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こんばんは。
今、三酸化硫黄や硫酸、過塩素酸などの超原子価化合物の分子軌道について調べています。
なぜd軌道を結合に使えないはずのs,pブロック元素がオクテット則をオーバーするのか
という理由が、分子軌道法で説明していただけないでしょうか。
また、できれば超原子価化合物の分子軌道について説明している本も教えていただけたら嬉しいです。
どうかよろしくお願いします。

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A 回答 (5件)

> 三酸化硫黄や硫酸、過塩素酸などの超原子価化合物



超原子価化合物の定義は、人によって違ったりするので厄介なのですけど、これらの分子は超原子価化合物には含めないことが多いです。「シュライバー・アトキンス無機化学」には

「たとえばSO4^2-の共鳴構造にはS原子価殻に12電子をもつものが含まれるけれども、S原子がオクテットの電子をもつようなルイス構造も一つ描けるので、SO4^2-は超原子価化合物ではない」(上巻56ページ)

とあります。この本によると、オクテット則を満たす構造式が一つでもあれば超原子価化合物とはいわない、とのことです。三酸化硫黄や硫酸、過塩素酸は、#1さんの回答にあるようにオクテット則を満たす構造式があるので、この定義によれば超原子価化合物ではないです。

ただし、IUPACの定義
http://dx.doi.org/10.1351/goldbook.HT07054
をみても、オクテット則を満たす構造式が一つでもあれば超原子価化合物とはいわない、と書いてあるわけではないので、これらの分子を超原子価化合物に含める人もいます。ウィキペディア日本語版と英語版では、超原子価化合物の例としてリン酸イオン (PO4^3-)を挙げています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%8E%9F% …
http://en.wikipedia.org/wiki/Hypervalent_molecule
また、ウィキペディア独語版の「硫酸イオンの構造」の説明文中に、硫酸イオンの結合と超原子価は分子軌道のエネルギー準位図から説明できる、という記述があります。

> なぜd軌道を結合に使えないはずのs,pブロック元素がオクテット則をオーバーするのか

価電子が非局在化するからです。

> 分子軌道法で説明していただけないでしょうか。

PCl5の結合は、分子軌道法を使うと、3中心4電子結合で説明できます。
http://www.frad.t.u-tokyo.ac.jp/~miyoshi/InCh200 …

SF6の結合も、おおざっぱには3中心4電子結合で説明できます(S原子の3px,3py,3pz軌道を使う)。しかしこの考え方だと、3s軌道が空になって電子が入らない、ということになって、「エネルギー準位の低い分子軌道から電子を詰めていく」というルールに反してしまいます。そこで、真面目に分子軌道法でSF6を取り扱うときには、上のリンク先にあるように、結合性のa1g軌道に2電子、結合性のt1u軌道に6電子、非結合性のeg軌道に4電子が入っていると考えます。

SO4^2-は、あまり良い図ではないのですけど
http://de.wikipedia.org/wiki/Sulfate#Struktur_de …
の図(クリックすると大きくなります)のように、シグマ結合が4つとパイ結合が3つあるので、S-Oの結合次数は (4+3)/4=1.75 になります。

H2SO4やHClO4の分子軌道は、SF6やSO4^2-のそれよりも複雑になります。学部レベルの教科書でこれらの分子の分子軌道が載っているものは、私は見たことがないです。

教科書に載っていそうなのは、SO2でしょうか。
http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Sulfu …
リンク先の図では
 HOMO: 硫黄の非共有電子対
 HOMO-1:パイ結合
 HOMO-2:酸素の非共有電子対
 HOMO-3:パイ結合
 HOMO-4:酸素の非共有電子対
 HOMO-5:酸素の非共有電子対
 HOMO-6:酸素の非共有電子対
 HOMO-7:シグマ結合
 HOMO-8:シグマ結合
のように対応付けすることができます。
SO2のSO結合は、二重結合になることがわかります。

