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最近、機会があったので、2chの掲示板の利用許諾を調べて見ました。

すると、投稿者に発生した著作権を掲示板管理者に譲渡するという形ではなく、掲示板管理者及びその指定する者に対する利用許諾を与えるという形を取っていました。

一方、gooについても調べて見たところ、利用許諾の14条1項で利用許諾(著63条)を得ているまではよかったのですが、同4項で著作権譲渡(著61条)も謳っていました。

本来は、著作権譲渡が有効で、転得者対抗要件も具備しているなら、利用許諾(著63条)など、結ぶ必要性がないのに、著作権譲渡と共に、利用許諾の設定を謳っているということは、著作権の移転の登録(著77条1項)ができない(転得者対抗要件を得る事ができない)ということを考慮してのことだと思うのですが、

疑問点はそのような状態で著作権譲渡を謳うメリットって何かあるのかどうかなんですけど・・

gooに聞いても答えは返ってきそうもないので、著作権法に詳しいみなさん。いかが思いますか?

とりあえず、付けただけですかね?どうでしょう?

A 回答 (3件)

#1です。



○利用許諾の条項(確認)があっても、それは投稿者とgoo間での債務(約束事)であり、対抗要件を具備した転得者が現れたら、その債務(約束事)は転得者にとって何の意味もなさないという事になりますよね?(少なくとも、利用許諾は著作権原簿に登録されていないわけですから)

利用許諾がなされていた場合で、著作権者である投稿者がその著作権を第三者に譲渡してしまった場合、ですよね。

おっしゃるとおり、この場合は、売買は賃貸借を破るという法理と同じく、新しい著作権者がその著作物について排他的な支配権を持つことになり、前の利用許諾は意味の無いものとなって、新著作権者が利用許諾に同意しない限り、その著作物を利用することができなくなってしまうわけですね。

不動産賃貸借などの場合は登記とかの措置があるのに、著作権法では何の救済措置もないのですね。

○だからといって投稿者が著作権移転登録(著77条1項)を済ませて、掲示板管理者が転得者対抗要件を具備しているとは思えないし・・

利用許諾でなく譲渡という形にした場合でも、対抗要件の問題でエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社が負ける場合があるのもたしかにそのとおりです。著作権の二重譲渡という事例も聞かないですし、著作権の登録自体がそんなに頻繁に行われるものではないので、あんまり問題が表面化していないだけなのですよね。

*ただ、二重譲渡の場合は、例えばお金を請求する目的や、本の販売を邪魔するためにことさら二重譲渡を受けたものに対しては、背信的悪意者として、登録なくして権利を主張できるかもしれませんが

現行法ではどうしようもない、ということになってしまいますね。

(この点についての論文)
http://civilpro.law.kansai-u.ac.jp/kurita/copyri …

(政府も一応考えているらしい、という資料)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiro …
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この回答へのお礼

>不動産賃貸借などの場合は登記とかの措置があるのに、著作権法では何の救済措置もないのですね。

そのようですね。また他の知的財産権法(特、実、意、商)では登録制度があるのに、著作権法のみ無いみたいですね。

教えていただいた、政府も一応考えているらしい、と言う資料によると、登録制度を設ける事には否定的?のようでしたが、ではかといって、他にどのように利用権者の地位を保証していくのか私にはよく解りませんでした。

>著作権の二重譲渡という事例も聞かないですし、著作権の登録自体がそんなに頻繁に行われるものではないので、あんまり問題が表面化していないだけなのですよね。

もしかしたら、これから問題が表面化してくるかもしれませんね。

回答いただき、有難うございました。

お礼日時:2005/06/22 11:23

昔はもっとシンプルな条文だったように思いますが…。



譲渡をうたうメリットとしては、少なくとも投稿者と管理者の間では法的地位が明らかになるので、著作物の利用について投稿者からは追加的な請求をされるおそれがなくなる、ということがあるかと思います。(契約自体が有効であるという前提で)

そのうえで1項の存在意義としては……何なんでしょうね。4項、5項の反対解釈として、WEBサイトでの利用については、会員が何らかの支払いを求めることができるという趣旨なのでしょうか?(笑)

2,3,5項は著作者人格権との関係もあるのかなと思うのですが、1項もそういった問題を考慮したものでしょうか?

