こんばんは。
いつもお世話になっております。
イ・ヨンヒさんなどが、日本語のルーツは古代韓国語にあると主張しておられますが
それに対して安本美典氏などが日本語のルーツは古代韓国語ではないと主張しておられるようです。
で、質問です。
(1)「日本語のルーツは古代韓国語ではない」という説の論拠とはどのようなものでしょうか。
(2)(1)の説はどなたの説でしょうか。
もちろん、ご自身の説でも構いません。
※私が知りたいのは、「日本語のルーツは古代朝鮮語ではない」とする論拠のみで、どちらが正しいのかを問うているわけではありません。
※研究者の批判・悪口などはお控えください。
No.17
- 回答日時:
シロウトなのに再度しゃしゃり出て失礼致します。
12番で御紹介いたしました古代日本語解釈のページ、韓国語学習で使われる用語が登場するのでわかりにくかったかもしれませんね。
古代朝鮮語の知識がほとんどない私でも大きくうなずけたところ、1ヵ所だけご説明します。
最初の方の、 借用語と終声のあり方 とあって、 bat(畑)-fata(畑) などと書いてあるあたりです。
「朝鮮語が日本語に借用されるときは、終声を落とすのではなく、むしろ後ろに母音をつけた可能性の方が大きい」「イ・ヨンヒ氏はgatから終声(音節末子音)のtを取ってgaという形を作っているが、ここで終声を取り除くしかるべき根拠は何ひとつない。」とこの方は書いていらっしゃいます。
韓国朝鮮語は母音をともなわないで子音だけで発音を終わらせる発音が大変多く存在します。
例えば、現在の韓国大統領イ・ミョンバク大統領は日本語的に発音・表示すると イ・ミョンバク ですが、実際は最後の ク は 日本のアルファベット表示式に書くと k という子音単独音であって、 ク(ku) というように u という母音は伴いません。しかし日本人は k という子音単独の音で発音を終わらせる(終わりの音、すなわち「終声」といいますが、終声が子音単独音になる)発音が出来ないため、 u という母音を持ち出して来て ク(ku) と発音・表示をしています。韓国人からしたら「ク(ku)じゃないよ。 k だよ。」ですが、既述のように日本人からしたら子音で発音を終わらせるなんて「ん」のただ一つの例外を除けば日本語では有りえないこと、音は必ず母音で終わるのでそうじゃない音は発音できません。
他の外国語、例えば英語の cat(猫) にしても、 キャット と言いますが t の後に o の母音は無いのに勝手に(?) o 母音を入れて ト(to) にしちゃって使っています。
sweet(スイート、甘い) も、 t の後に o 母音を足して、 to(ト)にしちゃって言います。
「ハングル」というのも本当は、日本語式アルファベットで書くと hangur(ハングr) または hangul(ハングl) であって、 hanguru または hangulu ではありません。 最後に u という母音は無いのに勝手にuの母音を入れて ル(ru , lu) と言っています。 r(アール) または l(エル) という子音単独で単語の発音を終わらせるなんて日本語にはないので発音できないので、母音をおぎなって言っているのです。
日本人や在日韓国人と結婚して日本に来た韓国女性が自分の名を名乗る時、名前が子音で終わる名前の人は日本人から発音してもらいにくいので i(イ) という母音を足して名乗っていることがあります。
例えば misuk さんという名前の人は i(イ) を足して、 misuki にして、これは k が単語(ここでは名前)の最初の音ではないのでこういう場合韓国朝鮮語では濁らせて g の音にしますので実質、 misugi(ミスギ) にして、「私は チョン・ミスギと言います。」などと言ったりします。 k で発音を終わらせる(終声を k に発音する)なんて日本人には難しいからです。また人名に関しては、韓国朝鮮でも i(イ) を付けて呼ぶことが文章の中などでときどきあるためでもあります。(でも他人の名をそのように呼ぶのはていねいな呼び方とはいえません。)(ちなみにこのmisukさんを漢字で書くと 美淑 です。)
キム・ジョンイル将軍様も、本当は ジョンイル でなく ジョンイr または ジョンイl です。 子音で終わる r または l の音です。 ル(ru,lu) ではありません。日本では母音uを足して言っているわけです。
