
この質問を見ていただいた方,お忙しい所すみません.複素屈折率について質問があります.
現在,解析の為にある損失性媒質の複素屈折率(屈折率nと消衰係数k)を文献で調べているのですが,
同じ媒質にも関わらず,Aの文献ではその複素屈折率をn+jk(n>0,k>0)と記してあり,あるBの文献ではn-jk(n>0,k>0)と記されています.
解析の為にn-jkの方を必要としています.
このjの前の+と-の違いについて分からず悩んでいます.
複素屈折率n1*(*は複素数の意味)をもつ媒質から複素屈折率n2*をもつ媒質垂直入射の場合の反射率R(θ=0)を考えるとしますとR(θ=0)は
R(θ=0)=|(n1*-n2*)/(n1*+n2*)|
***(1)
となります.今n1*及びn2*について
n1*=n1+jk1
n2*=n2+jk2 ***(2)
とした時,R(θ=0)は
R(θ=0)
=|((n1-n2)+j(k1-k2))/((n1+n2)+j(k1+k2)/)|
***(3)
となります.また,n1*及びn2*について
n1*=n1-jk1
n2*=n2-jk2 ***(4)
とした時,R(θ=0)は
R(θ=0)
=|((n1-n2)-j(k1-k2))/((n1+n2)-j(k1+k2)/)|
***(5)
となります.式(3)(5)共に絶対値を計算すれば同じとなります.よって私はn+jkの値があってもkを負としてn-jkと考えてもいいような気がしますが,それは正しいのでしょうか.
何卒よろしくお願いします.
A 回答 (12件中1~10件)
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No.12
- 回答日時:
(ご質問の本筋からは外れてしまいますが、、。
)若干コメント。http://www.asp.c.dendai.ac.jp/folder1/jugyo/kiho …
の注2
「j=√(-1)という定義は誤り」というのはj-> -i 以前の問題で、「虚数単位をどのように定義すべきか」という点に関する記述かと思います。
虚数単位を平方根で定義しようとすると、
実数の範囲では√xはx<0で未定義→√xをx<0まで拡張する必要がある→そのためには複素数(複素関数)の枠組みが必要→そのためには虚数の定義が必要→そのためには√を、、、と定義が堂堂巡りになってしまいます。
で、あのページの上部にもあるように「jXj=-1を満たすもの」として虚数単位(とそれの積)を定義すれば、定義の堂堂巡り(や、多価関数や主値の取り扱い)といった問題を起こすことなく、複素数や複素関数の枠組みを組み立てることができる、という指摘かと思います。
No.11
- 回答日時:
たびたびですみません。
本を調べた限りでは、i = -j相当の記述はありませんでした。「電磁気学、溝口正著、裳華房」P241の注に#7,#9の方と同等のことが明確に述べられています。
すなわち、(以下の記述は簡略化)初めに在るのは複素屈折率では無く減衰exp(-akr)なのです(a=w/c)。したがって、光をexp[j(anr-wt)]とすれば(Kを波数とすれば K=an)
exp(-akr)exp[j(anr-wt)]=exp[j{a(n+jk)r-wt}]
となり、光をexp[j(wt-anr)]とすれば
exp(-akr)exp[j(wt-anr)]=exp[j{wt-a(n-jk)r}]
と表現されるだけなのです。
なお、虚数の件ですが一部、j^2=-1としているものが在りました(「電気回路(1)、オーム社。 基礎からの交流理論、電気学会)。って、んなわけね-だろーっ!!