むかしは確か、4項がずばりと書いてあったくらいだったと記憶しています。「著作権譲渡」がぎらつくのがいやだから、それを書き下した1項を頭においたのでしょうか?

条文を書いた法務スタッフ又は顧問弁護士の方にじかにお話を伺ってみたいものです。
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この回答へのお礼

north073さん、いつもお世話になります。
>昔はもっとシンプルな条文だったように思いますが…。
>むかしは確か、4項がずばりと書いてあったくらいだったと記憶しています。「著作権譲渡」がぎらつくのがいやだから、それを書き下した1項を頭においたのでしょうか?

なるほど、利用許諾等に関する条項は最近追加されたものでしたか。

>譲渡をうたうメリットとしては、少なくとも投稿者と管理者の間では法的地位が明らかになるので、著作物の利用について投稿者からは追加的な請求をされるおそれがなくなる、ということがあるかと思います。(契約自体が有効であるという前提で)

確かに、そうですね。著作物の価値が海のものとも山のものとも解らぬ内の譲渡契約の有効性自体どうなんでしょうね。契約は自由といえ、クリックオン契約の有効性の問題もあるし・・
また、文化先進国?フランスでは著作権譲渡後に著作権に起因する収入を分配する追求権(名称は定かではありません)などという権利もあると聞きましたから、もしかしたら追加請求が可能?と言う考えも。

>そのうえで1項の存在意義としては……何なんでしょうね。4項、5項の反対解釈として、WEBサイトでの利用については、会員が何らかの支払いを求めることができるという趣旨なのでしょうか?(笑)

いや、いや。そのもしかしたらということも(爆)

>条文を書いた法務スタッフ又は顧問弁護士の方にじかにお話を伺ってみたいものです。

全くです。

お答えいただき有難うございました。

お礼日時:2005/06/22 10:02

たしかに矛盾してるようにも見えますねえ・・



屁理屈を言えば、投稿内容の著作権はエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社に譲渡され(14条4項)、だからエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社がその内容をあらゆる用途で利用することができる(14条1項)ということになるのかもしれません。

4項の譲渡が基本で、1項は利用許諾を定めたのではなく単に疑問を払拭するために付け加えた、ということです(並べ方の順番としては逆だといえますが)

自信なしです

この回答への補足

お礼の欄を書き終わってからよく考えてみたのですが、利用許諾の条項(確認)があっても、それは投稿者とgoo間での債務(約束事)であり、対抗要件を具備した転得者が現れたら、その債務(約束事)は転得者にとって何の意味もなさないという事になりますよね?(少なくとも、利用許諾は著作権原簿に登録されていないわけですから)

だからといって投稿者が著作権移転登録(著77条1項)を済ませて、掲示板管理者が転得者対抗要件を具備しているとは思えないし・・

うーむ。将来、2chの電車男、gooの○○○で著作権侵害による損害賠償請求訴訟が提起されたりして?

補足日時:2005/06/21 10:05
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この回答へのお礼

InfiniteLoopさんいつもお世話になります。

>4項の譲渡が基本で、1項は利用許諾を定めたのではなく単に疑問を払拭するために付け加えた、ということです(並べ方の順番としては逆だといえますが)

なるほど、、、譲渡が基本で、利用許諾ではなく、単なる確認・・ですか。そうかも知れません。ただ、譲渡を基本とすると、転得者対抗要件の問題が残りますね。まあ、それがあっても、利用許諾の条項(確認)があるから、どちらでもいいといえ、、うーん、玉虫色の利用規定です。

お礼日時:2005/06/21 09:30

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