「ありがとう」「ありがとうございます」を意味する「カムサハムニダ」はお聞きになったことがおありかと思いますが、これも本当は2回登場する「ム」が mu ではなく、 m という子音単独音です。 uの母音は入ってないので カmサハmニダ とでもすべきですが、 m 子音単独音の発音が日本人にはむずかしく、また母音で終わらない音の発音も難しいので u を足した発音と表記をするしかありません。
「幕」、舞台の幕が上がるなどと言うと時の「幕」ですが、日本語では「まく」ですが、韓国朝鮮語では「mak」と言います。漢字が元になっているのを音読みしているので、中国語が起源の単語でしょうが、同じ漢字を韓国朝鮮では「mak」、日本では「maku」とu母音を足して言います。今の中国語、古代の中国語ではどういう発音だったのでしょう。
このように日本語では外国語に母音を足して言うことが一般的なので、イ・ヨンヒ氏が子音で終わる単語の最後の子音(終声の子音)を取り除いて解釈しているところがあるそうですが、それに異論を唱えていらっしゃるこの方の発言に1票!したいです。
もうひとつ、「奈良が奈良時代の都だったからと、奈良方言が奈良時代のことばだとは言えないのと同じに、慶州が新羅の都だったからと新羅方言が新羅語だとはとても言えまい」という部分もうなずけます。方言が古語のある程度の形は残しているのはまちがいなく、手掛かりの大事な1つではありますが無条件的に現代の方言を多用することは出来ないでしょう。朝鮮では外侵を受け、人口の流動が大きく起こった出来事が何度も何度もありましたし。
重複になりますが、発音の面からは朝鮮語と日本語は本当に全く違う系統の言語です。生地で例えるなら、レースのカーテン生地とじゅうたんの生地ほどの違いとでも言いましょうか。違うも違う、違い過ぎます。
しかし、文の構造(文法)はそっくり。まさに兄弟のことばです。韓国語をやっていると、多言語をやってらっしゃる方に申し訳ないと感じるくらいに似ていて楽です。簡単、楽々。質問者様もよろしければgooの韓国語カテゴリーをのぞいて御覧になってください☆
単語もはるかな歴史の時間の流れを感じさせる似た単語があちらこちらに。
例えば、陶磁器を焼く窯(かま)のことを「kama カマ」、 煮炊きする釜(かま)のことも「kama カマ」と言います。例えを挙げるとたくさんあってキリがありません。
元々あった日本のことばの上に朝鮮語が強大甚大な影響を与えたことはまちがいありません。しかしその元々の日本のことばは朝鮮語とは別系統の言語であったろうと推測しております。
おーっ、何度も丁寧な回答をありがとうございます。
あらためていただいた回答を全て読み直してみました。
(1)古代朝鮮語で書かれた最古の文献は12世紀に書かれた書物『三国史記』である。
そこに登場するチュモン王からして3通りの名前が記載されている。
(2)文法は現代日本語と現代韓国朝鮮語はそっくり。
しかも漢「日本漢語」という日本人が作った単語を使っているので、そっくりな単語が大量にある。
(3)しかし発音がまったく異なる。
日本語は母音が5つで、音は子音+母音で発音する。
インドネシア語は母音が6つ。
沖縄のことばは母音が基本的に3つ
現代韓国朝鮮語は基本母音と重母音を合わせると母音が21個。
韓国朝鮮語は子音だけで発音する音がたくさんある。
(4)朝鮮語が日本語に借用されるときは、終声を落とすのではなく、むしろ後ろに母音をつけた可能性の方が大きい
イ・ヨンヒ氏はgatから終声(音節末子音)のtを取ってgaという形を作っているが、ここで終声を取り除くしかるべき根拠は何ひとつない。」
※子音で終わるって、日本語しかわからない私には全く想像できないです(汗)。
(5)奈良が奈良時代の都だったからと、奈良方言が奈良時代のことばだとは言えないのと同じに、慶州が新羅の都だったからと慶州方言が新羅語だとはとても言えない。
※イヨンヒさんは「日本語の真相」の中で新羅語とか百済語といった言葉を使っておられるんですよ。
彼女がどうしそれを知りえたのか、疑問に思っていましたが、慶州方言のことを新羅語と言っておられるんですね。
(3)日本語の元々は南方系(インドネシア語)の言語ではなかったか。
日本語は発音の面からは、ハワイなど太平洋の諸言語とも近いという説もある。
(4)大野晋氏は日本語の起源をタミル語としている。
(5)日本語は朝鮮語・モンゴル語・トルコ語・ハンガリー語などと同じ、「アルタイ諸語」である
(6)ミトコンドリアのDNAは、母親のものしか遺伝して行かない(伝わって行かない)。
父親のミトコンドリアDNAは消滅する。
しかし、父親から息子(娘にはダメなんですね)にのみ遺伝して行く「Y染色体のDNA」というのもある。
