
塊状重合:酢酸ビニルとアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を量りとり、60℃の湯浴につけ重合反応を行いました。粘度が上がってきたら、試験管を湯浴から出し、ヘキサン中にゆっくり注ぎ込みポリマーを沈殿させました。
乳化重合:乳化剤を水に溶かし、攪拌機でかき混ぜながら外浴を60~70℃に保ち、完全に泡立った後、水に溶かした過硫酸カリウムを加え、更に5分後酢酸ビニルを加えました。その後、外浴を一定に保ち1時間反応させました。溶液を室温まで冷却し、食塩水で塩析し、吸引ろ過をし、生成物を得ました。
塊状重合と乳化重合で開始剤の種類が異なるのはなぜでしょうか?(反応機構の観点から)
あと、乳化重合で食塩水を加えるとポリマーが沈殿するのはなぜでしょうか?
知っている方、教えてください。
あと、塊状重合・乳化重合について載っているHPがありましたら、教えてください。
A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
塊状重合では、モノマーだけを使いますから、開始剤がモノマーに溶けなければなりません。
よって油溶性の開始剤が選ばれます。
また、実験する温度で適度に分解してラジカルを発生してもらわなければなりません。
そのような観点からAIBNはよく使われます。
乳化重合の場合は、モノマーを乳化してから重合します。
乳濁液の中には、乳化剤によって形成されたミセルとモノマーからなる油滴が存在します。
油溶性の開始剤を使うと、モノマー油滴の中で重合が進んでしまいます。(懸濁重合=パール重合は油滴の中で重合させたいために油溶性の開始剤を使います。)
乳化重合では、水溶性の開始剤を用いて、水相でラジカルを発生させてやります。
水相で発生したラジカルが、油滴よりも圧倒的に数多いミセルに飛び込んで、ミセル中に存在するモノマーを重合させます。ミセル中のモノマーがなくなると水相を通して油的中のモノマーが拡散してミセルに到着します。結果として油滴は消滅していきます。
食塩水を加えると乳化物が沈殿する現象は塩析といわれ、非常に有名な現象なので、自分で調べればすぐに分かるはずです。
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