SO3は、SO2と似たようなエネルギー準位図になりますが、原子数が多い分だけ複雑になります。

> 超原子価化合物の分子軌道について説明している本

分子軌道法の良いところは、原子価結合法とは違って、オクテット則を破っている分子でも満たしている分子でも、まったく同じように取り扱うことができるところです。ですので、まず分子軌道法についてしっかり学ぶのがいいんじゃないかなと思います。教科書としては、
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4415255.html
の回答番号:No.5に挙げた本の[1]と[2]をお勧めします。
また、「オクテット則」、「混成軌道」、「共鳴構造」という概念は、分子軌道法とは相性の悪い概念なので、分子軌道法を本気で勉強するときには、この三つを頭から追い出しておいたほうがいいです。

超原子価化合物に関しては、図書館にこもって、「無機化学」という書名の教科書の該当箇所を手当たりしだいに読むのがいいです。大学の中には、高校生にも図書館を開放している大学もありますので、お近くの大学図書館に尋ねてみてください。一冊だけ挙げるなら、「シュライバー・アトキンス無機化学」の上巻です。
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この回答へのお礼

分子全体に非局在化するからオクテットは考えなくていいんですね。
超原子価化合物について、よく分かりました。一般には硫酸や過塩素酸はそう言わないんですね。
硫酸の分子軌道は今はまだよく分からないですが、二酸化硫黄のは分かりやすいです。
硫酸だけでなく、PCl5やSF5は私もちょっと悩んでいたのでこれもすっきりしました!
良いサイトを教えてくださってありがとうございます。かなり納得できました。
オクテット則や混成軌道などは分子軌道から取っ払って考えたほうがよさそうですね。

やっぱり無機化学の教科書を手当たり次第に読んでいくしかないですか……
ここらへんにはあんまり専門的な教科書を取り扱ってる本屋がないです。
でも「コットン・ウィルキンソン・ガウス 基礎無機化学」っていう面白そうな本を見つけたので頑張って理解しているところです。
今私が使っている分子軌道の本は「三吉和彦/著 化学結合と分子の構造」という本なんですが(結構面白いです)
「オクテットが満たされる」ってくどいんです、これは原子価結合法から入ってきた人が納得しやすいようにしているんですね。
教えていただいたqa4415255の本も買ってみます。

今回は本当にありがとうございました。これでまた一歩科学の本質に近づけたような気がします。

お礼日時:2009/01/03 10:40

シュライバーは高校生だとちょっと厳しい気もしますが…

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この回答へのお礼

あ、それは大丈夫だと思います。
実は高校一年なんですが、化学結合や錯体などに興味を持って……

お礼日時:2009/01/03 11:29

そもそも「なぜd軌道を結合に使えないはずのs,pブロック元素がオクテット則をオーバーするのか」という疑問自体が意味のあるものに思え

ないのはなぜだろう. 「d軌道が結合に使えない」のは単純にエネルギーの差によるはずだったと思う. で, 分子軌道で考えるなら「複数の原子が適切な数の原子軌道を持ち寄り分子全体で混成した結果もとよりもエネルギー的に有利になる」かどうかだけを判断すればよく, そこには「d軌道」とか「s軌道」とかの区別はないですよね.
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この回答へのお礼

!そういえばそうですよね!
分子軌道法は分子全体に非局在化してるので、オクテットなんて考える必要がないんですね。
ありがとうございました。少しわかったような気がします。

お礼日時:2009/01/03 10:10

#1の方ではありませんが…



>硫酸や過塩素酸などの各結合は二重結合に相当する長さと強度のはずですが……
そんなことはありません、過塩素酸の方は二重結合に近いとは思いますが、特に硫酸の方はほとんど二重結合と単結合の中間ぐらいの値のはずです(確か)

>±2以上の形式電荷をもつものはほとんど共鳴に寄与しないそうですよ。
そうだとしたら、炭素化合物はほとんど共鳴に寄与しないことになってしまいます、ソースはどこでしょうか?

>大学でも単結合と教わるのですか?
共鳴構造を持ち、二重結合性を持つぐらいの説明でしょうか
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この回答へのお礼

>硫酸の二重結合性
そうなんですか、勘違いしていました。
大学でもあまりその辺は教わらないのですかね。
でもその二重結合性はどこからくるのでしょう……

>共鳴寄与
すいません、形式電荷という言い方が悪かったようです。
供与結合で電子を相手より多く電子を渡す・受け取る場合
あまり大きな分極を起こす構造はほどんど共鳴に寄与しない、です。
本屋で見た無機化学か分子軌道法の本に書いてありましたが……信用してはいけないでしょうか?

