No.25
- 回答日時:
#21です。
A.
#23で、 OKATさんから、
>「に」の用法については、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
ではないでしょう。
:
というご認識を明確にしていただきました。ありがとうございます。
また、その理由として、
> 帰着点とは、「東京<に>行く」の外、「家<に>帰る」「電車<に>乗る」など、移動を伴う動作(時間の経過も含む)の行き着くところ、終わるところです。「私に」は帰着点としてはふさわしくありません。
:
ともおっしゃっておられます。
ここにきて、「帰着点・方向」とは何を意味するか? という新しい論点が浮き彫りになってきましたね。
OKATさんの論理過程を(僭越ながら)まとめると、おそらく以下のようになると思われます。
a.
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という「に」の語釈が示すところの「帰着点」とは、移動を伴う動作(時間の経過も含む)の行き着くところ、終わるところを意味するのであるが、「言う」は「移動を伴なう動作」とは言えない。
b.
よって、
「そんなこと私に言われても困ります。」
という文における「私に」は、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という用法ではない。
c.
ところで、
「そんなこと私に言われても困ります。」という文を受身だと解釈するためには、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
のように、「私に」に対して、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という用法を適用する必要がある。
なぜならば、この「私に」が仮に、
6 動作・作用の行われる対象・相手を表す。
という用法であるのなら、
『そんなこと(を)私に(対してあなたが)言われても困ります。』
という意味に解釈せざるを得ないからだ。
これは受身ではない。(「私が」という要素が介入する余地が無いため)
つまり、繰り返しになるが、
「そんなこと私に言われても困ります。」が受身であるためには、「私に」に対して、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という用法を適用することが必須である。
d.
しかし、 b の前提によって、その適用は不可能である。
よって、
「そんなこと私に言われても困ります。」
を受身の用法と解釈することはできない、という結論が導かれる。
およそ、こういったことになるでしょうし、これは、これでひとつのご見識だと思います。
また、その論理過程に齟齬もありません。
ただ、質問者さんもお気づきのように、この結論に至るスタートの根拠(大前提)は、
【 「言う」は移動を伴う動作(=帰着点を表わす動作)とは言えない。 】
というご認識です。
B.
そこで、この新しい論点【 「言う」は移動を伴う動作(=帰着点を表わす動作)とは言えない。(のか?) 】について感じるところを述べてみますが、まず、これは、「移動」に関する解釈の問題になると思います。たとえば、
「選手に激励の声をかけた」などは、「選手に 対して 激励の声をかけた」でも構いませんが、「選手に 向けて 激励の声をかけた」という解釈も十分可能、というか、むしろ、こちらのほうが適切な解釈かもしれません。
この場合、「かける」は移動を伴なう動作ではないから「選手」は帰着点ではない、のように考える必要はないのではないか、ということ。
こうした例は他にも多数あるでしょう。
また、OKATさんは、挙げておられる大辞泉の語釈で「方向」という要素について触れていらっしゃいませんね。
因みに大辞林では、
(一)4 帰着点や動作の及ぶ方向を表す。
という表現になっている。
http://www.excite.co.jp/world/j_dictionary/ITEM- …
「(動作の)及ぶ方向」でもあり、必ずしも「移動(を伴なう動作)」に限定したものではないことがわかります。(他に、擬人化という要素が絡んでくることもあるでしょう)
こうした点を踏まえれば、
「あなたが私に言った」の場合は、
[ 「言う」という動作が「私」に「及ぶ」ことによって、「言った内容」が「移動」した ] という解釈で、
「あなたが私に(向けて)言った」
となる。
理屈っぽいと感じられるかもしれませんが、私達は無意識的に(=理屈抜きに)こうした解釈をし、そのことによって、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
や、
6 動作・作用の行われる対象・相手を表す。
などの用法を自然に(常に正しくとは限りませんが)使い分けているのでしょう。
こうした無意識的な感覚を理屈で解釈しようとするのが文法なわけですが、逆に文法が無意識的感覚を規制する方向に働いてしまうと本末転倒、ということになってしまうな、と自戒を込めて感じるところです。
C.
