【お題】王手、そして

建築士独学中、構造2周目です。

先日、溝形鋼のせん断中心に関する質問をしました。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2815462.html

せん断中心:荷重がどのような向きに作用しても、断面にねじれが生じない特定の点
とあり、溝形鋼では図心と一致しないとありました。
http://homepage3.nifty.com/strength/sub_pages/ap …

しかし、改めて意味を考えてると分からなくなってきました。
せん断中心を通る方向に荷重を作用させると部材断面が回転しないと理解していたのですが、紙をコの字型に折り曲げて指で押した場合に紙を回転さないで平行移動のみとなるような力の作用点は図心(剛心?)となっている気がします。

せん断中心の定義で断面のねじれ変形が生じない、とはどういうことですか?
図心(重心)、剛心(荷重が作用したときの回転の中心)、せん断中心の違いを分かり易く教えてください。

A 回答 (1件)

図心、重心、剛心



図心と重心は一致することが多いですけど、一致しないものもありますよ。
図心は図形の芯であって、通常均質材料では重心と一致します。

材料が不均質な場合は、図心と重心は一致しません。
鉄筋コンクリートなどは不均質材料ですので、厳密に言うと図心と重心は一致しませんが、均質材料と仮定しても問題ない程度なので、図心と重心は一致すると考えています。

図心が図形の形状から求まるのに対して、重心は質量分布と図形を考慮して求めた芯です。
地震力などはこの重心に加わるものと考えられています。
つまり力が加わる点が重心です。

剛心は剛性などと形状を考慮して求めた芯で、回転の中心となります。
回転軸(剛心)と荷重作用点が一致しなければ回転力が生まれます。

以上は全ての図形に対して使用する言葉です。

一方せん断中心は非対称な断面に対して曲げが加わるとき、発生する曲げモーメントの他にねじりが生じます。せん断中心はねじりの中心と一致します。
ねじり中心はねじりという現象から見た剛心の1種だと思いますが、せん断中心は非対称断面について、曲げが加わった場合に対して、使用する用語で、極めて限定された条件内で使用する用語です。

>せん断中心の定義で断面のねじれ変形が生じない、とはどういうことですか?

ねじれ変形が生じないというのはねじり力が発生しないということです。ねじり力が発生しないようにするには、それを打ち消すようなねじり力を発生させるせん断力が必要です。
そのせん断力の合力の通る点がせん断中心です。

>せん断中心を通る方向に荷重を作用させると部材断面が回転しないと理解していたのですが、

せん断中心は非対称断面に曲げが加わる際に、ねじりを発生させず純曲げ状態にするためのせん断力の合力の通る位置を示しているだけです。荷重を作用させる点自体ではないことに注意してください。

紙で造った場合均質と見なせますので、図心と重心は一致します。
言葉の定義からいって、力の作用点が重心です。
剛心と重心が一致しないと回転が発生するといわれていますが、実は発生しないこともあります。それは、力の作用線上に剛心が存在する場合です。
回転が生じないのなら剛心は力の方向線上に重心とともに存在します。

ところで、紙を指で押すことは、反力は摩擦程度しかないので、摩擦が無視できるのなら両端ローラー支承と仮定できます。そのため、反力は発生はしませんので、曲げは発生しないと考えられます。
曲げが発生しないのでしたらねじりも発生しないので、質問の事例ではせん断中心そのものは関係ないのではないかと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
ボランティアにもほどがあるほど丁寧で恐れ入ります。^^;
以下、感想です。
・図心=断面の重心と考えからちょっと卒業できました。
・均質材料では図心=重心=剛心となりそうですね
>ねじれを発生させないせん断力の合力の通る位置・・
頭の固い自分ではちょっとイメージしづらいもののありましたが、
とにかく回転の中心である剛心とは全く別物ということが理解できました。
・手元の参考書ではH型断面でもせん断中心は定義されてましたが、結局対称断面では重心と一致するからあえてせん断中心という言葉を持ち出す必要がないと言うことなんですね。

頭の中がねじれそうで理解できなかった部分に関しては、
ちょっと時間をおいてもう一度ゆっくり読み直して見ます。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/04/09 23:47

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