お礼日時:2009/01/02 23:59

済みません。


「三酸化硫黄や硫酸、過塩素酸」は超原子価化合物ではありません。
超原子価化合物はSF6とかチアチオフテンの中央硫黄みたいな奴です。
私はそいつで学位とりました。
硫酸は(OH)2S^2+(-O^-)2、過塩素酸もHO-Cl^3+(-O^-)3です。
いずれも完全に電離するとS^2+(-O^-)4]^2-、Cl^3+(-O^-)4]^-のテトラヘドラルの対称性を獲得します。
三酸化硫黄はO=S^2+(-O^-)2でC3vの対称性があります。
いずれも中心元素の非結合電子対が酸素に配位しています。
3sp3構造でd軌道は全く不要です。
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この回答へのお礼

そうなんですか?
でも硫酸や過塩素酸などの各結合は二重結合に相当する長さと強度のはずですが……
それに、±2以上の形式電荷をもつものはほとんど共鳴に寄与しないそうですよ。
私は高校生なのですが、大学でも単結合と教わるのですか?

お礼日時:2009/01/01 22:31

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Q二酸化硫黄 SO2 の構造について

SO2 は配位結合が関係している、と聞いたのですが、どのような構造
になりますか?SO2は配位結合が関係していて、折れ線形で、極性分子だと聞きました。どういうことか、さっぱりわかりません。
すみませんが、詳しく教えてください。

Aベストアンサー

SO2 の電子式は以下のようになります(MSゴシックなどの等幅フォントで見てください)。

 ‥  ‥  ‥
:O::S::O:   電子式(a)

 ‥  ‥ ‥
:O::S:O:    電子式(b)
      ‥

価標を使って結合を表すと、構造式はそれぞれ

 ‥ ‥ ‥
:O=S=O:   電子式(a)に対応する構造式

 ‥ ‥ ‥
:O=S→O:   電子式(b)に対応する構造式
     ‥

のようになります。

構造式で書くと明らかなように、電子式(a)では、SとOの間の結合は両方とも二重結合になっていて、配位結合はありません。それに対して、電子式(b)では、片方のSO結合は二重結合ですが、他方の結合が配位結合になっています。

電子式(a)と電子式(b)のどちらが正しいのか?については、少し難しい話になるのですけど、#1さんのリンク先にあるウィキペディアの解説によると、
・二酸化硫黄 SO2 の電子式は配位結合を使わないで電子式(a)のように書くのがよい
・オゾン O3 の構造式は配位結合を使ってO=O→Oのように書くのがよい
ということになります。

「電子対反発則」を使うと、SO2分子が折れ線形になることを、SO2の電子式から説明できます。電子対反発則についての簡単な説明は、ネット検索ですぐに見つかると思います。電子対反発則にそれほど精通しなくても、
・H2Oの電子式から、H2O分子が折れ線形になることを説明できる
・CO2の電子式から、CO2分子が直線形になることを説明できる
ようになれば、SO2分子が折れ線形になることを、電子対反発則から説明できるようになります。

SO2が極性分子になることは、「二酸化炭素 CO2 が極性分子に“ならない”こと」が理解できれば、これらの分子の形から簡単に分かると思います。

SO2 の電子式は以下のようになります(MSゴシックなどの等幅フォントで見てください)。

 ‥  ‥  ‥
:O::S::O:   電子式(a)

 ‥  ‥ ‥
:O::S:O:    電子式(b)
      ‥

価標を使って結合を表すと、構造式はそれぞれ

 ‥ ‥ ‥
:O=S=O:   電子式(a)に対応する構造式

 ‥ ‥ ‥
:O=S→O:   電子式(b)に対応する構造式
     ‥

のようになります。

構造式で書くと明らかなように、電子式(a)では、SとOの間の結合は両方とも...続きを読む

Q原子価結合法と分子軌道法

原子価結合法と分子軌道法の違いが
いまいち分かりません。
数式ばかり並べられているのを見ても
どこがどう違うのかを言葉でうまく表現出来ません。
本なども読んでみたのですが、どれも難しすぎて、明確にどこがどう違うのかが分かりません。
どなたか分かりやすく、これらの違いを説明してくださいませんか?

