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各国(下記参照)の普通選挙権が確立した年を比較すると日本は比較的(男性の)選挙権の確立が遅いと思うのですが、これには何か当時の日本の政治のあり方などに理由があったのでしょうか?それとも何か他の理由があったのでしょうか?

各国普通選挙の確立した年
日本:男 1925年 女 1945年
フランス:男 1848年 女 1944年
アメリカ:男 1870年 女 1920年
ドイツ:男 1871年 女 1919年
イタリア:男 1912年 女 1945年
イギリス:男 1918年 女 1928年

返答よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

日本の民主主義の成立過程を見ていけば、答えは自明であると思います。


つまりこれらの概念は伊藤博文らのドイツ憲法の翻訳により、
国民国家の概念を輸入しただけであって、日本で自然発生した
概念では無いのです。我々が中国は30年前の日本であると評することがある
のと同様、概念輸入国である日本は常に30年遅れていると考えて
差し支えありません。


もちろん、黒人の選挙権を認めつつ、投票権すなわち投票所への入場を
認めなかったアメリカの例もありますので、
実行上は日本のほうが純粋に運営されていると無理やり言うこともできますが。




なぜ、民主主義が日本で生まれなかったのか?
この原因は、やはり日本の政情によるもかもしれません。


民主主義の根幹を成す自由主義や社会契約の発想は
つまるところキリスト教時代に生まれた神授王権のアンチテーゼです。
神授王権は「王は神の権威の地上の代行者」であるとする思想ですが
一方でその強権に対してイギリスにおいては宗教対立、
フランスにおいては政治対立の形で反発が生じることとなりました。

こういった抗争を基にする変革が世界で見ても特にヨーロッパに集中しているのは
宗教というものが、その解釈によって変質しうる、統治においては
非常に便利な道具であったことが原因とも言えます。
つまり、数百年前に書かれた経典については、為政者に都合のいい解釈を
加えるだけで本来の意味から離れた場所での運用を可能とするのです。

そして何より重要なのは、これは為政者以外の市井の思想家によっても
変革を行うことが可能であることを意味します。




一方日本では現人神として天皇がすでに地上におり、
その代行者として軍事指導者である将軍が執政を行っていました。
生きている人間が存在するのですから、天皇の意思はそのままの意味で解されますし
明治以前の天皇の意思は軍事力を持たない以上、究極的な意味での強制力を
持たなかった、つまり手の出せない天上に居るキリスト教の神と違って
天皇(神)の意を将軍(為政者)が変更することが可能であったことが
日本の特質と言えると思います。

これにより統治上は理想的な一党独裁が実現されていたと考えられます。
つまり為政者の意思が絶対化しているのですから、疑義を差し挟む余地が無いのです。
よって、日本においては旧来社会科学(あるいは宗教上)の抗争や
論理展開をする必要が無かったのではないでしょうか。

究極的には「戦争で肉体は死んでいたにも関わらず、精神的には平和であった」
ことが日本で民主主義を初めとする社会科学分野が欠落している
大きな要因であると言えると思います。



平たく言うと「上手く行ってるんだから、わざわざ代える事無いじゃん?」
という発想が日本人の根底にあるのだと思います。以上、私見でした。
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日本の場合米国のリベラリストによって普通選挙が決められたため、1945年になりました。

イタリアも同様の理由だと思います。ドイツの場合はワイマール共和国憲法で定義されていたと思われます。(憲法公布と同じ年)これは労兵組織に(当時の共産革命のパターンらしいです)よって革命が起こされ、当時の共産主義(いまならリベラリストという方が近い)思想に基づいて人権が確立しました。(余談ですが鋼の錬金術師映画版では共産主義者と政府が呼ばれています)フランスも第2次大戦後ですね
他はわかりませんが、大きく分けて第一次世界大戦後(その前後で日本でも大正デモクラシーというのがありました)と第二次大戦後の大きく価値観が動いたときにあるようです。
 また、ベトナム戦争の最中アメリカでは公民権運動があり、黒人参政権が生まれました。
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