プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

大変に困っております。
詳しくお分かりの方、どうぞよろしくお願い致します。

躁鬱病と診断され8年経過する39歳の男性です。
3年前までは入退院を繰り返し、現在も就労は困難で引きこもりの生活を送っております。
この間、家族に扶養されておりましたが、それも困難となってまいりました。
これまでこのような制度の詳細を知らず、手続きをふんでおりませんでしたが、このたび生活に困窮し、社会保険所にて受給資格があることがわかったため申請手続きをしております。
先日、主治医に診断書を記してもらった所、気になる点が何点かありました。
受給が厳しい昨今、採用されるにあたり次の項目はどのように記されているのが望ましいかをお教え下さい。

(1) 日常生活能力の判定
(2) 日常生活能力の程度



また受給されている方の診断書で、
これだけは記載される必要があったと思われるような文言はあるのでしょうか。
よろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

そううつ病による障害年金の障害等級を決める決め手になるのは、


国民年金法・厚生年金保険法で定められる
診断書(様式第120号の4/精神の障害用)の記載内容です。

まず、障害の状態欄の、現在の病状又は状態像の欄で、
以下のそれぞれに該当するか否かを、医師に記載してもらいます。
(かつ、該当するものは、その程度・症状を具体的に詳述すること。)

1 抑うつ状態
 思考・運動制止 刺戟性、興奮 憂うつ気分 自殺企図 希死念慮
2 そう状態
 行為心迫 多弁・多動 感情昂揚・刺戟性 思考奔逸
 易怒性・被刺戟性昂進 誇大性
3 幻覚・妄想状態等
 幻覚 妄想 させられ体験 思考形式の障害 著しい奇異な行為
4 精神運動興奮状態及び昏迷の状態
 興奮 昏迷 拒絶・拒食 滅裂思考 衝動行為 自傷 無動・無反応
5 分裂病等残遺状態
 自閉 感情鈍麻 意欲の減退
6 意識障害・てんかん
 意識混濁 (夜間)せん妄 もうろう 錯乱 てんかん発作 不機嫌
  ※ てんかん発作がある場合は、その詳細も記載
7 知能障害 <※ 質問者さんの場合は不該当なので、略>
8 人格変化
 欠陥状態 無関心 無為
9 乱用・依存等(薬物名等も記載すること)
 乱用 依存 離脱

次に、日常生活状況欄について、
6項目のそれぞれが、レベル4~レベル1のどれに該当するか調べて、
医師に記載してもらいます。

1 適切な食事摂取
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない
2 身辺の清潔保持
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない
3 金銭管理と買物
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない
4 通院と服薬
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない
5 他人との意思伝達及び対人関係
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない
6 身辺の安全保持及び危機対応
 レベル4:自発的にできる
 レベル3:自発的にできるが、援助が必要
 レベル2:自発的にはできないが、援助があればできる
 レベル1:できない

この結果は、
日常生活能力の程度欄に、以下のようにまとめてもらいます。

(注:「障害年金○級に相当」というのは、あくまでも目安で、
 「必ずこの級になる」ということが確約されるものではありません)

A 上記の「日常生活能力の判定」の1~6のすべてがレベル4
 ⇒ 「精神障害を認めるが、社会生活は普通にできる」と記載
 = 障害年金には該当しません
B Aおよび下記のC~Eに該当しないとき
 ⇒ 「精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、
  社会生活上問題がある」と記載
 = 障害年金3級に相当(障害厚生年金3級のみOK)
C 上記の「日常生活能力の判定」の1~6のうち、
 おおむね少なくとも2項目以上にレベル2があるとき
 ⇒ 「精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、
  時に応じて援助が必要である」と記載
 = 障害年金2級に相当
D 同じく、おおむね4項目以上でレベル2があり、かつ、常時要介護
 ⇒ 「精神障害を認め、日常生活における身の周りのことも、
  多くの援助が必要である」と記載
 = 障害年金1級に相当
E 同じく、全項目にレベル1があり、かつ、常時要介護
 ⇒ 「精神障害を認め、身の周りのこともほとんどできないため、
  常時の介護が必要である」と記載
 = 障害年金1級に相当

これらの状態は、
主治医(厳密には精神保健福祉法指定医であること)で判断できます。
また、予後(今後の見通しのこと)については、
「予後は不良である」「就労継続がきわめて困難である」などと
書かれれば、障害年金受給の可能性が高くなります。

なお、当然のことですが、ウソが書かれてはなりません。
しかしながら、ある意味で大げさにとらえて書かなければ、
支給されるべきものも支給されません。
そのため、障害年金に理解のある医師はそのことを良く踏まえていて、
症状をかなりオーバーにとらえた診断書を記して下さいます。
それを見たときに、
症状の重さにショックを受けることもあるかもしれませんが、
あくまでも「障害年金のため」だと承知しておくようにしましょう。

一方、本人が記載する「病歴・就労状況等申立書」は、
医師診断書で記される上述の内容との間で整合性を保つことに注意し、
できるだけ詳しく、自分の症状の経過を順を追って記して下さい。

精神障害者年金、などと呼ばれる障害年金はなく、
障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金のいずれかで、
初診日当時に加入していた公的年金が何なのか、ということによって
受給可能な障害年金の種類が決まります。
国民年金(第1号被保険者、第3号被保険者)なら障害基礎年金、
厚生年金保険(第2号被保険者)なら障害厚生年金、
各共済組合(第2号被保険者)なら障害共済年金‥‥となります。
<注:共済組合‥‥公務員、私学教職員など>

その障害の程度に応じて、1~3級の障害等級があり、
障害基礎年金は1~2級に該当したときに、
障害厚生年金又は障害共済年金は1~3級に該当したときに、
それぞれ支給されます。
3級相当の障害では、障害基礎年金は支給されません。
1~2級の障害で障害厚生年金又は障害共済年金を受給できる者には、
同じ級での障害基礎年金も同時に支給されます(併給)。
<注:在職中、障害共済年金は支給停止となる場合があります。>

障害の重さは、初診日から1年6か月が経過した日の状態で見ます。
この日を障害認定日といいます。
障害認定日において1~3級の障害の状態にあてはまることが、
障害年金の受給要件の1つです。
そのほか、初診日の前までに一定の保険料納付要件を満たしている、
ということが必要で、
初診日よりも前に保険料の未納があった者は、
最悪の場合、どんなに障害が重かろうと障害年金を受給できない、
といったケースもあります。

医師診断書をはじめとする各種の書類は、
まず、全くの白紙の状態のものを2~3部コピーして、
いわば「下書き」として用いてみて下さい。これがコツです。

一方、医師に書いていただいた診断書や、
自分が書いた病歴・就労状況等申立書は、やはり複数部コピーし、
いきなり役所や社会保険事務所に提出してしまうことのないよう、
十分に気をつけるようにして下さい。
というのは、1回の提出では通らずに突き戻されてくる、という例が
けっこうあるからです(記載内容不備などで)。
このことも大きなコツとなります。

その他、いろいろな添付書類も用意しなければなりません。
これについては、http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4648189.html
触れられていますので、参照なさって下さい。
 
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この回答へのお礼

kurikuriさま

このたびは大変ご丁寧にご回答ありがとうございました。
今回のことはさることながらこれまでのkurikuriさんの数々の年金などに関するご回答には感服致しました。
この障害年金を頂けるかどうかということは私にとって死活問題であり、それらのことが多大なストレスにつながることで症状もさらに悪くなる可能性が高いと思われます。
その折、適切なご助言を頂き心より御礼申し上げます。

お礼日時:2009/01/24 14:37

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