とてもいい授業を受けさせていただきました。感謝いたします。
No.16
- 回答日時:
No.13&14です。
蛇足です。
★ 大変ムツカシイ問題ですが、ますます興味が涌いてきました。
☆ ですとか。
わたしの見るところ 日本語のルーツに関しましては 賛成するか反対するかを別として どうしても大野晋を通らねばならないでしょう。ちょうどその研究の履歴を自分で書いている新書本がありますので 紹介しておきます。
▲ 大野晋:日本語の源流を求めて 2007 岩波新書
☆ そしてもし韓国語との対照を詳しく知りたいとすれば 次の本が扱っています。
▲ 大野晋:日本語と世界 1989 講談社学術文庫
その 第三部 日本語はどこから来たか
さらにその内の §§ 日本語と朝鮮語との語彙の比較についての小見
☆ 韓国語ないし朝鮮語との関係を タミル語との親族関係を捉える前に 次のようにおおざっぱに把握していたそうです。(p.256)
▼ 高句麗語と日本語の関係
――――ア ル タ イ 共 通 語――――――――――――――
↓ ↓
ツングース語 扶 余・韓 共 通 語
モンゴル語 ↓ ↓
トルコ語 原 始 扶 余 語 原始韓語
↓ ↓ ↓
原始日本語 ↓ ↓
↓ ↓ ↓
↓ 高句麗語 新羅語
古代日本語
* 李寧煕さんから返事は来ず 第二信を送ったところ 池田とか言う編集者から 〔雑誌の定期購読を通じての〕会員になりませんかという誘いがありました。
またいつかお会いしましょう。では。
大野晋さんの著書を読むべし、とのこと、アドバイスをありがとうございます。
わかりやすい表も作ってくださってありがとうございます。
大変図々しいとは思いますが(汗)、もし、よろしければもう一点、質問させてください。
No.17の方にも同じ質問をさせていただいたのですが・・・
日本語のルーツは韓国語ではないという趣旨は理解できました。
それでは万葉集についてはどうでしょうか?
イヨンヒさんは韓国語で読める、と主張しておられますが、彼女の主張はこじつけなのでしょうか?
和歌はのちに掛詞や縁語、もののな、本歌取りなどのテクニックで二重三重の意味を持たせることに成功しています。
当時半島から多くの渡来人がやってきていたため、韓国語でも読めるようになっている、という可能性はないのでしょうか?
No.15
- 回答日時:
世界中で、日本語だけが、情緒がある、特殊な言語みたいです。
朝鮮語とも関係ない見たいです。大学の先生の書いた、日本人の脳、角田忠信著、大修館書店、によると、世界中で、日本語を話して育った人だけ、脳の音感の構造が、変化して、自然の音、川や風の音、虫や鳥の声、に敏感になり、自然の情緒を、理解出来るそうです。世界中で、日本語だけに、変化が起こるから、朝鮮語には、変化が無いから、朝鮮語と日本語は、ルーツが違うと思います。回答ありがとうございます。
また新たな視点が提示されました。
日本語だけが、情緒がある、特殊な言語なのですか。
日本人の脳、角田忠信著、
読んでみたいです。
大変参考になりました。
No.13
- 回答日時:
こんにちは。
§ はじめに
韓国語・朝鮮語と日本語とが似ていることは ほぼ学者のあいだで意見が一致していると思います。いわゆる同じ言語家族に属するという見方まであります。
問題は――大野晋に従いますと そして結論を論証抜きで述べますが―― 音韻と語彙と文法の三つの領域で対照させた結果 次のようだと言います。
(あ) まづ 音韻体系は別である。たとえば韓国語には 子音終わりが成り立つのに 日本語ではこれがない。
(い) 文法はきわめて似ている。《 A‐ハ B‐ガ C‐ナリ。 / C‐スル。》というように主題提示の構文を保っている。∽《 A‐nun B‐ka C. 》
(う) 語彙は 似ていて 同源だと考えられるものが多い。と同時に日常生活に用いる基礎語彙については 必ずしもそうではない。
☆ この結果 大野は 新しい系統として インドのドラヰ゛ダ語族のタミル語と比較するに到っています。文法と基礎語彙において対応しているというのが根拠です。
ちなみに 音韻組織については マレーシャ・インドネシアから太平洋の諸島に広がるアウストロネシア語族の言葉が入って来ているのではないかと言われます。それは つねに 音節が母音終わりであるといった特徴によります。
§ お尋ね
ご質問を次のように読み替えてはいけませんか? すなわち
★ イ・ヨンヒさんなどが、日本語のルーツは古代韓国語にあると主張しておられますが
☆ という見解について批判する回答ではいけませんか?
