1億の新規設備投資をして、5年定率法で償却すると、5年間約37%づつ
残価にかかっていって、1年目3700万、2年目6300万x0.37=2330万と、
原価償却費用が発生します。
これは損益計算書の販管費に入るようですが、実際には現金が出て行くわけ
ではありません。
1.会計上、経費が発生して利益が縮小し、税金が安くなる、場合によっては
赤字で税金ゼロになると思いますが、原価償却費とはその目的である物
なのですか?
(新規投資に対する税金の軽減措置?)
2.実際に現金が出て行くわけではないので、会計上の利益と手元にある
現金とに差がでます。どこで埋めるのでしょうか?
3.最初に投資した1億は最初の年の売り上げ原価に全額かかると考えて
いいのでしょうか?
基本がよく判っていませんのでトンチンカンな聞きかたですが、宜しく
お願いいたします。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
簡単に言うと「使ったお金がすべて使ったときに経費になるわけではない」という会計の考え方があります。
費用は、収益に対応させる必要があります。直接売上に関係のあるもの(仕入れ代金など)は「売上原価」ということで分かりやすいのですが、販売費および管理費というのは、それを売る為にかかる費用ですので論理的に対応させる必要があります。
1億円で購入した設備は、1年でその価値がなくなる(売上に貢献しなくなる)とは考えられません。そのために「耐用年数(何年間、売上に貢献するか)」というのが税制上決められています。
つまりご質問の例で、「5年」と書いているのは「5年間に一定の方法で按分し費用化する」ということを指しています。按分の方法に「定率法」や「定額法」という方法があります。
お金を出したからには全額経費にしてしまいたいところですよね。ただそうしてしまうと、おかしなことになってしまいます。
例えば毎年2億円の売上があり、その材料が毎年1億円かかり、その他の販管費に5千万円として考えて見ますと、1億円の投資を初年度に経費処理した場合、まったく何も変わらない場合、初年度は5千万円の赤字、次年度以降5千万円の黒字になります。なんか変ですよね。
5年の定額法で考えると、毎年の減価償却費は1800万円になりますから、5年間は毎年、3200万円の黒字となります。5年経って再度投資をすることを考えると、この方が利益に対応した費用となっていることが分かると思います。
資産という面ではなく経費化という面から説明するとこのような考え方で理解しやすいのではないでしょうか。細かく言うと「製造に直接関る固定資産の減価償却費」は売上原価に、「そうでない固定資産の減価償却費」は販売費および一般管理費になります。
ちなみに定率法は、資産価値は取得したときほど早く損耗するという考え方によっています。実際に買ったものってすぐ価値が下がりますが、すでに時が経ってしまうとあまり価値が下がらないって意味で、定率法の方が実際のイメージとはあっていると思います。と、同時に初期償却が大きくなりますので税金面でも有利になります。
利益は現金の増減と違うという考え方を理解しないとなかなかややこしい部分だと思いますが、こんな感じで理解してみてはどうでしょう。
ご回答ありがとうございました。
どうも私は経理とか会計関係のセンスがないようです。
「例えば毎年2億円の売上があり、その材料が毎年1億円かかり、その他の
販管費に5千万円として考えて見ますと、1億円の投資を初年度に経費処理
した場合、まったく何も変わらない場合、初年度は5千万円の赤字、次年度
以降5千万円の黒字になります。なんか変ですよね。」
私はこれをあまり変に思わないからみなさんのアドバイスが理解できない
のでしょう。
確かに、かかった投資額をそれが利益を生む範囲で負担する、という考えも
理にかなっていると思います。
が、それが実態が伴っていれば(つまりローンで購入するとか)わかり易い
のですが、帳簿上だけのことですよね・・・。
「定率法の方が実際のイメージとはあっていると思います。と、同時に初期
償却が大きくなりますので税金面でも有利になります。」
素人なりに考えますと、5年トータルでは経費が同じなので税金面では一緒では・・・。
(やはり私は何か勘違いしているのですよね(^^ゞ・・)
No.6
- 回答日時:
#3の追加です。
>「購入時に全額を経費として処理すると、その年だけ経費が多く計上されてしまい、
利益が少なくなり、実態を表さなくなってしまいま。」
素人で申し訳ありませんが、設備をローンで購入するならともかく、購入時に代金を払っているならその年に全額経費として、その年の利益が少なくなるのが、一番実態を表している気がするのですが・・?
企業会計の考えでは、何年間かにわたって使う機械などの購入代金は、その効果が及ぶ期間で負担するという考えなのです。
機械を使ったことによる効果が初年度だけではないのに、初年度に全額経費とするのは、問題があるという考えです。
>「購入時には固定資産として計上して、使用可能な年数(耐用年数)で、価値の低下にあわせて経費に振替えていくのが減価償却という制度です。」
1億の装置を購入したら、その年に代金を全部払っていても、1年目は1億円の固定資産を計上し、その資産にかかった経費が約3700万円 (5年定率残存価格10%)とするということでしょうか?
ならば増えた資産>かかった経費となりバランスがくずれませんか?