#2できった、大見得は撤回させていただきます。とほほ(+_+)
No.10
- 回答日時:
#8さん、たびたびありがとうございます。
本論と関係ないので、やめたつもりだったのですが、そのサイトは天下の東京電機大学さんですね。でも、これはうやむやにできないことなんです。基本単位ですからね。電気は他の科学と共通の議論はしませんということなんです。虚数は科学では位相を表していますし、今回の混乱の原因かもしれないし。
明日、帰りに図書館で調査して別に質問を立てることも検討してみます。
No.9
- 回答日時:
簡単に言うと、電磁波の表記をどうするかという問題でそうなります。
電場E= E0 exp {i*k*r}
k = N*k0*r
k : 物質中の波数ベクトル
k0:真空中の波数ベクトル
N:複素屈折率
r:位置ベクトル
*は内積を意味する
と表記する場合にはN = n + iκ
E= E0 exp{-i*k*r}
と表記するのであれば N = n - iκ
になります。両方の表記は電場Eも複素屈折率Nも互いに複素共役であり、どちらの表記でも間違いではないので単に複素共役のある表現のどちらを使うかが統一されていないということなんです。
なので単純にN=n+iκでのκの値をN=n-iκの式に使ってかまいません。複素共役ですから。
No.8
- 回答日時:
再び#1,3の者です。
#7の方のおっしゃっていることはその通りなのですが、やはり、電気でjはiと同じ意味で使うことはないようです。もう慣習のようですね・・・。
http://www.asp.c.dendai.ac.jp/folder1/jugyo/kiho …
にも、注2で明確に”j =√(-1) という定義は
誤りなので注意”と書いてありました。
で、屈折率の虚部の符号について
”例えば5.4+j2.6とあれば5.4-j2.6と解釈していいのでしょうか”
ですが、#1で述べた通り、それは誤りです。n1+ik(=n1-jk)ならば、電磁波は媒質中で減衰し、n1-ik(=n1+jk)ならば電磁波は媒質中で増幅するということで、両者は全く別の性質を示す媒質です。
度々回答ありがとうございます.
No.5さんのお礼の所では
-jωとjωの乗算について議論していた為に
「例えば5.4+j2.6とあれば5.4-j2.6と解釈していいのでしょうか」
というどちらもjと書いた表現となってしまいました.
私が言いたかったのは
i→-j
より
「例えばある論文で5.4+i2.6とあれば5.4-j2.6と解釈していいのでしょうか」
ということでした.すみませんでした.
「虚数単位 i」のキーワードで調べてみた所
http://noos.ne.jp/forum3/c-board.cgi?cmd=one;no= …
「虚数単位 i は i =√(-1)として定義されます。」
とありますし,また高校時代の教科書を見返してみると
i^2=-1
とありました.
j=√(-1)という定義は間違いとありますから
i→-j
の考えに私もかなり賛同します.
No.7
- 回答日時:
複素屈折率での虚部の正負が、基準ベクトルの回転の向きによるものかどうかは、一度それぞれの書籍を遡って確認する必要があるかと思います。
で、基準ベクトルの回転方向による差異でしたら、
#5お礼欄に書かれている様相が現れているのかと。
(微分がjw,-jwと異なる、というところよりもう一歩遡って、
電界や磁界が正弦波で、定常状態を扱うから
1. E(t)=E0 exp(-jwt) と表す(B,D,Hも同様)
2. E(t)=E0 exp(jwt) と表す(B,D,Hも同様)
というところから抑えたほうが良いようには思います。
で、上記のように変数を表すと微分が -jw,jw の掛け算で表せて、その後、
exp()が共通に出てくるので、消去して、、と。
あと、∇×Hの式で、途中からEが落ちてますが、、
)
#6さんの書かれている
「せめて、i→-jとして欲しかった。」
はまったく同感。(意味合いからすると 「iw-> -jw」のほうがより適切かと思いますが)
度々回答ありがとうございます.
確かに
∇×H=-jωε0εrE+σE=-jωε0(εr-σ/(jωε0))
=-jωε0(εr+jσ/(ωε0))
の所でEが抜けていました.正しくは
∇×H=-jωε0εrE+σE=-jωε0(εr-σ/(jωε0))E
=-jωε0(εr+jσ/(ωε0))E
でした.すみませんでした.
そうですね,電界や磁界の表し方の点からも考えてみます.
No.5
- 回答日時:
#2さんが書かれているように、電気系でもi=j=(-1)^(1/2)です。
で、どこで違いが出てくるかというと、周期的に時間変化する実関数を複素関数(回転ベクトル)に拡張する際に、
時計回りに回転すると拡張する(exp(-jwt)で表す)か、
半時計回りに回転するベクトルに拡張する(exp(jwt)で表す)か
の違いが出ているだけかと。
電気系では、半時計方向の回転で表す(微分するとjwがかかる)のですが、
#3さんの紹介されているhttp://home.p07.itscom.net/strmdrf/maxwell24.htm
前半では時計方向の回転で表しているようです(微分すると-jwがかかる)。
回転の向きを逆に取ると、損失を複素誘電率の虚部として表したときの符号が反転するかと思います。
回答ありがとうございます.