言いかえると
★ (1)「日本語のルーツは古代韓国語ではない」という説の論拠
☆ ではなく
(1-a ) 《日本語のルーツは古代韓国語にある》という説の論拠について それが どのようなもので どこが妥当ではないと考えられるか。
☆ ではいけませんか?
イヨンヒは――古代韓国語に古い資料がないので―― 方言や俗語を取り上げることもしています。そのような資料収集は研究にとって有益だと思いますので これをさらに体系的に調査し整理することができれば 新たな視点が見つかるかも知れません。
いまのままでは(と言っても もう大昔に判断したことですが) あまりにも恣意的に解釈に当てはめていると思います。小林恵子でしたか その解釈に沿って 日本古代史を読み直し 歴史的に実証しようとしています。ですが 賛同を得られていません。
言語学や歴史学としての妥当性を打ち出せるかどうかが 鍵ではないでしょうか? わたしは悲観します。
つまり さらにさらに修正しつつ イヨンヒ自身が その主張のために論拠を固める必要があるのではないでしょうか?
回答ありがとうございます。
インドのドラヰ゛ダ語族のタミル語ですか。
文法と基礎語彙において対応しているのですか。
興味ありますね。
音韻組織については マレーシャ・インドネシアから太平洋の諸島に広がるアウストロネシア語族系なのですね。
つねに 音節が母音終わりであるといった特徴があると。
イ・ヨンヒさんの説を批判してくださっても結構です。
本当は「研究者の批判・悪口などはお控えください」ではなく
「研究者の批判はいいが、悪口は控えてください」と記そうかと思ったのです。
が、批判と悪口の区別がつかない人がいそうなので、そのように書いたしだいです。
>イヨンヒは――古代韓国語に古い資料がないので―― 方言や俗語を取り上げることもしています。
私が読んだイヨンヒさんの本では、百済語・高句麗語といった区別もしておられました。
どのようにして百済語・高句麗語と言った区別をしたのか、
また古代韓国語に古い資料がないのに、いかにして古代朝鮮語の発音などについて知りえたのか、イヨンヒさんに聞いてみたいです。
>イヨンヒ自身が その主張のために論拠を固める必要があるのではないでしょうか?
確かにそれはそのとおりですね。
しかし、彼女がしないのであれば、誰かが古代朝鮮語とはどのようなものであったのかを調べる必要がありますね。
当たり前ですが、私には無理なので、今後の研究に期待したいと思います。
大変勉強になりました。感謝します。
No.12
- 回答日時:
インドネシア語自体については知らなくて、発音の方から感じたドシロウトの単なる印象で、南のあっちの方のことばが基(もと)にあるのではないかなと思っているものです。
日本語は発音の面からは、ハワイなど太平洋の諸言語とも近いというのも聞いたことがあります。環太平洋言語?
日本語は50音図を思い浮かべると分かりやすいですが、母音が5つで、音は子音+母音で発音します。 m + a で、 「ま」音。のようにですね。子音だけで発音する音は 「ん」 の1つのみです。(韓国朝鮮語は子音だけで発音する音がたくさんあります。)
インドネシア語は母音が6つだと聞いたことがあります。
日本語は元々、母音が5つ程度(諸説有り)だったのが、奈良時代頃に8つ(諸説有り)の母音に増え、その後急速にまた5つに減ったそうです。(数年前の放送大学の日本語の歴史 の授業の受け売りです☆)奈良時代頃に増えたのは、明らかに渡来人による古代朝鮮語の影響だと思います(わたくしの説です☆)。現代韓国朝鮮語は基本母音と重母音を合わせると母音が21個あります。ほとんど(あまり)使わない母音もあるのですが。でも古代朝鮮語の母音については知らないので、古代朝鮮語も母音の数が多かったのではないかなぁと想像しての私説です。沖縄のことばは母音が基本的に3つだそうです。
「東京外大モジュール」というホームページに行かれると、インドネシア語の音をお聞きになることが出来ますよ。無料です。他の珍しい言語についてのページもあり、それぞれ音声を聞くことが出来ます。
言葉については小学校の時に「日本語は朝鮮語・モンゴル語・トルコ語・ハンガリー語などと同じ、ウラル・アルタイ語族である」というのを百科事典で読んでから興味を持っております(興味だけで勉強が伴っていません)。
そのため今までずっと「日本語と韓国朝鮮語は同じウラル・アルタイ語族だから学びやすいのよ。」と多くの人に韓国語の学習を勧めて参りました。つい先週もこのことばを使いました。
しかし最近、「日本語はウラル・アルタイ語族ではない」などと、日本語=ウラル・アルタイ語族 を否定することばをインターネットで何度か見かけて、引っ掛かっておりました。質問者様の御質問を機に検索してみましたところ、「ウラル・アルタイ語族」という分類は今はもう古い時代の分類になってしまった模様です。
この頃は「ウラル・アルタイ語族」という分類はしないで、ウラルを別にして「アルタイ諸語」という分類名が使われているようです。
小学校の頃の知識が古くなってしまいました。まだまだヤングギャルを自称しておりますのに、何ということ!
