**公が王位継承権を求めて侵攻した、のように、王視点の概略はわかっても、それに対して、民はどうリアクションしたのだか、そういう歴史記述はあまり見かけません。
現代と違い情報社会ではない中世ヨーロッパでは、一般国民はどう対応していたんでしょうか?
国、時代は問いません。
侵略される側の国民視点ではどうだったのか知りたいです。
予兆はあるものですか?いきなり兵が襲ってきて、初めて知る感じでしょうか?
商人などは流通の関係で事前に察知できたのでしょうか?
ミクロな視点での戦争はどういうものだったのか知りたいです。
幅広く、深くお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
No3です
頂戴した補足に
>民衆がサッサと逃げ出す様子を知りたかったのですが
とありますが、攻める方も守る方も別にわざわざ追いかけてきません。
逃げるといっても、進軍して来る街道筋から離れるとか城塞の周りから離れるという程度です。
台風のときに川からはなれて高台へ避難するようなものです。
逆に、王侯貴族が住民を放り出してスタコラ逃げることもありました。
歴史の本には拠点を移すとかなんとか書いてありますが、逃げ出して他の場所へ移っただけです。
ヨーロッパ史では、王侯貴族同志が国を越えて親族関係であったケースが多いことから、親戚へ助けや応援を求めてサッサト駆けこんでいます。
開戦の理由も現在の価値観からすると意味不明なものばかりです。
経済理論で説明しようとする人達がいますが、当時の価値観からすれば的外れです。
支配地が増えれば収入が増えるのは結果論です。
ヤクザの縄張り争いの大掛かりなものと考えたほうが判り易いかと思います。
そんな時代に生まれてたら、無条件に神様を信じたくもなりますね。
また質問させてください。
二度も答えていただいたので、こちらをベストアンサーとさせていただきます。
No.3
- 回答日時:
「国」「国民」「為政者」というものに対する考え方が現在とは全く異なります。
回答者No2さんが詳しくご説明されておられますように、戦争はあくまでも王様や貴族御一行様のやることで、庶民には関係がありません。国の為だの国民の為だのという発想は全くありません。
ヨーロッパを初め中国など大陸国の城塞の作り方と日本の城の違いにお気付きでしょうか?
大陸国の城塞は都市をそっくり頑丈は城壁で囲むように作られています。
「国」という文字も旧漢字では「國」と表しています。地域の域を取り囲んだイメージですね。
No2さんがご指摘の通り、何時どこから誰が乗り込んでくるのかが判りませんから、気づいたときには囲まれています。
大陸国家では、互いに全く言葉も通じない異文化の人間同士ですので、侵攻した都市の住人を根こそぎ殺すか、労働力として連れ去るかという戦い方を古くからしていました。
この習慣が中世にも色濃く残っています。
スペインが南米に進出した際には、現地のインディオを根こそぎ殺しています。
背景には異教徒は神に逆らう者たちであるから抹殺するのは神の意に沿うものだという思想があります。
(現在の中近東の武力集団が唱えるジハードという考え方です)
歴史記述が王侯貴族の考え方を主として記述しているのはこの為です。
民衆のリアクションはサッサと逃げ出すことです。
自衛手段として、隊商のように広く移動しながら暮らしている人達から情報を得ると事前にサッサと逃げ出しました。
十字軍遠征の時にも、輸送を請け負ったベニスの連中は、船に乗せておいて、ついでに俺たちの商売敵のアラビア商人の拠点をやっつけてくれと言ってやっつけさせたあとで目的地に運んでいます。
要するに、庶民と王侯貴族のやる戦争は全く無縁な行動です。
銃火器や機動力の増大により戦争が大規模化して嫌もおうもなく戦争に巻き込まれるようになったのと、啓蒙思想などが発達した結果フランス革命へとつながります。
国民国家間の戦争という概念は相当後の時代からです
日本では第二次世界大戦までは、戦争は軍隊がやるものと考えていて、国民を巻き込んで国力をかけた総力戦という考え方は極めて希薄でした。(今でもネトウヨの連中はこう信じているようです)
この回答への補足
気がついたときには囲まれている、というのは、とても重要だと思いました。
日本のように国境がはっきりせず、都市ごと独立していたような大陸ではそうなるのかも。
王様も各地を移動して「俺が王だぞ」と吹聴してまわらないといけなかったような話も聞いたことありますし、なんでも原始的に考えないとですね~。
質問の意図としては、民衆がサッサと逃げ出す様子を知りたかったのですが、ただ逃げるだけなら考えるまでもないのでしょうね。
ありがとうございます!
