
物理実験でどうしてもわからないことがあるので質問させていただきます。
半導体ダイオードの特性を測定する実験なのですが、その課題の部分で逆方向飽和電流をグラフ化して求めるというものがありました。その求め方で順方向特性で求める方法と逆方向特性で求める方法、さらにV=0のときの抵抗値から求める方法があったのですが、求めた逆方向飽和電流がそれぞれ違う値となるのです。その結果は順方向特性が5.75(mA),逆方向特性が1.31(μA),V=0のときの抵抗値から求めたものが1.62(μA)となりました。後の2つは求め方の性質上の誤差で済ませられる範囲だとは思うのですが、順方向特性と後の2つとは誤差と言えないほどかけはなれています。これはどういうことなのでしょうか?
求め方
順方向特性
logI=logIo+qV/2.3kT
Io:逆方向飽和電流,q:電子の電荷,k:ボルツマン定数,T:絶対温度
x軸に電圧Vをとり、y軸に電流の常用対数logIをとったグラフを作り、直線部分を延長してそのY切片がIoである。
逆方向特性
逆方向の-1VまでのV-I特性をグラフ化して、直線部分を伸ばしてY軸(電流軸)との交点がIoである。
V=0のときの抵抗値から
x軸に電圧Vをとり、y軸に抵抗の常用対数logRをとったグラフを-0.5Vから0.5Vまで作り、真ん中を内挿してV=0のときのRをもとめ、Io=kT/qR(V=0)に代入して求める。
ということらしいのです。直線部分を伸ばしたり、真ん中の部分を勝手に想像して埋めたりなど結構あいまいな求め方なので少しくらいのずれならわかるのですが、1000倍もずれるとなると無視できないので質問しました。実験方法自体のミスの可能性もあるので、もしこんなことは起こらないのならそれを指摘してくださってもうれしいです。
よろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
実際の測定結果を見ないと何とも言えませんが、
・測定結果
・log(I)=log(5.75)+qV/2.3kT
・log(I)=log(5.75(exp(qV/2.3kT)-1))
等を(片対数)グラフに重ね描きして考えてみてはいかがでしょうか?
(エクセル等が使えればすぐ描けますよね。)
更に、log(1.5e-3) あたりをY切片として、測定結果の曲線に向けて接線を描いてみたりすると他に直線的な部分が見えてきませんでしょうか?
抵抗分が効いている部分からloを求めていると、loをオーバーエスティメイトしがちです。
ありがとうございます。
おかげで理解できました。おっしゃるとおり、どうも抵抗が効いている部分からIoを求めていたようです。電圧を0~0.6(V)にしてもう一度グラフを書いて理論的な直線を描いてみたところこうなった原因がわかりました。測定をもっと細かくやらなくてはいけなかったようです。おおざっぱにやったせいで直線部分を普通の曲線のように間を補って書いたので直線部分が見えてこなかったということのようです。
どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
#2です。
どうも解せません。「y軸はI(mA)でとっています」→ln(I)とかlog(I)ではないのですか??うっかりタイプミスか、対数化はわかりきっているからそう書くまでもないという省略でしょうか。ならいいんですが。
「直線部分はおよそ1.5V~2.0Vの間程度になっています」→VFのことですか??このような巨大なVFではおっしゃるppt資料の「基板の抵抗による電流制限」の領域かそれ以上で、まともなダイオード特性が出ているところではないです。そこでは片対数グラフで直線にはほど遠い曲線になるしかないし、というよりダイオードが過電流で壊れないほうが不思議と思えるくらいの電圧です。ほんとにダイオードにかかっている電圧ですか??大電流域で0.5~0.8Vとか、小電流域で0.4~0.6Vとか、細かい値はともかくとして、おおよそその程度のVFでないと、片対数グラフでまともな直線ぽい線は出てこないはずですが。
ありがとうございます。
一応解決いたしました。実験自体のミスのようです。今後はどうするべきなのかを始めに考えてから実験をやらなくてはいけないですね。
非常に参考になる意見をありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
たまたまこちらも学生実験で似たようなことをやってます。
使うダイオードが違うので直接比べられませんが、順方向の方法で0.1μA程度になります。たぶんそちらは大電流用のダイオードなんでしょうね。対数のグラフの直線の切片がbだとするとIo=bじゃなくて(たぶんタイプミスでしょうけど)
自然対数ならIo=exp[b] 常用対数ならIo=10^bとかだと思いますが。
あと、A,mA,μAなどの単位の統一も大丈夫ですよね。
まずはその種のうっかりミスが混じっていないか確認されてはいかがかと。
ありがとうございます。
半導体ダイオードはSD13というものを使いました。DC逆電圧:40V,最大順電流:180mA,平均電流:60mA,最大逆電流200μAと書いてあります。
グラフのことはうっかりしていました。片対数グラフを使ったので、y軸はI(mA)でとっています。グラフ自体は傾きはもっとなめらかですが
http://www.tc.knct.ac.jp/~hayama/denshi/chapter3 …
の14枚目の理想状態のように割ときれいな形になっています。(PowerPointを持っていなかったらすいません…)
直線部分を勝手に直線に見える部分と解釈したのですが、それは大丈夫なのでしょうか?直線部分はおよそ1.5V~2.0Vの間程度になっています。
単位の方はグラフの関係上、測定時と同じものを使ったのでずれはないと思います。
No.1
- 回答日時:
Ioは数値的には多くてμA程度のオーダだと思います.
求め方も逆方向特性,V=0のときの抵抗値からの求め方は,よく分かりませんでしたが,順方向特性の求め方はあっているようです.ちなみに室温は何度でしたか?常温であれば理想係数が2.3なのでV=-1のとき
qV/2.3kT≒1/2.3×26mV≒-16.7で(常温でkT/q≒26mV)
I=Io×exp(qV/2.3kT)≒Ioとなります.
求めたIoはこの値に対してどの程度異なっていますでしょうか.
ありがとうございます。
室温は20.1度でした。理論式に実験結果を代入し、計算したところ2.20μAとなりました(-1Vで計算しました)。実験結果とのずれは一番近いV=0のときの抵抗値から求めたIoを使ったもので計算したところ26.4%です。やはりmAというのはありえないのですね。
順方向特性の時のグラフがおかしいのでしょうか?
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