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常圧下、22℃の水に0℃の球状の氷を浮かべたときの氷が融解する時間の理論値の求め方を教えてください。

氷の融解熱・・・333.6 [J/K]
球状の氷・・・直径2.5 [cm]
氷の密度・・・0.92 [g/cm^3]とすると、

氷の水への相変化に必要な熱量は球の体積×氷の密度×融解熱=2.5KJとなります。

氷の融解が進むに従って表面積が変化しますが、それを考慮する必要があったりするとは思うのですが、ここからどのように考えればよいのかがわかりません。

実験での測定値は310.6[s]でした。そこで理論値との比較をしたいと考えています。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

簡単そうでそれほど簡単ではない問題ですね。


(1)周りの水の温度22度と氷の温度(0度)が違っていますが、氷が解けて水になるときは普通は0度の氷が解けて0度の水ができると考えます。そのとき、温度が変わらないが、相が固体から液体に変化し、そのときに必要な熱が融解熱であるわけです。周りの水が22度ですから、周りの22度の水がその0度の水に熱を与えていくプロセスがあります。
(2)複雑なこと(対流など)を度返しして、周りの水から「熱伝導」によってこの熱が運ばれると考えると、(22度から0度の水の層の間の)温度勾配に従って熱が流れます。その温度差がどの程度の距離にわたって存在するかは貴方の問題では与えられていません。もし、水が止まっていると仮定して、その温度差(delta T: 22度から0度まで)の空間距離を L とでもしますと、熱伝導の方程式を利用して、単位面積あたり単位時間あたりに流れる熱量の流れる率は a(delt T)/L 。ここで a は水の熱伝導率です。

(3)この熱流によって、厚さ Delta r(dr)の氷の表面層が解けるとすれば、4(Pi)r^2dr X (密度)X (氷の融解熱)= 4(Pi)r^2 x a(delt T)/L x dt 
の関係になります。両辺で 4(Pi)r^2 がキャンセルして、両辺を単純に積分した形で
(半径) X (密度)X (氷の融解熱)= a(delt T)/L x t
これより解ける時間は
t=(半径) X (密度)X (氷の融解熱)/[a(delt T)/L]

(4) L はわかりませんが Lcmとして、水の熱伝導度はa=0.0059W/(cm deg), 半径=12.5cm, 密度=1g/cm^3, 氷の融解熱, 氷の融解熱=333J/g, delt T=22 deg を代入して、t=32064L 秒。
「氷の融解熱=333J/g」は単位があなたと違っています。

(5)あなたの実験測定値t=310.6[s]と比べれば、L=0.01cm=0.1mmとなりますが、どんなもんでしょう。

ちょっと、不定なものがあって、氷を急激に解かすところが、僕には難しいところでした。急ぎましたので計算あってるか、検算してください。
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この回答へのお礼

御礼遅くなり申し訳ありません。ありがとうございます。なるほど、こういう考え方ができるのですね。Lというのは境界層の厚さではなく、温度勾配のある距離でしょうか。
時間が経っているため、もしご覧になっていましたらお答えいただけると嬉しいです。

お礼日時:2009/04/07 19:27

元々の貴方の問題では氷が解ける時間を求めるものでしたが、与えられているものが温度差と水に関する物理定数だけですから、解ける時間を計算するには解けていくプロセスを考えなくてはなりません。



例えば、氷が或る容器に入れられていて、そこに単位時間あたり決まった熱量が供給されるような場合では、ジュールの熱当量の実験のようなもので、「入った熱量」=「解けるのに使った熱量」みたいな計算ができますが。

与えられているのが氷の温度と周りの水の温度だけですから、「熱伝導」を考えたわけです。温度の定義などは難しいのですが、二つの温度の違ったものを接触させると、接触しているところで温度を同じにするように熱の移動が起きます。二つの物体がどちらも固体の場合でも接触境界のあたりでは、たぶん高温部は冷やされ、低温部は温められて徐々に高温側から低温側へ温度の勾配ができるでしょう。そのとき、どのように二つの物体の温度を保つかによって、「熱伝導方程式の境界値問題」などがでてくるのでしょう。

私の回答で「L」としたのは氷と水とのそういった温度の勾配が生じている距離のようなものです。しかし、固体どうしではないのでミクロのレベルでどんなことが起こっているかは、はっきり言い切れません。

氷の温度が0度でありうるのは、氷が0度の水と接触しているからです。氷は0度以下にもなりますが、その場合はまわりも0度以下になっているでしょう。(北極の氷山の下は水ですが、もし、「海水」が真水なら、氷山の氷が下の水と接触しているところでは0度なのでしょうね。氷山の上が零下40度なんかの場合は氷山内に熱の流れがあるのでしょう。ちなみに、海水は塩分を含んでいるので、凝固点が少し下がっているはずですが。)

正直、不定な量「L」があるために、貴方の質問にきちんと答えていないのですが、逆に解ける時間を測ることによって、そのような中間層の大きさ「L」を評価できるのはおもしろいとも思います。ただ、現実的には氷付近の水の温度はかなり下がるはずですから、まわりの水温を22度に、どのように一定に保つかというのも問題ですので、かなりの誤差がこの計算にはあるかもしれませんね。(数値計算は検算していませんので、よろしく。)
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