以上、
【 「言う」は移動を伴う動作(=帰着点を表わす動作)とは言えない。(のか?) 】
という論点について反論を述べてきましたが、この反論の根拠が妥当なものであるとお感じになれば同意していただけるでしょう。
逆に、根拠が脆弱であるとお考えになった場合は、『「根拠が脆弱である」根拠』をさらに述べることによって論議の継続も可能(継続しなければならない、という意味ではありません)ですし、これが述べられない場合は、「見解の相違」という、ある意味での「一件落着」となる。
No.24
- 回答日時:
これは質問者の補足に対する回答です。
>元の文に、省略されている主語を追加するとすると、最も自然なのは「あなた」だと思います。
あなたがそんなことを私に言われても困る。
この場合の「言われる」は尊敬ですね。
まあ、ぎりぎりセーフでしょう。「あなた」(相手の「あなた」です)がどのような人物かによりますが、それほど敬意度の高くない「れる」で尊敬を表せるならいいでしょう。
問題は受身の場合です。以下、すでに引用済みの「日本語教師のページ」にある直接受身形になると思われますので、
あなた<が>私<に>そんなことを言っても困ります。→能動文です。
これを受身形にするためには、「私に」を「私が」という主格に変える。「あなたが」を「あなたに」という受身の動作主にする。
私<が>あなた<に>そんなことを言われても困ります。→受身文です。(これが下記にある②の「ニ格の受身」です。)
私はあなたにそんなことを私に言われても困る。このように「に」が二回出てくることにはなりません。「私に」の「に」は「が」に変化しています。
「日本語文法」だけの論ではなく、普通の国文法でもこうなるところです。
受け身文の種類には以下のものがある。
(1)直接受け身(直接対象の受け身)〜直接対応する能動文がある受け身文〜
「その生徒は先生にほめられた」という受け身文は「先生はその生徒をほめた」という能動文に対応している。このように直接対応する能動文がある受け身文のことを「直接受け身」という。能動文のどの格を受け身文の主格にするかによって以下の二種類がある。
① ヲ格の受け身(能動文のヲ格補語が主格補語になる受け身)
・その生徒は先生にほめられた。←先生がその生徒をほめた。
② ニ格の受け身(能動文のニ格補語が主格補語になる受け身。「相手の受け身」ともいう)
・彼は彼女に婚約指輪を突き返された←彼女は彼に婚約指輪を突き返した。
http://web.ydu.edu.tw/~uchiyama/1h93fy/ukemi.html にある「文例」の次のような文を参考にしてください。
花子が太郎<を>殺ころす。
→太郎が花子に殺される。(ヲ格の受身)
主任は私<に>仕事を頼む。
→私は主任に仕事を頼まれる。(二格の受身)
No.23
- 回答日時:
やはり続けることになりますか。
>3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という用法は適用できない、というご見解でよろしいんですね。
つまり、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
という解釈はできない、と。あくまで、
6 動作・作用の行われる対象・相手を表す。
という用法しか適用できないのであって、
『そんなこと(を)私に(対してあなたが)おっしゃっても困ります。』
という尊敬の意味以外はあり得ない。
こういうご見解であると承りましたが、それでよろしいですね。
「に」の用法については、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
ではないでしょう。よく「帰着点」の例としてあげられるのは、
東京<に>行く(帰着点) 東京<へ>行く(方向)
帰着点とは、「東京<に>行く」の外、「家<に>帰る」「電車<に>乗る」など、移動を伴う動作(時間の経過も含む)の行き着くところ、終わるところです。「私に」は帰着点としてはふさわしくありません。
「大辞泉」が 「3 動作・作用の帰着点・方向を表す。」と書いている内容を、「日本国語大辞典」は次のように書いています。
(6)移動の行く先や方向を表わす。
*古事記〔712〕中・歌謡「尾張邇(ニ)直(ただ)に向へる」
*万葉集〔8C後〕九・一八〇六「あしひきの荒山中爾(ニ)送り置きて帰らふ見れば心苦しも」
*伊勢物語〔10C前〕五「東の五条わたりにいと忍びて行きけり」
*枕草子〔10C終〕二九二・成信の中将は、入道兵部卿の宮の「東の御門につと向ひて」
*平松家本平家物語〔13C前〕一・義王「車に乗て宿所に帰り」
*徒然草〔1331頃〕一一「栗栖野といふ所を過てある山里にたづね入事侍しに」
*俳諧・奥の細道〔1693〜94頃〕松島「船をかりて松嶋にわたる」
*魚玄機〔1915〕〈森鴎外〉「久しく襄陽に往ってゐた温が長安に還ったので」