Aベストアンサー

レスが付かないようなので、一言。
このサイトのココ↓
http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=561839
に大変詳しく、分かりやすい解説が載っていますよ。一度ご参照してみてください。

参考URL:http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=561839

Q三中心四電子結合

三中心四電子結合とはなんでしょうか?
なるべく噛み砕いて教えていただきたいです(・_・;)

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Q結合性軌道と反結合性軌道とは?

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Aベストアンサー

分子の化学結合理論で、分子軌道法という理論の中で使われます。
文だけで分かりづらいと思うので画像をご覧ください。

まず、簡単に水素原子2つから水素分子1つができる過程を考えます。
それぞれの水素は1s軌道に電子を1つずつ持っています。
この2つの1s軌道は相互作用し、エネルギーの異なる2つの軌道ができます。
このときエネルギーの低い方の軌道は、2つの軌道の電子波の位相(波動関数の符号)を合わせて重なります。
すると重なった部分(2つの原子間)の電子密度が高くなり、この軌道の電子は2つの原子核を引き寄せ結合を生成しますから、「結合性軌道」と呼ばれます。
しかしエネルギーの高い方の軌道では、2つの軌道の電子波は位相を逆向きにして重なるのです。
すると、重なった部分の電子密度は低くなり、2つの原子間とは反対方向の電子密度が高くなります。
結果、この軌道はそれぞれの原子を結合とは逆向きに引き離し、結合を破壊する性質を持つので「反結合性軌道」と呼ばれます。

水素分子H2では、このように2つの1s軌道から結合性軌道・反結合性軌道ができます。
電子は合わせて2つです。パウリの原理に従い、エネルギーの低い軌道から電子を詰めていくと、2つの原子はどちらも結合性軌道に位置します。
反結合性軌道には電子は入っていません。

結合次数は (結合性軌道中の電子 + 反結合性軌道中の電子)/2 で求められます。水素分子の結合次数は1となります。
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分子軌道法はこのように考えます。

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Q配位子場安定化エネルギー???

次の金属イオンが高スピン型の八面体形と四面体形錯体をつくるとき、両者の配位子場安定化エネルギーの差を計算せよ。ただし、Δ_t=(4/9)Δ。とする。
(1)Cr2+ (2)Mn2+ (3)Fe2+

という問題で、(上の問題文が見づらいようでしたら
https://drive.google.com/file/d/0B5GeO_NHMdeRMm82OUhOMmFabzA/edit?usp=sharing
をご覧ください。全く同じ問題文です)

解答は
https://drive.google.com/file/d/0B5GeO_NHMdeRSXlPQWZOdFVNS1k/edit?usp=sharing
です。
解答を見てもちんぷんかんぷんです。

問題文に出てくるデルタのような記号Δは何ですか? 扱っている教科書に出てきません。意味も読み方もわかりません。添え字の t と o も何なんでしょうか。解答に oct と tet がありますからこれのことなんでしょうけど、何の単語の頭文字でしょうか。

LSFE も???です。こちらはまだ教科書で探してみていないので、ひょっとしたら載っているかもしれませんが。

次の金属イオンが高スピン型の八面体形と四面体形錯体をつくるとき、両者の配位子場安定化エネルギーの差を計算せよ。ただし、Δ_t=(4/9)Δ。とする。
(1)Cr2+ (2)Mn2+ (3)Fe2+

という問題で、(上の問題文が見づらいようでしたら
https://drive.google.com/file/d/0B5GeO_NHMdeRMm82OUhOMmFabzA/edit?usp=sharing
をご覧ください。全く同じ問題文です)

解答は
https://drive.google.com/file/d/0B5GeO_NHMdeRSXlPQWZOdFVNS1k/edit?usp=sharing
です。
解答を見てもちんぷんかんぷんです。

問題文に出てくるデ...続きを読む

Aベストアンサー

> 問題文に出てくるデルタのような記号Δは何ですか?