また、この頃は「語族」という分類のしかたよりも「類型」という分類のしかたをよくするようです。学問の方法も変わって来ているのですね。
アルタイ諸語、比較言語学、歴史言語学、言語類型論、語源学、言語の分類、・・・・・・などで検索しましたらいろいろおもしろかったので質問者様もよろしかったらどうぞ。
ことばを考えるときに、こんなにも多方面からの見方が学問的にあるのかと驚きました。
その新しい「類型」という分類を取り入れて書かれた本、
松本克己著『世界言語への視座ー歴史言語学と言語類型論ー』三省堂 2006年刊
がおもしろそうです。割と一般向けのようです。Amazonの書評に書いていらっしゃるかたの文によると、「日本語の起源は○○語だ、式の主張や方法に限界があることを示し・・・・」だそうです。
DNAについては、母親からのみ子に遺伝して行く「ミトコンドリアのDNA」の他にも、父親から息子(娘にはダメなんですね)にのみ遺伝して行く「Y染色体のDNA」というのもあるそうです。(今日知ったばかりの付け焼刃の知識です)
それを調べてたどると、男子の父方の祖先がだいたいどの地域の人かがわかるそうです。
遺伝子関係の学問も進化していますので、これからまだまだ多くのことがわかって来るのでしょうね。
李寧煕氏の説に関して次のページも見つけました。
http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/choes/bibimbab …
当然のことですが、古代の日本語と古代の朝鮮語でもって万葉集を見ないといけないですよね。私の知識は現代の日本語と現代の韓国語でしかないので、ダメです。
ちなみに私は韓国語学習人口を日本で増やしたい、韓国大ファンの日本人です。
回答ありがとうございます。
アルタイ諸語、比較言語学、歴史言語学、言語類型論、語源学、言語の分類、・・・・・・などで検索してみるといいのですね。
やって見たいと思います。
>ことばを考えるときに、こんなにも多方面からの見方が学問的にあるのかと驚きました。
全くそのとおりですね。
私なんぞに手に負えるシロモノではないということがよくわかりました。
本の紹介もありがとうございます。
松本克己著『世界言語への視座ー歴史言語学と言語類型論ー』ですね。
ぜひ読んでみたいです。
>母親からのみ子に遺伝して行く「ミトコンドリアのDNA」の他にも、父親から息子(娘にはダメなんですね)にのみ遺伝して行く「Y染色体のDNA」というのもあるそうです。
多方面からの研究の一致するところに真実があるのでしょう。
イ・ヨンヒ氏に関するサイト、読みました。
しかし、ハングルがわからないのでさっぱり?です。
なさけな~。
まずはハングルから勉強しないと、この問題は理解できない、と実感しました。
今回はいろいろと自分のいたらなさを実感することができて
大変有益でした。
大変参考になりました。ありがとうございます!
No.11
- 回答日時:
安本氏は今年の七月に『研究史 日本語の起源』という本を出して、自身のこの問題に対するまとめを行っています。
これに目を通されてはいかがでしょう。http://yamatai.cside.com/yasumoto/tyosyo98.htm
方法論としては、吉田知行氏の考え等を引き合いに出していたように思います。
参考URL:http://www.sci.hokudai.ac.jp/science/science/H17 …
回答をありがとうございます。
ご紹介いただいたサイト読みました。
数学は苦手でわからないところもありましたが、面白かったです。
数学で言語のルーツを検証するというのは興味深いです。
歴史に数学はどの程度有効なのか、と考えさせられました。
安本さんの『研究史 日本語の起源』も読んでみたいです。
大変参考になりました。感謝いたします。
No.9
- 回答日時:
最近は 何においても『韓国がルーツ』と言う論説が流行っているそうです。
以前にも金達寿という学者が、『歴史も神話も言葉も韓国が起源』と言う論を展開していたのを思う出す。その手の(誇大妄想家)関係者かと話しを聞けば、柔道も合気道も剣道、いけばな、お茶も折り紙も、果てはソメイヨシノまで韓国が起源とか。ばかばかしく、反論する気もなくなるほど馬鹿馬鹿しい!まさに暴論です。
しかし韓国人はインターネットで嘘の情報・歴史を世界中に発信する。嘘も万回言えば、本当に成るみたいな感じですね。
確かに韓国人は、現在必死なのでしょう。それには理由があります。
まずはじめに、韓国の教科書では、日本にさまざまな文化を日本に紹介したという記述があります。しかし、そもそもその文化は中国の文化であり、韓国独自の文化など本当は存在しない。
例えば、韓国人がキムチ文化をいうが、元々の韓国の漬物に唐辛子は、使用してなかった、豊臣秀吉が朝鮮出兵のとき、原産地中南米の、当時倭辛子というものを持ち込んで、現在のキムチの原型になったのです。
秀吉朝鮮出兵前は、ただの漬物を、キムチと呼んでいた(当時の両国の文献に記載されている)。
本当の歴史を勉強しましょうね!