例文に出ている動詞が、「向かう」「送り置く」「行く」「向かう」「帰る」「たづね入る」「わたる」「還る」であることから「帰着点」の意味が分かるでしょう。
わたしは「尊敬」の意味だと主張したつもりはありません。「受身」の形になっていないなら「尊敬」しか
ない(自発・可能はないから)という消去法です。しかし、尊敬なら「れる」というのはあまり使われない言い方の一つですから、「おっしゃっても」と言わないのなら、むしろ「言っても」でよかったと思います。
受身のつもりなら、「(わたしは)あなたにそんなこと言われても困ります。」でよかったと思います。
なお、前回「宇宙に」は「方向・帰着点」の意味だと同感しましたが、「宇宙」はとても帰着点とは思えません。「宇宙へ」の方が妥当でしょうし、「ミサイル」ではなくて「ロケット」(スペース・シャトル?)でしょうね。
書き出すと長くなってしまいます。失礼しました。
No.22
- 回答日時:
>私の質問に対する答えとしては、尊敬、受け身両方の可能性があるということでしょうか。
私の#13にお礼コメントをくださったとき、「そうか、言った人の意図が正解というより他ないな」とこちらが納得しましたけど。文法的には尊敬・受身両方の可能性があるということでよいと思います。
No.21
- 回答日時:
#20です。
しつこくてすみません。補足に関して、もう一度。
どちらが多いかは、個人的な体験などが影響しそうに思いますが、基本的に尊敬と受身の可能性は、ほとんど五分五分と言えると思います。
あくまでシチュエーション次第。
若い女の子が黄色い声で、
「え~?!そんなこと私に言われても困ります~。」なんていう場合、尊敬の確率はかなり落ちますし、逆に、
「陛下・・・そんなこと私に言われても困ります」なら尊敬の確率が高い。
ただ、どちらの場合も逆の意図である可能性を否定できない、ということは確かでしょう。(動詞などが替われば、むろん話は別ですが)
No.20
- 回答日時:
#19です。
補足拝見。
>私の質問に対する答えとしては、尊敬、受け身両方の可能性があるということでしょうか。
:
わたしはそう思います。
>私はあなたにそんなことを私に言われても困る。
:
原文に沿わせる形で、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
と解釈しますが、
『そんなことを、[ あなたから私に向ける ] という形で私が言われても困ります。』
という区切り方もできそうに思いました。
No.19
- 回答日時:
#17です。
お答えいただきありがとうございます。
> これで、終わりにしましょう。
:
最後に確認しなければならない点がありますので、それからにしていただけますか。
尻切れトンボでは質問者さんにも失礼ですしね。
>『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
「私に」の「に」は「言う」という動作の対象です。
:
確認ですが、
「そんなこと私に言われても困ります。」という質問原文において、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。
という用法は適用できない、というご見解でよろしいんですね。
つまり、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
という解釈はできない、と。あくまで、
6 動作・作用の行われる対象・相手を表す。
という用法しか適用できないのであって、
『そんなこと(を)私に(対してあなたが)おっしゃっても困ります。』
という尊敬の意味以外はあり得ない。
こういうご見解であると承りましたが、それでよろしいですね。
であるなら、ここにきて、やっと論点が噛み合い、はじめて【見解の相違】が成立したと言えるようです。
長い間おつきあいいただきありがとうございました。
ご見解に対するわたしの解釈に、万が一誤解があるようでしたらご指摘ください。
くどいと思われたかもしれませんが、
>どちらかと言えば「尊敬」です。(#2)
>ほとんど能動文で、「れる」が尊敬だと取られかねません。(#14)
:
など、どっちつかずの印象も受けましたので、念のため確認させていただきました。
質問者さんにも、あらためてお礼申し上げますが、わたしも一素人ですので、学問的裏づけがあっての回答ではありません。
また、もしかすると、細部で文脈的に矛盾点が生じている箇所があるかもしれませんが、要旨をくみとっていただければ幸いです。
No.18
- 回答日時:
D.
>『だから「宇宙に」があっても気になりません。』とのことですが、この場合の「宇宙に」の用法は何だとお考えですか?
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。「家―着く」「東―向かう」
ですよね?
