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こんにちは、以前メンタルヘルスで質問させていただきましたが、できれば医療、もしくは精神保健の専門家にアドバイスをいただきたくてこちらで質問しなおしました。
以下はパソコンを持っていない知り合いの代筆です。
「私は看護科の学生です。友人のことで困っています。同じ看護学生ですが、1年前くらいから鬱病で通院中、一時期不登校になっていましたが今年になって復学しました。ところが元気になってからというもの言うことややることあたりに対して非常に攻撃的で、私たちもフォローしきれません。鬱病を疑うつもりはないのですが、あまりにも「自責的」と思っていた鬱病像と異なるため友人として対応に困っています。彼女が言い過ぎやりすぎだと思っても、それを注意すると鬱病の悪化になるのではと思うと正直いって対等に話をすることもできず、同じ友人の間でもフラストレーションがたまっています。教科書的な知識はあるつもりなのですが何が私たちにできるでしょうか。ちなみに彼女は市内では有数の進学校出身者で、頭のいい人なのですが、もともとはっきり物を言い元気のいい面はあったと思います。でも、そんなに攻撃的な人ではありませんでした。彼氏はいません。また親に不満を抱いています。(進路上衝突があったらしい)」

A 回答 (2件)

大学病院勤務の精神科医です。



鬱病とは異なる病像の様に思えます。鬱病は、外に対してよりも、自分の内側に攻撃性が増えていくことが多いです。他人に対して様々な迷惑に巻き込むようであれば、それは「境界例人格障害」が疑われます。もっとも、鬱病との鑑別も専門家によって注意深くされる必要がありますが。境界例の患者さんは、攻撃的で他人を自分のペースに無理矢理巻き込もうとします。知能が高く、家族も高い知性のあることもまれではありません。家族関係が発症に問題になることも多いです。

鬱病と境界例では何が違うかということですが、鬱病は明らかに脳内で神経伝達物質の障害が仮定されて、現にそれを改善する薬できわめて良好な予後を示します。境界例は薬物療法も鬱病に比べれば奏功するケースはずいぶん減ります。しかもうまく治療に載らないことも多く、経過もかなり長いです。

他人は何ができるかということについてですが、はっきり言って何もできませんよ。薬も効かない、医者にもまともにかかろうとしない、他人に迷惑をかける(わざと誰かにわかるように自殺をする振りをして真夜中に誰かを呼び出したり、等々)、などなどします。誰かに見捨てられることにものすごい恐怖感を覚えるので、わざとこういうことをするのです。(これを見捨てられ不安といいます)中にはうまく治る人もいますけど、きっちり見事に治るケースというのはほとんどみたことがありません。だいたいの患者さんは少しよくなって、また悪くなって、それを30歳くらいまで繰り返すというのがよくあるパターンですね。

本人が一番苦しいということは重々承知です。でも今はまだ決定的な手段がないという状況です。周りの人も、冷たい言い方かもしれませんが、その人に振り回されないようにすることです。その人の人生とあなた方の人生は別なのですから。人間関係によって抑鬱が強くなることはありますが、そのきっかけは本当に些細なことであったり、生きる上でどうしても回避できないくらいのレベルのものの場合もしばしばです。正面からぶつかるのは、医者でも家族でもないのなら避けるべきです。迷惑なことにはかわいそうだと思ってもかかわらない。関わっていると、その人は関わってくれる人だと認識してずっと執拗に関わりを求めてきます。(これを疾病利得といいます)

多少の知識があるかといってもなんの役にも立ちません。専門家にすべて任せましょう。

この回答への補足

早くからのご回答ありがとうございました。以下本人からです
「悩みの中専門家の方からのご回答、参考になりました。「鬱病」とは異なる病像とのご印象、自分の矛盾が解消された気がします。心配したのは質問が鬱病の方を攻撃するものだと誤解されることで、質問の言い回しには苦労しました。これからグループ研究などもあり、私たちは皆学友として彼女とはかかわり続けなければいけません。指導教諭はやはりうまく彼女のことを説明できないでいます。同級の皆は自分のことのように彼女の事を、何とかうまくやっていけないか(下手をすると大学卒業を果たし国試合格し看護職を目指すことは難しいです)と本心から思っています。でも空回りします。通院歴を知らない人へのフォローができません。でも仕方ないのでしょうか・・・・私は彼女自身賢くて明るいいい子だと思ってますが、発言を聞いているとそれ以外の部分で、自己へのコンプレックスを抱いているように見えます。主治医は内服とカウンセリングをしているようですが、状態を的確に捕らえて援助して下さってるのか心配です。」

補足日時:2001/08/06 23:10
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これからいうことは、あくまでも境界例人格障害と診断され、かつ症状も比較的重いということを仮定してのお話です。

今日は医師としてではなく、境界例人格障害の家族を持つ一人の人間としてお話ししたいと思います。

酷な言い方かもしれないのですが、もし境界例であれば、社会的に著しい不適合を起こし、うまくやっていくことができるかどうかは難しいことだと思います。

この問題は、体の病気ではなくて、心の病気であることです。精神科に通院しているだけで何かしら患者さんはコンプレックスを感じてしまうこともありますし、周りの人にもどれだけ苦しいかわからないので理解を得にくいということです。心の病気も体の病気と同じだと思います。体の怪我や病気があれば学校に通い続けることが難しいこともあるでしょう。それと一緒で、心の病気なのだから今はゆっくりと休養する必要があるのではないかと思います。

私の妹も、摂食障害で境界例人格障害患者でした。大学も結果的に中退して、未だ定職にも就かず私の実家で療養しています。私は専門家として精一杯関わってきましたが、最近になってようやく症状が落ち着いてきたと感じられるようになってきました。もっとも、また悪くなるということは今までにも繰り返してきたのですが。ここまで行くのにどれだけ振り回されたことか。

現在の主治医に疑問を抱いておられるようですが、私は実際に症例をみてきて、ほかの同僚よりはこの分野について勉強してきたつもりですが、未だにこういう患者さんに対してどう対処してよいものか本当に悩みます。仮に医師を変えたからといって、よい結果が生まれるとも考えられません。

境界例の患者さんは周りの親切な人の好意を利用するのが非常に巧みです。これからもっせしていかなくてはいけないのであればなるべく距離をとって行かなくては、周りの人の生活に支障が来ます。冷たくするのではなく、巻き込まれない、ということがポイントです。難しいですけれどもね。
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この回答へのお礼

2度のご回答、感謝いたします。以下本人より
「お身内のことまでお話くださってありがとうございます。病名があれ、友人がトラブルを起こした時は、自分たちも巻き込まれないような努力が必要だということのご示唆、きちんと受け止めたいと思います。それでも私たちは彼女の友人です。根本的に彼女を動かす、変える、などというおこがましいことは考えていません。横に並び、必要なときに必要な部分に手を出すこと、自分の人生を自分で自立していくことのサポート、それは対人間としてであり、また私たちの目指す職業の姿勢でもあります。身内にも心の悩みを抱える人は何人もいます。でもそこに線引きをするつもりはありません。」

お礼日時:2001/08/11 17:48

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