偽の起動戦士ガンダム、偽のポケモン、偽のカロリーメイト、偽のかっぱえびせん
、森永のハイチュウのあまりのできばえの悪さに、森永サイドが韓国に告訴したが、ソウル地裁が(司法の最高機関が)棄却するような程度の悪過ぎる国です。
馬鹿にしている、日本の真似を重ねれば重ねるほど、自国を貶める結果になっている、哀れで悲しい国民!
この歴史改ざんの始まりは、韓国最大のの売国奴、金大中から始まった。
彼の母親の怠惰な生活のコンプレックスから彼の虚言癖が始まったらしい。
彼の真の父親を探し出そうとすれば、理由がわかります。当時の母親の色情狂的生活から、真の父親を探し出すのは不可能だと言われている。
朴時代には、このような世迷言の発言は、一切なかった。
確かに彼(朴元大統領)は侍であり、韓国の英雄と呼べる人かもしれない。それは、認めます。
そういえば先日、韓国の前大統領が漢字も、韓国が起源と、中国の胡 錦濤 ホゥー・ジンタオとの会談時に、持ち出し、胡 錦濤から両国間の大切な会談時に『くだらない世迷言を言うな』と怒られたそうな。 少しお頭がおかしいですね。
これが真相であり日本語起源は古代パーミル地方(インド北部)が有力ですね。
そういえば、現在のハングル文字も、本来は併合ではないが、併合時に、朝鮮人の漢字の読めない人達があまり多いため、かんじを教えるの断念、現在のハングル文字を作り(発音的文字)、これを日本人が普及させた。
当時、確かに役人等は、非常に勉強家であり、漢字も読めたが、その他の人々は日本併合時あまりに格差が、ひどかったらしい。これを打開しないと、日本型の家屋や道路の建設、仕事の指示が出来なかったので。教育の普及に努めた。
例えば一例で、現在の日産の前身日本産業などが自己資産をすり減らし、ふきゅうさせた。
なお、韓国人が日本語の強制と言うが、それは違います。当時の普及活動中、その中で優秀な人達が、日本語を自ら学びはじめたのが真実であり。当時日本語習得した人々は、エリートだったのです。
日本は古くから寺子屋システムで、庶民の均一化を諮ってきたので、これには(当時の朝鮮半島)、当時の文献を読む限り、愕然としたの一言らしかった。
回答ありがとうございます。
おそらく、あなたのような回答がくるだろうと予想していました。
ガンダム・ポケモン・カロリーメイト・かっぱえびせん・森永のハイチュウなど最近作られたものに関してはともかく
言語・歴史・神話・柔道・合気道・剣道・いけばな・お茶・折り紙・ソメイヨシノ
の起源について、現代人は詳しくしらないはずです。
なんといっても、それができた時代に我々は生きていなかったのですから。
韓国起源説を持ち出して韓国の悪口を言う人は多いです。
このサイトのこのカテゴリーでもたびたび話題になっています。
それらを読みまして、誤った考え方の人が大変多いと感じていました。
(1)韓国人がなぜそれらを韓国の発祥であるといっているのかを知らない人がほとんど。
(トンデモ説でもまずその理由を聞くことが大事だろう。非難するのは理由を聞いてからすればいい。)
(2)韓国起源説と一まとめにして考えている。
言語・歴史・神話・柔道・合気道・剣道・いけばな・お茶・折り紙・ソメイヨシノなど、分けて考証することが大事。
いっておきますが、私は日本人です。
別に韓国は好きでも嫌いでもありません。
この質問の趣旨は
【「日本語のルーツは古代朝鮮語ではない」とする論拠を教えてほしい】
というものです。
私は日本語のルーツが韓国語であっても
全く別の言語であっても、全く構いませんし、
そもそもどちらが正しいのかを判断しかねています。
ただ、真実が知りたいだけです。
あなたの主張は
韓国人は何でも自分の国が起源だという。
↓
韓国人は嘘つきだ。
↓
日本語のルーツは韓国語ではない。
ということでしょう。
そういう証明の仕方は学問的には認められないのではないか、と私は思いますが、いかがでしょうか。
No.8
- 回答日時:
肝心の、その説の論拠については知らなくて関連話で失礼致します。