「宇宙に向かって」ですから、方向や帰着点の意味でしょう。(「打ち上げる」の対象はミサイルであって、宇宙ではありません)
>『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
「私に」の「に」は「言う」という動作の対象です。
例 あなた<に>一言(文句を)いいます。
なお、関係あるから付け加えます。動作主に付ける「に」と「から」はどちらも自由に使えるのではなく、ふさわしい使い方があります。特に「から」は限定的です。
○ 親から教えられた。 ×友達から殴られた。
過去に、「人に恩を受ける」か「人から恩を受ける」かで意見が違ったことがありましたね。(勿論、別の用法ですが)
これで、終わりにしましょう。
No.17
- 回答日時:
#15です。
#16でのご質問に答える形で述べます。
A ~ C については、さして重要ではありませんので、コメントや反論をなさりたければしていただいて構いませんが、返答が必須というわけではありません。ただ、
D についてだけは、明確にお答えいただく必要がありますので、この点、最初に申し上げさせていただきます。
A.
>○「ニ格」は「に」という格助詞の意味ですから用法には関係ありません。
:
http://www.nihongokyoshi.co.jp/manbow/manbow.php …
上記サイトにもありますが、
【名詞に格助詞の「に」が接続して述語との関係を示す補語のことを「ニ格」と言う。】
のですよね。
「人や物の存在場所(机の上に本がある)」「所有者(我々には時間がない)」「移動の着点(窓際に机を置いた)」「動作の相手(父に小遣いをもらった)」「動作の対象(犬が子供に飛びかかった)」・・・(以下略)
といった例文も挙がっています。
ご質問原文である「そんなこと私に言われても困ります。」が、この中の、どの用法なのか、ということは大いに関係があると私は考えます。
むろん、それは関係ない、というお立場であれば、この点に関しては「見解の相違」が成り立つでしょう。
また、論点がぼやけてしまいますので、「関係あるかないか」という点に関しては、これ以上、こだわらないでおきます。
B.
>○
h:主格・対象を省略して自然に言えば、そのまま原文の、
『そんなこと私に言われても困ります。』
になるわけですから、なにも問題はない。
o:「主格」、「対格」はどういうものを指しているのでしょうか。わたしは「主格」は「が」で表され、「対格」は「を」で表されるものと考えています。
:
「主格・対象を省略して」という表現が不正確だったという点は認めます。申し訳ありません。上記箇所は、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』という文において「( )の内側」を省略して自然に言えば、そのまま原文の、
『そんなこと私に言われても困ります。』
になるわけですから、なにも問題はない。
という意味に受け止めてください。
C.
>何回も言いますが、「受身」の動作主(言った人)は重要ですが、どこにあらわれていますか。
もしそれを表すと、「Xさんに」「私に」という重なりが起こりますが、それを解消するために「Xさん<から>」というのなら、かなり筋違いだと思うのですが。
:
どういった点を指して「かなり筋違い」とおっしゃっているのか不明なのですが、ご自身も#14で次のように述べておられます。
→ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
o: なお、受動文の動作主は「に」がつくのが普通で、場合によって「から」がつきます。例 親<から>叱られた
また、「によって」となる場合があります。(#14)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー←
動作主を「から」で表わすことができるのであれば、『もしそれを表すと、「Xさんに」「私に」という重なりが起こりますが、』という前提自体が(無理に重ねる必要はないわけですから)崩れますよね。
つまり、『それを解消するために「Xさん<から>」という』としても、別に『かなり筋違い』ということにはならないでしょう。
ただ、この点についても「なるならない」という水掛け論は避けたいですし、これ以上こだわりません。重要なのは、次の項目です。
D.
>○「ミサイルが宇宙に打ち上げられた」は非情の受身なので、動作主は現れないことが多くあります。だから「宇宙に」があっても気になりません。(現れることもあります。たとえば「海からの風は<防風林に>遮られてかなり弱くなる」)
:
『だから「宇宙に」があっても気になりません。』とのことですが、この場合の「宇宙に」の用法は何だとお考えですか?
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。「家―着く」「東―向かう」
ですよね?