配位子場分裂パラメーターです。

> 添え字の t と o も何なんでしょうか。

それぞれ tetrahedral と octahedral の頭文字です。

> LSFE も???です。

LSFEではありません。LFSEです。Ligand Field Stabilization Energy の略です。日本語でいうと配位子場安定化エネルギーです。

> 解答を見てもちんぷんかんぷんです。

Cr2+の八面体形錯体の場合は、以下のようにLFSEを計算します。

Crは周期表第6族の元素だから、これの2価イオンのd電子数は6-2=4個。高スピン型だからエネルギー準位の低い軌道(t2g軌道)に3個電子を詰めた後に、エネルギー準位の高い軌道(eg軌道)に残りの1個の電子を詰める。t2g軌道の電子のエネルギーは電子1個あたり(-2/5)Δoで、eg軌道の電子のエネルギーは電子1個あたり(+3/5)Δoだから、LFSEは
(-2/5)Δo×3+(+3/5)Δo×1=(-3/5)Δo
となる。

他も同様です。がんばって下さい。

> 問題文に出てくるデルタのような記号Δは何ですか?

配位子場分裂パラメーターです。

> 添え字の t と o も何なんでしょうか。

それぞれ tetrahedral と octahedral の頭文字です。

> LSFE も???です。

LSFEではありません。LFSEです。Ligand Field Stabilization Energy の略です。日本語でいうと配位子場安定化エネルギーです。

> 解答を見てもちんぷんかんぷんです。

Cr2+の八面体形錯体の場合は、以下のようにLFSEを計算します。

Crは周期表第6族の元素だから、これの2価イオンのd電子数は6-2...続きを読む

Q硫酸や五塩化リンなどの(疑似)sp3d2、sp3d混成軌道について

こんばんは。
この前、化学結合論に関する本を読んでいたんですが
その本の中で「硫酸や五フッ化リンなどの三周期元素は3d軌道を使った
混成軌道を作ると思われがちだが、実際はエネルギーが高くほとんど結合には使われていない。」
と書いてありました。
確かに3d軌道とは少しエネルギー差が大きいと思うのですが、
それなら一体どうやって六本や五本の結合手を出せるのでしょうか?
どうか詳しい方、教えてください。
よろしくお願いします。

Aベストアンサー

>硫酸イオンの構造では二重結合が2本含まれています…
こっちの方は、問題無く二重結合では「ない」ですね。大学以上では絶対に二重結合だとは教えません。
ただ価数としては(HO)2S^2+(-O^-)2になるので6+で四配位六価と言えます。

リンの方ですが、確かにおっしゃるとおりですね。電子二個多いです。
でもなー、三中心結合に四電子を入れると結合と反結合の両方のMOに電子が入ってしまうので、ちょっと不満が残ります。
元の原子軌道が三つなので、MOも三つ出来、「結合」「非結合」「反結合」となるはずですね。
そこで「結合」と「非結合」に二つずつ電子を入れてやると収まるのですが、オクテット則からは外れますね。
今のところオクテット則から外れても三中心四電子結合だと考えるしかないようです。(恥;
いつもここの処が割り切れないんです、今回は忘れていました、済みません。

Q原子軌道や分子軌道の勉強をするための教科書

原子軌道や分子軌道の勉強をするための教科書を探しています。

私は、有機化学を専攻しようと考えている薬学部の3年生です。
未だにオクテット則の範囲でしか有機化学を捉えることができず、硫酸や五塩化リンなどのオクテット則の範囲で考えることができない化合物を目の前にすると、それ以上考えられなくなってしまいます。今までごまかしつつ勉強していましたが、そろそろ原子軌道や分子軌道からしっかり理解したいと考えています。何か良い教科書がありましたら教えていただけませんでしょうか。

(なお、現在の知識のレベルは、波動関数、s軌道とp軌道の混成、ヒュッケル法くらいを理解したつもりになっている程度です。体系化して学んでいないので、どのくらい勉強したかを説明するのは難しいですが・・・。)