今の僕の解釈を説明します.ここで複素比誘電率εr*=εr'+jεr'',導電率σと光学定数(複素屈折率N=n+jk(屈折率n,消衰係数k)),ε0は真空の誘電率,ωは用いる複素屈折率に依存する光の波長より求めた角周波数とします.比誘電率と屈折率N^2=εr*の関係よりN=n+jkとした時
εr'=n^2-k^2,εr''=2nk
となり,N=n-jkとした時
ます.
εr'=n^2-k^2,εr''=-2nk
となります.
1.時間領域での微分を周波数領域で-jωの乗算と
する場合.
マクスウェルの方程式より
∇×H=-jωε0εrE+σE=-jωε0(εr-σ/(jωε0))
=-jωε0(εr+jσ/(ωε0))
∇×H=-jωε0εr*E=-jωε0(εr'+jεr'')E
この2式を比較した時,σ=εr''ωε0となります.一方
2.時間領域での微分を周波数領域でjωの乗算と
する場合.
マクスウェルの方程式より
∇×H=jωε0εrE+σE=jωε0(εr+σ/(jωε0))
=jωε0(εr-jσ/(ωε0))
∇×H=jωε0εr*E=jωε0(εr'+jεr'')E
この2式を比較した時,σ=-εr''ωε0=となります.
すなわち損失性媒質の屈折率は1の場合で導電率を正とするために,次式
σ=εr''ωε0=2ωε0nk
のようにεr''=2nkとなるn+jk(n>0,k>0)と考え,2の場合で導電率を正とするために,次式
σ=-εr''ωε0=2ωε0nk
のようにεr''=-2nkとなるn-jk(n>0,k>0)と考えていいのでしょうか.同じ媒質にも関わらず文献によりn-jk又はn+jkと書かれていてもそれはどちらでもいいと解釈(例えば5.4+j2.6とあれば5.4-j2.6と解釈)していいのでしょうか.わかりにくい説明になっているかもしれませんがよろしくお願いいたします.
No.4
- 回答日時:
#1,3ですが、連続投稿すみません、↓の”もちろん~です”はミスです。
無視してください。度々回答していただきありがとうございます.
No.2さんへ書いたお礼の内容とかぶるのですがすみません.
調べている媒質は光が減衰するような媒質で導電率は正となります.
ここで複素屈折率と誘電率,導電率の関係を見ていただきたいのですが,
一般に複素比誘電率εr*=εr'+jεr''と書けεr',εr''及び導電率σと光学定数(複素屈折率N=n+jk(屈折率n,消衰係数k))の間には,εr'=n^2-k^2,εr''=2nk,σ=-2ωε0nk(ε0は真空の誘電率,ωは用いる複素屈折率に依存する光の波長より求めた角周波数)の関係が成り立ちます.σ=-2ωε0nkの関係はマクスウェルの方程式で
∇×H=jωε0εrE+σE(J=σE)
と複素比誘電率を考慮した時の
∇×H=jωε0εr*E==jωε0(εr'+jεr'')E
とを比較して得られたものです.
もしi=jすなわちn+ikもn+jk(n>0,k>0)と考えるとするとσ=-2ωε0nkより導電率が負となり,おかしい気がします.
やはり教えていただいたi=-jの定義は妥当ではないかと思います.
No.3
- 回答日時:
#1の者ですが、i=-jが使用される理由の一つとして、電気系の計算ではiを用いるとexpの中身がマイナスになることが多いからみたいです。
一応i=-jを使用している例を念のために紹介しときます。
電気回路交流理論(式24-16の下)
http://home.p07.itscom.net/strmdrf/maxwell24.htm
や、
http://www.heas.jp/lecture/2004/abe_v4.pdf(p15の一番下に明記)
があります。もちろん、 i=j=√(-1)です。
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