います。
大まかな理解としてはそれで十分だと思っているのですが、もう少し細かく見ていくと何故それがクロスボウではなく鉄砲だったのかというところに興味がひかれました。
![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/common/profile/M/noimageicon_setting_03.png?e8efa67)
No.6
- 回答日時:
武器には必ず長所と短所があります。
弓矢の時代、
具足の鉄板の厚さが1ミリ程度であったのが鉄砲伝来と共に2ミリに増えました。
それだけ大きな革新であったと推測されます。
(実験では2ミリ鉄板の具足に大穴が開いたそうです。)
クロスボウは携帯性に優れ、秘密兵器としては持って来いですが、
威力(弓の時代の具足は1ミリの鉄板。)
射程(大弓を揃えられると大敗走する恐れがある。)
と、対策を練られると困ります。
火縄銃も、
射撃→掃除→火薬込め→押し込め→玉込め→構え→撃て。
の間に騎馬を全力疾走させて切り込まれると間に合わないと言う研究データーがあります。
長所を良く理解して使いこなす。短所を良く知りそれを講じる。
問題は運用方法でしょう。
逸話だそうですが、
信長が長い槍隊を持っているので家臣に化けた斉藤氏の間者が、
「それでは振り回しが悪い。槍とは一気に2太刀3太刀と遠くで相手を切り伏せ手柄を上げるる道具。」
と進言します。
「ひとたび懐へ入られますと総崩れになる恐れあり!」
と強く物申します。
「うむ。では槍の長さはいくらにすべきか?」
と信長が問うと、
「はっ!○尺程度が良いかと。」
と即座に長さを答えたそうです。
信長は相手の槍の長さはそれより1~2尺長いと考えました。
相手より3尺長い槍隊を揃える事に成功し快勝したのだそうです。
間者から情報を聞き出す。
物は使いようです。(^_^;
ありがとうございます。
そうなんですよね。
少なくとも初期においては鉄砲が明らかに優れていたわけではないと思うのです。
しかしそれでもローマ時代からあったクロスボウは主力兵器になりえず、後から出てきた鉄砲は主力兵器の一つになったわけです。
だから両者の違いを分けたのはどこにあるのかと思うんですよね。
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