Aベストアンサー

■教科書について
原子軌道や分子軌道の勉強をするための教科書として、以下の三冊をおすすめします。

[1] 大野公一「量子化学」岩波書店 (1996).
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABN14534177
[2] 藤永茂「入門分子軌道法 : 分子計算を手がける前に」講談社 (1990).
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABN04307689
[3] 大野公一, 山門英雄, 岸本直樹「図説量子化学 : 分子軌道への視覚的アプローチ」裳華房 (2002).
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA59617479

この中では、[1]がもっともバランスのとれた教科書です。[2]は、より基礎的・原理的なところからしっかりと書かれている教科書です。ふつうの教科書では省略されているような数式が、ていねいに書いてあります。それに対して[3]は、数式がほとんどなく、軌道の模式図とエネルギー準位図の理解の仕方について、ていねいに書いてあります。

この三冊を図書館で読み比べてみて、自分に合っていると感じた一冊を選んで勉強するのがいいと思います。

■オクテット則について
硫酸はともかく、五塩化リンをオクテットで解釈するのは
 ・リンと塩素の間の結合が共有結合でなくイオン結合になる
 ・同じ理屈で六フッ化硫黄もオクテットで解釈できることになる
ので、私も賛成できないです。少なくとも初学者向きではないです。

硫酸の方は、ふつうは
 HO-S(=O)2-OH ……(a)
のように書きますけど、#1さんの回答にあるように
 HO-S(→O)2-OH ……(b)
とも書けますので、オクテットで解釈することができます。が、(b)の構造式だとS→O結合が単結合になって実際のSO結合距離が短いことを説明できません。(a)の構造式だとSO二重結合になるので、結合距離はうまく説明できるのですけど、オクテット則の範囲からはみ出してしまいます。ですので、あいだをとって(a)と(b)が共鳴していると考えるのがいいんじゃないかなと、私は思います。

■教科書について
原子軌道や分子軌道の勉強をするための教科書として、以下の三冊をおすすめします。

[1] 大野公一「量子化学」岩波書店 (1996).
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABN14534177
[2] 藤永茂「入門分子軌道法 : 分子計算を手がける前に」講談社 (1990).
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABN04307689
[3] 大野公一, 山門英雄, 岸本直樹「図説量子化学 : 分子軌道への視覚的アプローチ」裳華房 (2002).
http:/...続きを読む

Qヤーンテラー効果について

ヤーンテラー効果について勉強したのですがよく分かりません。もし分かりやすく説明してくれる方がいればよろしくお願いします。

Aベストアンサー

Jahn-Teller効果ですか.むずかしいですよね~.ということで,「わかりやすく,イメージをつかむ」というのをモットーに(!?),ここではJahn-Teller効果の一例である「正方晶ひずみ」のお話をします.


正方晶ひずみをチョー簡単に言ってしまえば,
「Cu錯体がなぜ正方形配位型なのか」
を説明したものなのです.

じゃあ,なんでそうなるのっ?(古っ!)って思いますよね.そこで,結晶場理論をもとにこれを説明します.


そもそも,d錯体って,八面体配位であるか,四面体配位ですよね(ただ,四面体配位は例が少ないので省略します).例えば,Fe錯体なんかはたいてい八面体配位(配位子が6個)って教わりましたね.しかし,Cu錯体やPt錯体などはなぜか正方形の配位をとります.本来であれば,八面体配位をとったほうがよさそうな感じがしますよね.だって,FeとCuって電子が3つしか違わないから.

ここで,Jahn-Teller効果にもとづく正方晶ひずみという効果が生じてきます.これって何かというと,z軸方向の配位距離(金属と配位子との距離)が伸び,xy方向の配位距離が縮まるのです.つまり,八面体を横からグシャッとつぶして縦にビヨーンと引っ張った感じになります.

このような傾向は,d軌道の電子が多いほど起こりやすくなります.
こうやって,もしもz軸方向の配位距離が無限に伸びてしまったら?そう,z軸方向の配位子はどっかに飛んでいってしまい,結果として正方形状に並んだ4つの配位子だけが残ります.

つまり,「Cu錯体が正方形配位であるのは,八面体がひずんでz軸方向の配位子がなくなったからである」といえましょう.