いや、そうではなく、
6 動作・作用の行われる対象・相手を表す。
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/166083/meaning/m1 …
だとおっしゃるなら、見解の相違となり、これ以上論議する必要はなくなります。
また、「防風林に」などの(受身を発生させる)動作主は、
10 受け身・使役の相手・対象を表す。
という用法ですが、これは、今回の件とは直接的な関係はありませんので、ややこしくもなりますし、特に考慮なさる必要はありません。
さて、このミサイルの例文は(適切であったか否かは別にして)、この3の用法が受身文でも使用可能であることをお示しするために挙げたのです。
そして、OKATさんも、それはお認めになるということですね。
そこでお伺いしたいのは、これと同じ3の用法が、
『そんなこと私に言われても困ります。』という原文に適用可能かどうか、という点です。
つまり、
『そんなこと(をあなたから)私に(向けるという形で私が)言われても困ります。』
という構図になり得るか否か、ということ。(「向ける」が3の「方向」という用法を意味することはおわかりいただけると思います)
ここをはっきりさせていただかないと論点が噛み合いませんし、「同意」あるいは「見解の相違」に至ることもできませんので、よろしくどうぞ。
また、これは3の用法における構造を表わした文ですから、「分かりにくい」と言われるのは構いませんが、そのことをもって「成立しない」といった論理は避けていただくほうがよろしいかと思います。
No.16
- 回答日時:
質問者には迷惑をかけますから、これを最後にしたいと思います。
ただ、一方的に私が意見を言って終わるのは不公平だと思うので、今回の意見にはお答えくださって結構です。(ただし、質問者から「ストップ」がかかったら終わりにしましょう。)あとは見解の相違ということにしましょう。○「ニ格」は「に」という格助詞の意味ですから用法には関係ありません。
○>主格・対象を省略して自然に言えば、そのまま原文の、
『そんなこと私に言われても困ります。』
になるわけですから、なにも問題はない。
「主格」、「対格」はどういうものを指しているのでしょうか。わたしは「主格」は「が」で表され、「対格」は「を」で表されるものと考えています。何回も言いますが、「受身」の動作主(言った人)は重要ですが、どこにあらわれていますか。
もしそれを表すと、「Xさんに」「私に」という重なりが起こりますが、それを解消するために「Xさん<から>」というのなら、かなり筋違いだと思うのですが。
○「ミサイルが宇宙に打ち上げられた」は非情の受身なので、動作主は現れないことが多くあります。だから「宇宙に」があっても気になりません。(現れることもあります。たとえば「海からの風は<防風林に>遮られてかなり弱くなる」)
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色々な方のご意見を聞いて感じたことを追加しますと、
元の文に、省略されている主語を追加するとすると、最も自然なのは「あなた」だと思います。
あなたがそんなことを私に言われても困る。
この場合の「言われる」は尊敬ですね。
「私」を追加することもできて、
私はあなたにそんなことを私に言われても困る。
「〜に」が二か所現れるので若干不自然ですが可能性としてはあると思います。この場合は受け身です。
私の質問に対する答えとしては、尊敬、受け身両方の可能性があるということでしょうか。
私の理解能力のために反応が遅れ気味ですが、尊敬か受け身かの他にこの文自体が日本語として適切でないというオプションも出てきたような気がします。
多分この文を言った人は最初迷惑の受け身で、
そんなこと言われても困る。
と言おうとしたのを、あなたが「彼に」言うのは良いが、「私に」言うのは困るということを強調したくて、「私に」を追加したのだと思います。結局、
あなたに私に言われる。
が受け身文として、あるいは日本語として正しいのか、間違っているのかという問題になりそうですね。
さらに現在の感想、
元々「私に言われる」を受け身だと考えると「あなたに私に言われる」ということになり不自然なので受け身文ではないと思っていましたが、「(あなたから) 私に言われる」と考えればそれほど不自然ではないですね。全て省略せずに言えば、
私はそんなことあなたから私に言われても私は困る。
「あなたに言われる」や「私が言われる」より「私に」を強調したければ「私に言われる」にならざるを得ない。
ただし「私に言われても困る」は誤解のしようがないと思いますが、「彼に言われても困る」(彼が私の息子の場合とか) は、「あなたが彼に言うのが困る」のか「彼が私に言うのが困る」のかが分かりませんので、受け身文の中で「~に」を使うのは要注意ですね。
「私に言われても困る」―受動文に関する一考察
という 大正大 大野純子氏の論文があるようです。
http://www.ls-japan.org/modules/documents/index. …
に要約があって、
「私に言われても困る」という文は「言われる人」がニ格で表されていて助詞に矛盾がある.が条件によっては可能。
ということらしいです。論文の本文にアクセスできる人があれば紹介していただけるとありがたい。