古代朝鮮語についてはとにかく考古学的資料が無くて、わからないことだらけです。現在まで伝わっている最古の文献が、他の回答者様が書いていらっしゃるように12世紀に書かれた書物です。しかもそれは、古くは紀元前からの朝鮮半島の歴史を書いた書物なのですが、紀元前とかのことを約1200年後に書いても、果たしてどこまで正確に書いてあるのか大きな疑問が生じますね。
この書物、『三国史記』は一番最初に高句麗史が書いてありますが、この「高句麗」という国の名。日本では「こうくり」と読みますが、現代韓国語及び現代朝鮮語では「コグリョ」と読みます。
しかし、実際に高句麗国が存在していた当時、「高句麗」国は何と読まれ、あるいは呼ばれていたのかは実はわかっていないのです。韓国の学者にも諸説があるようです。漢字はもちろん中国から朝鮮半島に伝わり、地名・人名などは発音の似た漢字を当てて記録されましたので、古代中国で漢字をどう読んで(発音して)いたかを研究して、「高句麗」は古代は「コグリ」と読んでいたのではないかと発表した韓国人学者さんがいらっしゃいました。2年くらい前です。
また、この最古の書物に書いてある最初の王朝、高句麗を建てた人物、「チュモン」という王ですが、この「チュモン」という呼び名も「朱豪」という漢字を現代韓国語で読んだら「チュモン」なのであって、実際に「朱豪」王が「チュモン」という音で呼ばれていたのかどうかはわかっていません。
そもそも、この書物では高句麗王朝最初のこの王の名を「朱豪、またはチュム(○牟)、もしくは△◇と言う」と書いています。
○の漢字は難しい字なのですみません。(チュモンで検索なさったら出て来ますよ。)△◇の漢字は忘れました。(図書館で 『三国史記』の現代日本語訳 平凡社東洋文庫 を御覧になると載ってますよ。)でも発音は、チュモン、チュムにちょっと似た音でした。スモ、だったか・・・・(?)。
一人の王の記録で韓国最古の文献でも、3通りの名前が記載されているわけです。同王のことを書いた中国の各時代の歴史書でも複数の漢字で書かれているそうです。元々この王様の部族が使っていた扶余(プヨ)語での発音に似た漢字を当てたら、複数の漢字の名前が出来ちゃったということです。一番最初の王様の名前くらい一つに統一して後世に伝えればよさそうなものですが、漢字を当てるのが難しい発音の名前だった可能性もあります。
このように、古代朝鮮語についてはわかっていないことばっかりです。ですので、わかっていないことだらけの古代語と資料が多く残っていて解明がかなりされている古代日本語とを比べること自体が、相当な無理があることです。
現代韓国語とちょっと関わりを持っている人間の一人として、シロウト考えですが日本語の元々は南方系の言語ではなかったろうかと思います。
文法は現代日本語と現代韓国朝鮮語はそっくりです( ですので学習が簡単です! )。
しかも漢字を使った単語の相当部分はいわゆる、「日本漢語」という日本人が作った単語を19世紀末以降今に到るまでそっくりそのまま取り入れて使っているので単語もそっくりなのが大量にあります( ますます学習が簡単です! )。
しかし、発音の方から見ると2つは全く異なる系統の言語なのです。
むしろ、インドネシア語のような南の方のことばに近いように思います。そういえば大野晋氏が、日本語の起源をタミル語にあるという説をとってらっしゃったのを思い出しました。
大野晋、日本語の起源、高句麗語、三国史記、チュモン、・・・・等で検索なさるといろいろ出て来ておもしろいと思います。
PS ミトコンドリアのDNAは、母親のものしか遺伝して行かない(伝わって行かない)らしいです。父親のミトコンドリアDNAは消滅するかららしいです。なのでミトコンドリアDNAを調べると、母方の祖先がわかるそうです。
NHK教育のサイエンスZEROという番組で、司会役の安めぐみちゃんのを調べたら、安めぐみの母方の祖先は南方系だとやってました。
古代のことはロマンが感じられて興味深いですね。
回答をありがとうございます。
ちょっと話がずれますが回答を読みまして、
古代の日本語もどう話していたのか、はっきりとはわからないんじゃないかなー、と思いました。
チョット前に姫神といったかな、縄文語の歌詞がついた歌が流行りました。
また随分前にジパングという映画(邦画)を見たのですが
縄文語が出てきて字幕がついてるんですね、
あれ、どうやって研究したんでしょうね?