効果が及ぶ(この場合は5年間)で、購入代金を経費に計上するのです。
ただ、耐用年数が過ぎても機械が残っている限りは、価値があるということから、残存価格を1割として、その分は経費に計上しないということです。
機械が使えなくなって、処分したときに残存価格を経費として処理して、購入代金全額が経費になります。
なお、減価償却には、定額法と定率法等があります。
定額法は、毎年同じ額を減価償却費として計上し、定率法は、減価償却費を購入初期には多く、次年度以降、少なくなっていく方法です。
参考URL:http://inoue.pro.tok2.com/papa/HPboki/6f-1-P026. …
No.4
- 回答日時:
1.経費として減価償却費を発生する訳ですが、これにより利益が残るという ことは、借入金の元金返済と金利の支払を伴うので、利益+減価償却費分は 資金余力ということになります。
再投資の自助努力となりますので、金融 機関も融資しても安全だという評価を出しやすくなります。ただし赤字を出したらだめ。
ですから、現在のゼロ金利に近い状況下では、赤字を出さずに減価償却費 を計上できてもかなり不安定要素が高く、たとえばわずかの金利上昇で
赤字を出してしまう。設備投資はかなり慎重にならざるを得ない、という
ことです。
2.このように支払いの伴わない費用は、現金の入金としてとらえます。
3.現金の出金として考えるべきです。自己調達が不可能な場合は借入れをし ます。そのためには何年で資金の回収をし、かつ返済できるかを考えま す。
ご回答ありがとうございました。
「利益+減価償却費分は資金余力」
利益+減価償却費はキャッシュフローですよね。確かに、設備の費用は一括
して払っているのだから、減価償却費といっても帳簿上のことだけ、その
ような費用は発生していないのだから、その分現金が使える。
ただ、1年で払ったことにしようが、5年で払ったことにしようが結局一緒
のことにように思えます。
もう少し考えてみます。
No.3
- 回答日時:
まず、減価償却の意味から考えます。
建物・機械などの固定資産は、購入後、何年間も使用でき、徐々に価値が減っていきます。
それを、購入時に全額を経費として処理すると、その年だけ経費が多く計上されてしまい、利益が少なくなり、実態を表さなくなってしまいます。
そこで、購入時には固定資産として計上して、使用可能な年数(耐用年数)で、価値の低下にあわせて経費に振替えていくのが減価償却という制度です。
1.上記のように、資産に計上したものを経費に振替えるために減価償却をするので、税の軽減措置ではありません。
2.購入時に現金が出たものを、その時には経費として処理せず、何年か(耐用年数)で経費となります。
3.最初に投資した1億は、耐用年数の期間で、原価(費用)になります。
この回答への補足
ご回答ありがとうございました。
十分理解できていませんので、もう少しよく考えてお礼を言いたいと
思います。
取り急ぎ、回答いただいたお礼を述べさせて頂くとともに、未だ?の
部分を記入させていただきます。
「購入時に全額を経費として処理すると、その年だけ経費が多く計上されてしまい、
利益が少なくなり、実態を表さなくなってしまいます。」
素人で申し訳ありませんが、設備をローンで購入するならともかく、
購入時に代金を払っているならその年に全額経費として、その年の利益が
少なくなるのが、一番実態を表している気がするのですが・・?
「購入時には固定資産として計上して、使用可能な年数(耐用年数)で、価値の
低下にあわせて経費に振替えていくのが減価償却という制度です。」
1億の装置を購入したら、その年に代金を全部払っていても、1年目は
1億円の固定資産を計上し、その資産にかかった経費が約3700万円
(5年定率残存価格10%)とするということでしょうか?
ならば増えた資産>かかった経費となりバランスがくずれませんか?
2年目は代金を払っていないけど約2330万円を経費として計上・・
5年目に約583万円を経費として計上したところで計上した総経費が9000万円、
残存価格1000万となります。
原価償却はここで終わるので購入時の1億すべてが経費にならないような
気がします。
何か根本的なところを間違っているようなので、もう少し考えてみます。
No.2
- 回答日時:
No.1の者です。
補足します。2.会計上の利益と現金との差額は、会社が自由に使えます。
埋め合わせるわけではありません。
3.その年分の減価償却費だけが、原価=費用となります。
No.1
- 回答日時:
1.収益と費用を比較して利益を計算します。
減価償却費とは、収益を上げるための費用です。
税金は安くなりますが、税金の軽減措置とは関係ありません。
2.会計上の利益と現金とは直接の関係はありません。
つまり、100万円の利益があれば、100万円の現金が手元に残ります。
しかし、その100万円で土地を買ってしまえば、現金は0となります。
利益が100万円でも、現金は0なのです。
逆に、利益が0の場合には、現金も0です。
しかし、減価償却費が100万円あれば、現金が100万円残ります。
減価償却費分だけ、現金は残るのです。
実際は、利益分を投資にまわしたり、借金返済に充てたり、
減価償却費があったりで、利益と現金との関係は複雑になっています。
3.最初に投資した分は、減価償却費分だけ、原価=費用となります。
現金が0だから、利益は0と考える人が多いのですが、利益の計算は、
「現金とは関係なし」ということを頭に入れておきましょう。
これは、会計学を学ぶと理解できます。
この回答への補足
ご回答ありがとうございます。
ただ、何か基本的な間違いをしているようでせっかく頂いた回答
も十分活用できていません。
もう少し考えてみますが、取り急ぎご回答のお礼と疑問点を・・・。
「収益と費用を比較して利益を計算します。
減価償却費とは、収益を上げるための費用です。」
原価償却費は費用ですよね?会計上の収益(キャッシュフローではなくて)
に対してはマイナスに作用するのではないでしょうか?
多分、私が根本的に理解できていないのは、例に出した中の1年目に設備
投資した経費の扱い、ではないかと思います。
私はこれが全額その年の売り上げ原価(製品の製造原価)に含まれると
思っていました。
この設備取得の経費の処理の仕方と原価償却費の関係がよく判らない状態です。
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