しかし,「なんでd軌道の電子が増えるとz軸方向に伸びるの?」と思われますよね.これは電子軌道理論で説明できます.
八面体のときは,d軌道は3:2に分裂してますよね.低エネルギーで縮退している3軌道はdxy,dyz,dzxで,高エネルギーのそれはd(xx-yy),dzzです.さて,d軌道の電子が増えると,実は二重および三重に縮退していた軌道が分裂して,2:1:1:1とこま切れになってしまいます.具体的には,z因子を含む軌道(dyz,dzx,dzz)の3つのエネルギーが低下します.(なんでそうなるのかについてはムズカシイので省略させてください)


う~ん,なにやらムズカシイお話になってしまいましたね.
でも,「d軌道の縮退が変化する=配位の形も変化する」ということはなんとなく予想できますよね.これを理論的に説明したのがJahn-Teller効果です.


こんな稚拙な説明でわかっていただけたでしょうか.
もし,「この文章のここがよくわからない」などがありましたら,補足をお願いいたします.また,これ以上の内容についてはShriver(シュライバー)著『無機化学』p.354あたりに書いてあるので,そちらをご覧ください.

Jahn-Teller効果ですか.むずかしいですよね~.ということで,「わかりやすく,イメージをつかむ」というのをモットーに(!?),ここではJahn-Teller効果の一例である「正方晶ひずみ」のお話をします.


正方晶ひずみをチョー簡単に言ってしまえば,
「Cu錯体がなぜ正方形配位型なのか」
を説明したものなのです.

じゃあ,なんでそうなるのっ?(古っ!)って思いますよね.そこで,結晶場理論をもとにこれを説明します.


そもそも,d錯体って,八面体配位であるか,四面体配位ですよね(ただ,四...続きを読む

Q分光化学系列と配位子場分裂 高スピンか低スピンか?

只今錯体の勉強をしています。
配位子場理論において、金属と配位子の軌道の相互作用によって、配位子場分裂(Δ)することはわかりました。この時の「エネルギーΔ」と、電子が同一軌道にスピン対をつくって入る際の「電子間反発エネルギー」の大小により、金属のd軌道の電子配置が高スピンになるか低スピンになるか、理解することはできました。

配位子場分裂(Δ)の大きさは、分光化学系列に則った配位子の違いによるものと記憶しています。

また一般に第一遷移金属元素に比べ第二、第三の方が低スピンになると教科書(シュライバーよりかなり大まかです)には書いてありました。

ここで疑問なのですが例えば、[Co(en)3]3+という錯体について考えたとき、Δ及び電子間反発エネルギーの具体的は値、または大小関係が分からなくても、分光化学系列と第何遷移金属といった情報だけで、Coのd軌道の電子は高スピン、低スピンどちらか分かるものなのでしょうか?

つまるところ、金属の種類ごとに、分光化学系列で真ん中(H2O)辺りより左側の配位子は低スピンになる~といったaboutな予測はできないのでしょうか?

また、もう一点、分光化学系列は大まかにC>N>O>Xとなっていますが、なぜでしょうか?配位子と金属のπ軌道の相互作用という面では理解できましたが、以下の説明がわかりません。
「配位子の電気陰性度が増加し、金属にσ供与するエネルギー準位が低下するので、この軌道と金属のσ対称性のeg*軌道とのエネルギー差がC,N,O,Xの順に大きくなり、その結果軌道相互作用が小さくなってΔが小さくなる」

大変長く、またわかりにくい文章となってしまいましたが回答お願いします。

只今錯体の勉強をしています。
配位子場理論において、金属と配位子の軌道の相互作用によって、配位子場分裂(Δ)することはわかりました。この時の「エネルギーΔ」と、電子が同一軌道にスピン対をつくって入る際の「電子間反発エネルギー」の大小により、金属のd軌道の電子配置が高スピンになるか低スピンになるか、理解することはできました。

配位子場分裂(Δ)の大きさは、分光化学系列に則った配位子の違いによるものと記憶しています。

また一般に第一遷移金属元素に比べ第二、第三の方が低スピンに...続きを読む

Aベストアンサー

> 金属の種類ごとに、分光化学系列で真ん中(H2O)辺りより左側の配位子は低スピンになる~といったaboutな予測はできないのでしょうか?

