No.4ベストアンサー
- 回答日時:
生体内で触媒や蛋白と結びついた形で必要な金属まで含めればほとんどの金属が含まれてしまいます。
鉄、ナトリウム、カリウムなどで言われているのは『大量に消費し処理する機構が存在する』というだけで、ニッケルや銅で同様に『大量に』処理できる機構がないということなんですね。少量存在することについての対策しかできていなければ過剰に存在すれば破綻してもおかしくはありません。これには環境中の存在比や個人的な耐性の違いなどが複雑に絡むため、定説までは説明がなされていますが、細説については研究途上としかいえないんですよ。こういった質問に対してお答え可能なものは、現状において論文や学会で発表されたもの、中でも通説に近いものだけだと思います。
はっきりしたことはまだわかってないんですね。よく考えたらアレルギーは正常な状態じゃないんだから体に必要なものを排除してしまってもおかしくないですね。
大量に消費する金属だけ対応ができているというのは納得できました。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
詳細は知りませんが、調べてみますと、金属アレルギーを引き起こす金属の種類は、「1987年、東京都済生会中央病院皮膚科の金属パッチテスト調べ」(以下URL1)によれば、多い順に、水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウム、クロム、銅、白金、亜鉛、金、カドミウム、アンチモンなどで、銅が7.3%、クロムが9.5%で、亜鉛以下は2%未満です。
これらの物質を見てみると、銅も含め、いずれも体内に吸収されると中毒あるいは異常が生じる物質です。公害病の原因金属は、ほぼこれらのリストと対応します。ニッケルは毒性があるか確信がありませんが、水銀、コバルト、スズ、パラジウム、クロムなどは、体内に摂取すると、毒性を持ちます。何故そうなのかということと、金属アレルギーの原因金属であるのは、同じ理由を持っているのではないかとも想定される理由があります。
或るサイトでの指摘では(URL2)、金属アレルギーは、汗などに金属が溶けてイオンとなり、それが体内のタンパク質と結合し、この複合物質が、体内で、二次的に作用してアレルゲン物質を誘導し、これによってアレルギーが起こるとされます。また、金属アレルギーは、IV型アレルギーに分類されるとのことで、この型のアレルギーはリンパ球が関係し:
「リンパ球(ヘルパーTリンパ球)+抗原」→「化学伝達物質放出」→「貪食細胞(マクロファージ)呼び寄せ」→「各種化学伝達物質放出」→「炎症」
というような過程で、アレルギーを引き起こすようです(URL3)。鉄やカリウム、ナトリウムは、タンパク質あるいはリンパ球と結合することなく、仮に結合したとしても、体内では、かなり普通の物質であるため、問題が起こらないのではないでしょうか(公害の中毒物質は、体内のタンパク質と結合して毒性を示すのだとも思います。水銀中毒などは、髪に水銀が検出されますが、これは髪の毛を構成する蛋白と水銀が結合しているのです。その他の金属も、中毒で、髪において検出されるのではないかと思います)。
URL1 http://www.fujitv.co.jp/jp/kurashi/biyou/j137.htm
URL2 http://www.dent.niigata-u.ac.jp/hosp/allergy/kin …
URL3 http://www.med.or.jp/kensa/allergy/002.html
参考URL:http://www.fujitv.co.jp/jp/kurashi/biyou/j137.htm
この回答への補足
銅は一度に多量に取ると中毒を起こしますが、微量ならメラニンやヘモグロビンの合成に関わる酵素に含まれていたり、ビタミンCを使うときに使われたりするようです。コバルトもビタミンB12の成分として必要なのに、アレルギーを引き起こしてしまうのはなぜなのか疑問です。
補足日時:2001/12/21 00:18丁寧な回答ありがとうございます。確かに重金属はアレルギー体質でなくても体に悪そうですね。食物アレルギーとはまた機構が違うみたいですね。リンパ球が必要な金属に結合しないような仕組みがあるのかもしれませんね。
No.2
- 回答日時:
固体のままの金属はアレルギーの原因となることはありません。
アレルギーの原因となるのは、イオン化して活性な状態にある金属です。これらの金属イオンは金属イオンのまま刺激になるのでなく、生体に含まれるたんぱく質と結びついて刺激物質(抗原)になります。こうした性質は金属だけでなく、ディーゼルエンジンからでる煤煙などでも知られていて、この性質をもつ物質全般を総称して『ハプテン』といいます。ハプテンとなるにはタンパク質との反応性が重要であることから、スズやニッケルなどが代表的となるのです。鉄は元々体の中に代謝機能が出来ていて、結合しても問題のないタンパクが体の中にあるのです。プラチナや金は反応性が元々低い物質ですよね(だから永久の輝き!)
この回答への補足
もともと生体内で代謝機能ができている物質は問題ないんですね。ナトリウムやカリウムも安全に扱える機構があるんでしょうね。
ところでニッケルは尿素を分解する酵素の成分だし核酸の安定化にも働くので体に必要なものだと思うんですけど、なぜアレルギーを起こすんでしょうか。
わかりやすい回答ありがとうございます。イオンにならない限りアレルギーの原因にはならず、イオンになったとしても代謝に使われるものなら大丈夫な仕組みがあるってことですね。
No.1
- 回答日時:
カリウム・ナトリウムと金・銀では、前者はアルカリ金属で遷移金属では化学的な性質が異なります。
ご存知のように、カリウム・ナトリウムはイオン状態で細胞の内外でイオンポンプ・イオンチャネル等で出入りしてます。
基本的にイオンに対する抗原・抗体反応はないのでは・・・?
遷移金属でも、例にあげている「鉄」はヘム(Fe(II)ポルフィリン)として錯体としてあるいはトランスフェリンとして蛋白質と結合(?)して存在してます。勿論ヘムもヘモグロビンとしてグロビン蛋白の中に存在してます。
これらに対して、抗体が産生されてアレルギー反応が起こる症例があるのかどうか分かりませんが・・・?
一方「金・銀」に関しては、以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか?
このようにメカニズムは分かりませんが、あるようですね?
さらにアクセサリー等の金属によるアレルギーもありますよね?
これらは接触する皮膚の面と金属の間でどのような作用があるのでしょうか・・・?
ご参考まで。
参考URL:http://www.dent.niigata-u.ac.jp/nds/2601/05-j.html
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