No.1
- 回答日時:
ゲーテの色彩論については参考URLを見ても分かるようにとてもここで「簡単に」解説できるような内容ではありません。
本の厚さでも分かりますよね。図書館で書籍を見てみることをお勧めします。
参考URL:http://www.kousakusha.co.jp/DTL/shikisai.html
No.2
- 回答日時:
asucaさんの回答に従って検索すると、以下の成書があります(内容未確認!)。
===================================
色彩論/図版集/ヨーハン・ヴォルフガ…[他]/工作舎/1999.12
色彩論/第2巻(歴…/ヨーハン・ヴォルフガ…[他]/工作舎/1999.12
色彩論/第1巻(教…/ヨーハン・ヴォルフガ…[他]/工作舎/1999.12
ゲーテ年鑑/第27巻/日本ゲーテ協会/日本ゲーテ協会/1985.10
色彩論/ゲーテ[他]/岩波書店/1952
==================================
ご参考まで。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ニュートンは、たとえば白い光は他の色の光の合成であって、何度でも分解・合成が可能なこと、同じ色に見えても分解できない単色光と、複数に分けられる合成光があること、つまり光にはスペクトルがあり、その一部が可視光であって、いろいろな光が混合して様々な別の色を生じる事を示しました。
しかしニュートンは「テクスチャー(模様)」や「質感」を含め「色が見える」という現象自体には手を付けていないようです。一方、ゲーテは「色が見える」というヒトの経験全体を扱おうとしていますから、ニュートンその他の光学の観点よりも視野が広く、その問題意識は「色彩」の本質を正しく見据えていると言えます。しかし内容となりますと、色を認識する人の脳の働きと光の物理とをなんだか一緒くたにしている風でもあり、いささか混乱している印象を受けます。中には「おいおい」って言いたくなるようなスカタンも.... 目や脳に関するいろんな難しい事をいっぺんに扱いすぎているように思えます。科学論文として見たとき、中途半端の印象は避け得ない、というところでしょうか。
光の性質の物理理論としてのニュートンの光学は、適用出来る範囲が狭い。光学としてはその後に波動光学が著しく発展し、実用においても大成功します。現在では、厳密な光学の原理はQED(量子電磁力学)の一部として吸収されてしまっていて、このQED理論のほころびは今のところ全く見つかっていません。(しかしゲーテに言わせれば、QEDだってニュートンに毛が生えたものに過ぎないでしょう。QEDもヒトの経験を無視しているからです。)
一方、色が見える、という経験自体に関しては、現在では目と脳の解剖学、生理学、病理学の研究を礎として、画像理論、人間工学、大脳生理学、それらを総合する認知科学という流れで、ヒトの仕組みとしての色覚(を含めた視覚や知覚)・認識の研究が活発に進んでいます。しかし「これらの研究はゲーテの提起した問題に端を発している」と言うのは贔屓が過ぎるんじゃないかな。色覚が目と脳の問題だ、ということぐらい、ちょっと考えれば誰だって分かります。(中には勿論ゲーテの正統継承者と称するヒトたちもいらっしゃいますが。)この分野は実際にヒトを分解して調べる訳には行かないし、脳味噌の厳密な一般原理というものも知られていませんから、まずは色覚がどんな性質を持っているのかを調べる地道な実験の積み重ねであり、さまざまな創意工夫と共に大変根気のいる仕事です。現段階で少々の実験から「色覚の総合理論」を拵えるのは尚早と言わざるを得ないでしょう。例えば「照明を多少変えても物の色は同じに見える」などの現象が脳の情報処理の仕組みとしてどのように実現されているか、など、まだまだ文句無しに解明できたとは言えない課題が沢山あります。(もし色覚について調べるのがご質問の本来の目的なら、まずは「認知科学」系の啓蒙書を当たるのが良いと思います。「知覚」「情報処理」などもキーワードになります。)
という訳で私見ながら、ニュートンとゲーテ、どっちも「ちと古すぎ」という答じゃどうでしょうか。
ありがとうございます。
やはりかなり専門的で難しいですね。
どちらが正しいという訳でもないと理解します。
実は「ゲーテとの対話」という本がありまして、
その中でゲーテがニュートンを批判する会話があるのです。
それで、読んでいてどうも気になっていたのです。
でも、「色彩論」はかなり手強そうなので読む気になれないので、
こういう形で知ることができてたいへん感謝しております。
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