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No.2
- 回答日時:
カルボン酸はアルカリ条件下で以下のように解離します。
R-(C=O)-OH + OH- ⇔R-(C=O)-O- + H2O
このときカルボン酸イオンの二つの酸素上にマイナス電荷は等しく存在して、カルボン酸イオンを安定化しています。
カルボン酸イオンは電荷を持っていますから水の中に溶け込むことが出来ます。フマル酸では二つのカルボキシル基を持っていますから(
Ka1 = 8.51×10^-4;Ka2 = 2.63×10^-5)強アルカリでは特に水に溶けやすくなっているでしょう。
さて、塩酸をフマル酸ナトリウム塩溶液に加えると、系のpHは大きく下がります。つまり
R-(C=O)-O- + H+ ⇔ R-(C=O)-OH
となります。カルボン酸は確かに極性が高く無極性の有機溶媒には溶けにくいのですが、エーテル(ジエチルエーテル)は多少極性を持っているので、無極性のヘキサンなどとは違い極性のある有機分子を溶かすことが可能です。とは言ってもカルボン酸特にフマル酸のような小さい分子は極性が一段と高いですので、そう簡単には溶けません。
これを溶けるように変える効果が「会合」です。カルボン酸が例えば二分子ある場合カルボキシル基の二つの水素がもう一分子のカルボニル部分の非結合電子対から配位を受け、二つのカルボン酸分子が互いに極性を打ち消し合うような配置に並びます。このような効果でカルボン酸は極性の低い溶媒内に溶けます。
No.1
- 回答日時:
アルカリ性ならカルボン酸イオン(カルボキシラートイオン)になって水に溶けますが、中性や酸性では水には溶けにくくなります。
それはイオンになりにくくなるからです。そのため、塩酸を加えることによって、水への溶解度が減少し、エーテルに溶けたということです。
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