言葉が違う、神が異なる、じゃ、殺そう。あの土地いいな、金欲しいな、じゃ、攻めようという、なんか露骨に野蛮ですが、本質的に戦争というのはこんなものですかね。もっとも欧米人の基本スタンスはあまり現代も変わらない気もしますが。
ありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
ヨーロッパに限った話ではなく、鉄道というものが普及する以前は、洋の東西を問わずほとんどの平民は自分が生まれた場所から半径15キロ以内の移動で人生を終えることが多かったそうです。
どこも歩いて行かなきゃいけなかったことを考えれば納得ですよね。ですから、文字も読めない平民にとっての世界とは、自分の村と、その隣村と、せいぜいそのまた隣村くらいまでなんです。そう考えると、異教徒や異文明の軍隊がきたってのは大げさではなくエイリアンがやってきたような感覚はあったでしょうね。
中世時代のヨーロッパ軍隊は、貴族と食い詰め浪人の集まりの兵隊によって成り立っています。何千、何万の軍隊となるとまず集まるだけで大騒ぎにはなります。
さらに王様や貴族御一行様は外出の際のお荷物諸々を馬車なんかに積んで移動します。結構なお荷物です。さらに、軍隊には食い物やらなにやら必要なので、商人ご一行も馬車に商品などを積んで後からぞろぞろついてきます。
それだけじゃありません。軍隊ってのは男の集団。ずっと男ばっかりだと退屈なので、慰安のための娼婦たちもこれまたぞろぞろ後をついてきます。
かくして、荷物、商人、娼婦を連れた御一行様が移動するわけですから、そんなに進めるわけがない。中世軍隊の移動速度ってとんでもなく遅いんです。何千人もの集団がゆるゆる進むわけですから、当然噂のほうが早く伝わると思います。
あと、中世ヨーロッパの軍隊にはもうひとつ特徴があります。偵察って特に出さなかったみたいなんですよ。「敵の方向はあっちだから、なんとなくあっちに行ってみよう」って感じで進んでいたようです。だから、お互いに軍隊を出動させながら、相手が見つからずにお互いがウロウロして結局会えずに帰ったってコントみたいな展開になるときもあったそうです。いやむしろ会えたらラッキーくらいの勢いですよね。
ちなみに日本の戦国時代でも、末期となると兵農分離が進んでいたので、あの関ヶ原の合戦のときは近隣の山で農民たちが弁当を持って合戦を観戦していたそうです。
その戦争の規模にもよりますが、三十年戦争のような国を根底から破壊するような消耗戦争でない限りは、戦争とは人が死ぬワールドカップかオリンピックみたいなものではなかったかなと思います。戦いが起きれば当然その土地は荒らされるわけですから、不幸にも戦場になったところに住む人々は迷惑だったでしょうが、直接関与しない地域の人たちならそんな感覚ではなかったかなと思います。
ルネサンス期のイタリアなんてなるともっといい加減で、当時はイタリアは都市国家で、軍隊は傭兵が主流でした。当時の傭兵は傭兵隊長という親分に従ってまあいってみれば暴力団のナントカ組が雇われるみたいなものでした。で、傭兵隊長は雇われる際に兵員数の水増し報告をするんですね。例えば3000人を率いているのに3500人というわけです。
で、契約がまとまったら出撃して、相手も同じく傭兵部隊なわけです。そりゃ立場はお互い様で、負けるのもよろしくないが、ヘタに勝って世の中が平和になると彼らも失業しちゃう。で、出会うとまずお互いにエールの交換をして、一日中エイヤエイヤとやるわけです。そこはお互い「勝っちゃいけない」わけだから一日中戦って死者は数人とかそんな程度です。終わったら、隊長同士がお互いの健闘をたたえ合って握手することもあったってんだから、完全に死者が出るスポーツ大会ですよね。
んで帰ったらお互いに「敵の傭兵軍と会いまして、やっつけました」と報告するわけです。で、このときに最初の水増し報告が効きます。「戦って500人の損害が出て3000人になりました」といって500人分の戦死手当をもらうわけです。んで「どうも毎度あり。また戦いがございましたらコルレオーネ一家をよろしく」てなものなわけです。のんびりしてたねどうも。
この回答への補足
ゆとりですね・・・王侯貴族も都市国家も余計なお金持ってますね!(笑)
雲の上の出来事で、特に庶民には関係なかったのですね。
守備隊が国境を哨戒して、異変があれば商人はあざとく戦で稼ぎ、そんな雰囲気を肌で察知した人々は、安全な都市や町に逃げ込むとか・・・そんな光景を想像していたので、人々のその細かい様子はわからないものかと、それを意図しての質問でした。
そもそも前提が間違っていたようですね。
敵に襲われたら運がなかっただけということで。
傭兵に関しては面白いので、また別に質問するかもしれません。ありがとうございます。
かなり興味深い回答をありがとうございました。
どうしても、中世というと、日本の戦国期を基本に考えてしまって、あまりにテキトーすぎるヨーロッパのほうは想像がつかないです。風俗が全然違う。
封建社会や、傭兵なんかはとても面白いので、また質問させてください。ありがとうございました!
No.1
- 回答日時:
ヨーロッパの人って紙幣を信用しないんだよ
何故か解ります?
突然、統治者が変わって貨幣制度が変更になる場合があるから貴金属や硬貨の方を信用するんですよ
国民という概念が生まれるのはフランス革命の後
それまでは教会・貴族/騎士・庶民・奴隷で分かれていて
異教徒が攻めてきた場合は教会主導で兵を集めて戦います
庶民・奴隷は改宗か皆殺しのどれか
王位継承戦争は庶民とは全く関係ありません
両軍(騎士と傭兵)が城を出発しどこかで一戦交えるか兵力差で弱小側が降伏するかです
30年戦争とかが大変な事になったのは、宗教戦争だったからです
この回答への補足
戦になっても統治者が変わるだけで、市民生活にはさほど響かなかったということでしょうか。『国民』と書いたのは『街や村で生活する人間』という意味合いで書きました。紛らわしくてすみません。宗教的なことは念頭から抜けてました・・。
戦争被害みたいなものはなく、民は戦の気配を察する必要性もなかったのでしょうか?日本や中国の戦国時代だと、敵兵が村を略奪したりは当たり前ですよね。
状況は違いますが、概ね、庶民と戦は関係ない出来事だったと理解してよろしいでしょうか?
中世ではまだ合理的経済的な考えがあまりない感じですね。
頭のいいヤツが権力握ってたら、好きなように領地を広げられたような気がします。
ありがとうございました!
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