できます。

配位子の分光化学系列ほど有名ではありませんけど、金属イオンの分光化学系列というものがありまして

 Mn2+ < Ni2+ < Co2+ < Fe2+ < V2+ < Fe3+ < Co3+

の順で配位子場分裂Δが大きくなります。[Co(en)3]3+について考えると、Co3+はΔが大きくなるイオン、enはΔがそこそこ大きくなる配位子なので、[Co(en)3]3+は低スピン錯体になることがわかります。

おおざっぱには
 Mn2+はNO2とCNの間、
 Co2+はphenとNO2の間、
 Fe2+はenとbpyの間、
 Fe3+はH2Oとenの間、
 Co3+はFとH2Oの間、
に高スピン錯体と低スピン錯体の境界線があります。

Mn3+とCr2+はヤーン-テラー効果のために正八面体構造からずれるので少し厄介で、これらのイオンはふつう金属イオンの分光化学系列には含めません。Mn3+では高スピンになる錯体がほとんどで、低スピンになるのは[Mn(CN)6]4-くらいです。Cr2+では、[Cr(en)3]2+が高スピン、[Cr(bpy)3]2+が低スピンになるので、Fe2+とだいたい同じところに境界線があると考えればいいです。Ni3+は、事実上すべて低スピン錯体になります。

> 分光化学系列は大まかにC>N>O>Xとなっていますが、なぜでしょうか?

配位子のπ軌道と金属のd軌道との相互作用のためです。金属にσ供与する軌道のエネルギー準位の違いは、分光化学系列にはあまり影響しません。このことは、ハロゲンの順序が F>Cl>Br>I になっていることから分かります。もしσ供与する軌道のエネルギー準位の違いが分光化学系列を決めているのならば、I>Br>Cl>Fの順になるはずです。ふつうは、「F→Iの順にΔが小さくなるのは、F→Iの順にπ供与性が強くなるからだ」という説明がなされます。

> 以下の説明がわかりません。
> 「配位子の電気陰性度が増加し、金属にσ供与するエネルギー準位が低下するので、この軌道と金属のσ対称性のeg*軌道とのエネルギー差がC,N,O,Xの順に大きくなり、その結果軌道相互作用が小さくなってΔが小さくなる」

金属にσ供与する配位子のエネルギー準位は、金属のd軌道よりも低いところにあります。配位子のエネルギー準位が低くなれば低くなるほど、金属のd軌道とのエネルギー差が大きくなるので、軌道相互作用が小さくなってΔが小さくなります。配位子のエネルギー準位は配位子のイオン化エネルギーの符号を変えたものなので、配位子の電気陰性度が増加するほど低くなります。

> 金属の種類ごとに、分光化学系列で真ん中(H2O)辺りより左側の配位子は低スピンになる~といったaboutな予測はできないのでしょうか?

できます。

配位子の分光化学系列ほど有名ではありませんけど、金属イオンの分光化学系列というものがありまして

 Mn2+ < Ni2+ < Co2+ < Fe2+ < V2+ < Fe3+ < Co3+

の順で配位子場分裂Δが大きくなります。[Co(en)3]3+について考えると、Co3+はΔが大きくなるイオン、enはΔがそこそこ大きくなる配位子なので、[Co(en)3]3+は低スピン錯体になることがわかります。
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Q波長(nm)をエネルギー(ev)に変換する式は?

波長(nm)をエネルギー(ev)に変換する式を知っていたら是非とも教えて欲しいのですが。
どうぞよろしくお願いいたします。

Aベストアンサー

No1 の回答の式より
 E = hc/λ[J]
   = hc/eλ[eV]
となります。
波長が nm 単位なら E = hc×10^9/eλ です。
あとは、
 h = 6.626*10^-34[J・s]
 e = 1.602*10^-19[C]
 c = 2.998*10^8[m/s]
などの値より、
 E≒1240/λ[eV]
となります。

>例えば540nmでは2.33eVになると論文には書いてあるのですが
>合っているのでしょうか?
λに 540[nm] を代入すると
 E = 1240/540 = 2.30[eV]
でちょっとずれてます。
式はあっているはずです。


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