平成19年度宅建試験の問3(肢2)に関する質問です。
問題文の主旨は
「Aと売買契約を締結したCが、登記を信頼して売買契約を行った場合、甲土地(Aが所有者として登記されている)がAの土地ではなく第三者Dの土地であったとしても、Dの過失の有無に関わらず、Cは所有権を取得することができる。」
であり、正否は「×」なのですが、
この場合において第三者Dが、「取得時効の完成により甲土地の所有権を適法に取得した者」である場合に問6(肢4)の正否と矛盾しているのではないかと思っております。
問6(肢4)の問題は下記の通りです。
「取得時効の完成により乙不動産の所有権を適法に取得した者は、その旨を登記しなければ、時効完成後に乙不動産を旧所有者から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。」
(正否は〇)
上記2問についての個々の解説では、矛盾を解消することができなかったので、
この場を利用して質問いたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
問3
我が国では、登記には公信力が無いので
登記を信頼しても保護されません。
しかし、それでは酷な場合があるので
94条2項などから、善意無過失であれば
保護される、と理解するのが一般です。
従って、
「Dの過失の有無に関わらず、Cは所有権を取得することができる」
という部分が誤りになります。
過失があるDは保護されません。
問6
時効取得は原始取得ですが、譲渡と同じように
解し、対抗要件として取り扱うことになって
いますので、こうなります。
上記2問についての個々の解説では、矛盾を解消することができなかったので、
この場を利用して質問いたします。
↑
矛盾を感じるのはもっともです。
厳密に言えば理論整合性がありません。
これらは理論をそのまま当てはめたのでは
妥当な結論が得られない、として修正している
のです。
民法にはこうしたモノが多いですので、
これはそういうモノだ、と覚える他
ありません。
回答ありがとうございます。
両問題の矛盾は解消できないものと認識しました。
以上を踏まえたうえで、確認したいことがあるのですが、
下記のケースにおいて、実務上ではAとCのどちらが所有権を取得できるでしょうか。
「Aは取得時効の完成により、甲不動産(登記上の所有者はB)の所有権を適法に取得した。しかしながらAの所有権取得後、Aが所有権の登記を行う前に、Bが甲不動産の売買契約をCと締結した。CはAが真の所有者であることについて善意無過失である。」
私の考えでは「対抗要件の話であり、先に登記を行った方が所有権を取得する。」ですが、正しいでしょうか。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 行政書士試験 民法について質問です。 Aの所有する甲土地につきAがBに対して売却し、Bはその後10年 4 2023/02/11 12:37
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 ★行政書士試験の民法についての質問になります。 物権変動についての質問になります。 問 不動産の取得 1 2023/05/24 19:36
- 宅地建物取引主任者(宅建) 宅建の質問です。 この問題の正解は正です。 なぜ事項取得者は時効完成前に所有権を取得した第三者に対し 1 2022/09/10 03:17
- 宅地建物取引主任者(宅建) この問題が分からないので教えていただきたいです。 Aはその所有する甲土地および乙土地をBに売却し、両 2 2023/01/15 16:43
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 行政書士試験の民法についての質問になります。 解除についての質問になります。 問 Aが、その所有する 2 2023/07/18 17:33
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 ★行政書士試験の民法についての質問になります。 時効についての質問になります。 問1 Aは、その所有 2 2023/07/06 22:46
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 行政書士試験の民法についての質問になります。 時効についての質問になります。 問 Aが甲債権の担保と 1 2023/07/06 21:51
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 ★行政書士試験の民法についての質問になります。 時効についての質問になります。 問 Aが甲債権の担保 1 2023/05/22 21:49
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 行政書士試験の民法についての質問になります。 留置権についての質問になります。 ①不動産がAからBと 3 2023/05/09 20:09
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 行政書士試験の民法についての質問になります。 地役権での問題で、解答の取得時効の更新箇所について分か 1 2023/05/08 20:03
関連するカテゴリからQ&Aを探す
医師・看護師・助産師
薬剤師・登録販売者・MR
医療事務・調剤薬局事務
歯科衛生士・歯科助手
臨床検査技師・臨床工学技士
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
臨床心理士・心理カウンセラー・ソーシャルワーカー
介護福祉士・ケアマネージャー・社会福祉士
弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士
フィナンシャルプランナー(FP)
中小企業診断士
公認会計士・税理士
簿記検定・漢字検定・秘書検定
情報処理技術者・Microsoft認定資格
TOEFL・TOEIC・英語検定
建築士
インテリアコーディネーター
宅地建物取引主任者(宅建)
不動産鑑定士・土地家屋調査士
マンション管理士
電気工事士
美容師・理容師
調理師・管理栄養士・パティシエ
シェフ
保育士・幼稚園教諭
教師・教員
国家公務員・地方公務員
警察官・消防士
その他(職業・資格)
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
相続登記申請書を郵送し、完了...
-
抵当権抹消について
-
行政書士試験の民法についての...
-
根抵当権の放棄と抹消との違い...
-
担保に入っている土地の活用法
-
登記識別情報が通知されない場...
-
不動産謄本の抵当権の【解除】...
-
請求権と債権のように、形成権...
-
組合員は清算前に組合財産の分...
-
不動産登記 根抵当権 追加設定
-
根抵当権を抹消する時の解除証...
-
甲区と乙区はどういう意味なの...
-
臨時株主総会の議事録の回数
-
不動産登記の会社法人等番号に...
-
建物賃借権の第三者への対抗力
-
法人登記簿の見方(会社法第472...
-
土地家屋調査士、建物の合併
-
根抵当権更正
-
登記内容閲覧のオンラインサー...
-
★行政書士試験の民法についての...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
抵当権抹消について
-
相続登記申請書を郵送し、完了...
-
根抵当権の放棄と抹消との違い...
-
全部譲渡を受けた根抵当権の抹...
-
根抵当権を抹消する時の解除証...
-
共同根抵当権の移転、前登記の...
-
臨時株主総会の議事録の回数
-
「登記権利者」と「登記義務者...
-
相続を原因とする登記申請
-
区画整理が終わり、保留地だっ...
-
不動産登記、譲渡担保権等について
-
請求権と債権のように、形成権...
-
根抵当権設定仮登記変更の一括...
-
不動産謄本の抵当権の【解除】...
-
表題部所有者更正登記の必要書...
-
登記原因証明情報
-
根抵当権の債務者の住所変更に...
-
共同抵当、共同根抵当権について
-
合併による所有権登記について
-
不動産登記法 権利消滅の定...
おすすめ情報