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ノーベル賞の科学部門での日本人の受賞者の卒業した大学について;

(1)全員が国立大学の卒業者なのは何故でしょうか?
   私立大学出身者はノーベル賞級の研究は無理なのでしょうか?

   国立大学と私立大学は、研究者を育てる環境が違うのでしょうか?

(2)全員が偏差値の高い有名大学の卒業者なのは何故でしょうか?
   「受験勉強では独創性が育たない。」、
   「受験秀才は独創的な仕事が出来ない。」
   とよく聞くように思うのですが、
   全員が、受験秀才だったのに独創的な研究が出来たのは何故ですか?


日本人のノーベル賞受賞者(科学部門)の卒業大学:

湯川秀樹(京都大学)、朝永振一郎(京都大学)、江崎玲於奈(東京大学)、福井謙一(京都大学)、利根川進(京都大学)、白川英樹(東京工業大学)、野依良治(京都大学)、小柴昌俊(東京大学)、田中耕一(東北大学)

A 回答 (5件)

(1)現実的には、私立出身者には無理でしょう。

研究の環境にも教員の質にも
差がありますから。たとえば、研究室での一人当たりの学生数は国立ではせいぜい3人程度
ですが、私立だったら10人以上もざらです。また、昔は違ったのかもしれませんが
大学の施設も国立は24時間利用可能ですが、私立でそういうところは珍しいと思います。
さらにいえば、大学受験時に私立を選ぶような人は研究には向いていない
ようにも思います。

(2)「受験勉強では独創性が育たない。」、
   「受験秀才は独創的な仕事が出来ない。」
この二つの意見が単に受験勉強ができなかった人の僻みから出てくる
もので、全く現実に即していないからです。

ある程度頭がよければ受験勉強になって苦労しません。むしろ楽しいものです。
また、知識がつけばそれだけ独創性は増します。独創と言うのは、基本的に
既存の知識の組合せですから。たとえば、料理なんかでも基礎的な知識の
ある人の方が、無い人より独創的になれるでしょう?
受験勉強で問われるのは、基礎的な知識です。ちゃんと勉強すれば無駄になる
ようなものではないのですが、ちゃんと勉強したことの無い人にはそれがわからない
のでしょうね(だから独創性が育たない~なんて意見が出るのでしょう)。

ちなみに(1)の内容に関係しますが、私立の試験問題より国立の試験問題のほうが
より本質的で考えさせる内容になっている傾向があるように思います。
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この回答へのお礼

ご回答をしていただき、ありがとうございました。
たいへん詳しくお答えいただき、勉強になりました!
とても参考になりました。

お礼日時:2006/11/05 09:00

うーん、旧制高校からは帝国大学に進むのが基本なので学校制度の違いについての考慮も多少必要かもしれません。

あと、全員が受験秀才という訳ではないと思います。旧制中学受験に失敗した人もいますし大学入学後の成績が良くなかった人もいます。

湯川秀樹(旧制高校→京都帝国大学)、朝永振一郎(旧制高校→京都帝国大学)、江崎玲於奈(旧制高校→東京帝国大学入学、改称した旧制東京大学卒業)、福井謙一(旧制高校→京都帝国大学)、利根川進(新制高校→新制京都大学)、白川英樹(新制高校→新制東京工業大学)、野依良治(新制高校→新制京都大学)、小柴昌俊(旧制高校→新制東京大学)、田中耕一(新制高校→新制東北大学)

参考URL:http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/tour/nobel/
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この回答へのお礼

ご回答をしていただき、ありがとうございました。
「全員が受験秀才ではない。」とおっしゃいますが、これらの大学に入る人たちは、ぼくのような者からみれば全員秀才です。
とても参考になりました。

お礼日時:2006/11/07 23:00

>(1)全員が国立大学の卒業者なのは何故でしょうか?


   私立大学出身者はノーベル賞級の研究は無理なのでしょうか?

可能だと思います。
日本の国立大学へ移りにくければ、しっかり研究できる海外の研究所や大学院へ行けば良いだけです。

>国立大学と私立大学は、研究者を育てる環境が違うのでしょうか?

国立のほうがなにかと恵まれていることがあるようです。

>(2)全員が偏差値の高い有名大学の卒業者なのは何故でしょうか?