あ、新しく質問をたてることにいたします。
どなたかご存知かもしれないですね。
南方系の言語であるということは聞いたことがあります。
しかし、タミル語とかインドネシア語って文法はどうなっているんでしょうか。
ミトコンドリアのDNAの父方のものは消滅するのですか。
ということはDNAでわかるのは母方の祖先のみということで
決定打ではないのですね。
また先日DNA鑑定で犯人とされていたが
調べなおしたら別人とわかったというニュースもありました。
なのでDNA鑑定の精度なども検討する必要があると思いました。
>古代のことはロマンが感じられて興味深いですね。
まったくです。
一歩足を踏み入れたら抜け出せなくなります。
大変楽しく読ませていただきました。
キーワードは大野晋、日本語の起源、高句麗語、三国史記、チュモンですね。
いろいろググって見たいと思います。
あと、この問題については日韓感情は捨てて論じるべきと思っています。
回答くださった皆さんが良識のある方で嬉しく思っています。
No.7
- 回答日時:
No6です。
百済・高句麗系遺跡から出た骨からミトコンドリアを調べたら、今の朝鮮人とは違う型だったそうです。
更に高句麗から百済の中心的な民族の染色体を調べると、日本人に多いD系統の遺伝子が確認されました。
現代の日本・朝鮮でY染色体を調べると
日本人O2a系統(4%)、O2b系統(26%)、O3系統(16%)、C3系統(1%)、D2系統(45%)、N系統(6%)
朝鮮人
O2b系統(50%)、C3系統(12%)、O3系統(38%)
となり朝鮮人にはD系統の染色体がありません。
民族的な関係はないと思われます。
これらから、古代朝鮮半島に住んでいたのは、日本人かそれに近い民族で、今の朝鮮人とは別種の民族だということになります。
使用されていた言語はわかりませんが。
日本人のDはモンゴロイド系で、他様々な人種が入っています。
現朝鮮人の型は中国・満州系のようです。
また、半島→九州は潮流と風の関係で進みにくいらしいです。
これらから考察すると。
1:日本が大陸とつながっていた時代に、複数の民族が流入し日本人の原型ができた。
2:彼等は今の半島部分にも居住していたか、海で分けられた後に渡り、独自の文明(百済・高句麗)を築いた。
3:後に大陸の民族(現朝鮮人)の侵攻により、滅亡。もしくは混血により消滅(少数が日本に渡来)
4:現朝鮮人種の渡来・混血はない。
このように考えると、言語の流入はないと思われます。
古代韓国語の件ですが、古朝鮮語だと思っています。
私がこだわっているだけかもしれませんが、韓国の歴史より言語としての歴史の方が長いし、何を考えているのかしれませんが、韓国語や韓半島という呼称を使い始めたのは最近だと思いますので。(名前を変えてもそれで評価があがるわけでもないでしょうに。)それと北朝鮮はその呼称を望まないと思いますので。
(彼等の「東海」に対する皮肉の意味もあります。)
何度も回答をありがとうございます。
詳しい説明をいただき、大変感激しています!
>百済・高句麗の遺跡から出たミトコンドリアは現在の朝鮮人とは違う型だった
うむむ、すると百済人・高句麗人と今の朝鮮人には血のつながりがないということですね。
どちらかといえば日本人に近いと。
そして百済・高句麗・日本は海を隔てているがゆえに、異なる文化を築いていった。
そこへ大陸より別の民族がやってきた。
この民族が用いていた言葉が現在の韓国語になったということですね。
するとかつて百済や高句麗、新羅などから多くの人が来朝していますが
通訳なしで言葉が通じたのかも!
弓月王が日本へ大量の移民をひきいてやってきたのも
大陸より別の民族がせめてきて、居場所がなくなったためだったりして。
古朝鮮語というのが正しいのですね。
私がタイトルを古代朝鮮語としたのはうちにある2冊の本では
古代朝鮮語と記されていたからです。
その本の中では古代韓国語という言葉も使われており、
ググってみると古代韓国語と言う言葉もたくさんヒットしたので
どちらでもいいのではないか、と思いました。
ただ回答者様が古韓国語が正しいと思われている理由についてはよくわかりました。
大変楽しく読ませていただきました。
心よりお礼申し上げます。
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