一番大きいのは恵まれた環境にいることです。
高卒の人が仮にずば抜けた知能を持っていても、研究させてくれる環境や発表できる機会を持つことは難しいですが、有名大学出身者はその点、恵まれていると思います。

>「受験勉強では独創性が育たない。」、
   「受験秀才は独創的な仕事が出来ない。」
   とよく聞くように思うのですが、
   全員が、受験秀才だったのに独創的な研究が出来たのは何故ですか?

国立であれ所詮、日本の受験勉強において「受験勉強では独創性が育たない。」のは事実だと思います(ただし小論文は除く)。
東大医学部を出て受験対策本を書いている和田秀樹さんも言ってますが、「受験に独創性は不要」で、「ひたすら用意された模範解答をめざすべき」だそうです。

しかし独創性を発揮する上で、基礎学力は必要になります。
実験において数学が必要になることもあるだろうし、英語で書かれた文献を読まなければならないこともあるでしょう。
また1さんがおっしゃるように、独創性とは既存の知識の組み合わせですから、独創性の源でもあるわけです。
つまり、受験勉強だけでは独創性は培われませんし、受験で得た知識は持っているだけではほとんど何の役にも立ちませんが、大学入学後、それらの知識を加工、発展させていけば独創性のあるものを生み出せる可能性もあるということです。
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この回答へのお礼

ご回答をしていただき、ありがとうございました。
たいへん詳しい説明をしていただき、恐縮です。
とても参考になりました。

お礼日時:2006/11/07 23:01

既にたくさん回答がありますから、蛇足かとは思いますが一応。


(1)
私立で無理ってことはないでしょう。
私立出身で国立の大学院に入り一流の研究者になる人はなんぼでもいるので。
また、私立の大学院でもすごいとこはすごいわけですから。
ただ、他の方も回答されていますが、全体的に見ると国立の方が金がかかっていて、設備や教官の質が高いとは思います。
特に理系の研究は研究に金がかかりますので、大きなプロジェクトを回せるほどの資金力が無いとそもそも研究ができない可能性もあります。
そして、金を取ってくることができるのは良い業績がある優秀な先生であり、教官の質ということですから、国立の方がそういう人が多いということでしょう。

(2)
確かに受験勉強は本質的な頭のよさが必ずしも反映はされないでしょう。
しかし、本質的に頭の切れが良い人というのは、受験勉強でもすぐに本質を理解して応用につなげることができますから、良い点を得やすいでしょう。
また記憶する力自体も重要です。
過去の研究、知識を蓄えておくと、何かの発想を得たときに、それを発展させ現実の成果に結実させるときに役立ちます。
以前の研究や論文について記憶していないと、新しい結果が出たときに、その重要性について認識できず、重要な結果を見逃してしまいかねません。受験勉強の知識が実際の研究段階で役立つことはなかなか無いとは思いますが、知識を蓄える力の高さという意味で、記憶力のよさというのは研究段階でも重要なのです。

だいたい、秀才なのに独創的な研究ができたのはなぜですか?っていう質問は変ですね。

海外の受賞者も大体は幼少時から秀才っぷりを発揮した人です。
有名な人ですが、50年ほど前に化学賞を取ったWoodwardという人は、子供のときから自分で化学実験をしていたそうです。
受験勉強に限らず、なんにでも興味を持って思索、研究をしていく力が重要なのでしょう。
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この回答へのお礼

ご回答をしていただき、ありがとうございました。
私立出身でも可能ということですか。
でもノーベル賞受賞者全員が国立大学出身という事実が説明できますでしょうか。
Woodward博士というのは、1981年に福井謙一博士と共同で化学賞を受賞したホフマン博士の先生ですね。もし、1981年に生きていたら、福井謙一博士、ホフマン博士と一緒に、2度目のノーベル賞を受賞したかも知れない方ですよね。
とても参考になりました。

お礼日時:2006/11/07 23:07

遅ればせながら…。



<全員が、受験秀才だったのに独創的な研究が出来たのは何故ですか?

「全員が、受験秀才だったのに…」は例にあげられた先生方に対して失礼だと思います。
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この回答へのお礼

ご回答をしていただき、ありがとうございました。
ぼくは、例にあげた先生方は「独創的な研究が出来た」と書いているのですから、ぜんぜん失礼だとは思いません。
とても参考になりました。

お礼日時:2006/11/07 23:09

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