
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
私の場合は数学が苦手なので、雑学で応えたいと思います。
対角化とは、平たく言えば「定常状態を求める」
です。例えば、
H(11)→K殻
H(22)→L殻
H(33)→M殻
という具合です。クロネツカーのデルタδ(nm)を用いれば
W(nm)=W(n)δ(nm)
そこで行列qを召喚させて
Wq=W(n)q(nm)
qW=W(m)q(nm)
ボーアの振動数条件は
ν(nm)={W(n)-W(m)}/h
でしたから、つまるところ、
q(ドット)=2πi(Wq-qW)/h
pq-qp=h/2πi
と、量子力学でお馴染みの交換関係が登場するのであります。
私としてはこれが精一杯。ブラケット記号に就いては他の方を参考にして下さいまし。失礼します。
No.5
- 回答日時:
(1)対角化について
対角化というと、質問にあるとおり
M' = P^(-1)MP
により、対角行列を作ることです。
この対角行列を作る過程で、固有値を求め固有ベクトルを求めたりします。
そして、対角行列の体格要素は固有値になります(また、Pは固有ベクトルを並べたものになります)。
このことから、行列の固有値を求めることを対角化と呼ぶ、ということです。
(2)行列と演算子の等価性について
行列力学では物理量をエルミート行列で現し、物理状態をベクトルで現します。
たとえば、位置を行列で現したものをX、位置の固有ベクトルを|x>,その固有値をxとします
X|x> = x|x>
この固有値に関する方程式に、位置Xと運動量のエルミート行列Pとの正準交換関係
[X,P] = iℎ
を使ってごちゃごちゃ計算すると、運動量行列に対する式
<x|P = (-iℎd/dx)<x|
を得ることができます。
この式から、位置の固有状態において運動量の行列を微分演算子で現すと
P ⇒ -iℎd/dx
といった表現を得ることができます。
これが、行列力学と波動力学の同等性といったことに関連をしてきます。
あとは、ごちゃごちゃの計算を勉強あるのみです。
頑張ってください!!
No.4
- 回答日時:
おはようございます。
対角化すると、固有値と固有ベクトル(行列:Pと対角化された成分)を得ることができます。
どちらかといえば、この固有値と固有ベクトルが重要な意味を持ちます。
(それらを合わせ持っている演算子が重要だとも言えますが)
・固有ベクトルは、直交空間をつくります。
直交しているので、互いに独立(1次独立)であることになります。
よって、一般的な状態はこれらの線形結合(重ね合わせ)として与えることができます。
・固有値は測定値として得られるものとなります。
上の一般的な状態に対して、固有値を重ね合わせれば「期待値としての測定値」を与えることができます。
・また、ある一つの固有値に対する固有ベクトルが複数得られることがあります。
これは縮退と呼ばれるもので、対角化することではっきりしてくるものになります。
考えている物理系を基底状態(直交空間)に分解することで、「より自然なものに分解している」と言うこともできると思います。
No.3
- 回答日時:
波動関数Ψをφiで展開して
Ψ= c1φ1 + c2φ2+・・・・=Σciφi (ciは複素定数)
と書くことにします。φiは規格直交系、つまり、
<φi|φj> = ∫φi^* φj dr = 1 (i=j), 0 (i ≠j)
の性質をもつ関数系を選びます。
量子力学でAという物理量の期待値は
<A> = <Ψ|A |Ψ>=∫Ψ^* A Ψdr
で計算します。ここに上の展開式をいれると途中は省略しますが、
<A> = Σ{i,j} ci^* cj <φi|A|φj>
この和の形は、ベクトルCと行列[A]を
C = {c1, c2, ・・・}^T (列ベクトル)
[A]ij = <φi|A|φj> (行列[A]のij要素)
と定義してやると
<A> = C~ [A] C (C~はCの転置かつ複素共役)
のように行列とベクトルの積で書き直すことができます。
この[A]が演算子Aの行列表現です。
φjが演算子Aの固有関数であり固有値をajとすると
<φi|A|φj> = ∫φi^* A φjdr = ∫φi^* aj φjdr = aj∫φi^* φjdr = aj <φi|φj> = ai (i=j), 0 (i ≠j)
という関係が成り立ちます。この場合、非対角要素<φi|A|φj>(i ≠j)は全て0になるので、行列[A]は対角行列になります。
つまり、演算子を対角化するとは、展開に使う関数系にその演算子の固有関数系を選ぶということになります。
No.2
- 回答日時:
生物が専門の人間なので間違ったてたらすいません。
教科書見て疑いながら読んでください。
数学的には、まさに線形代数でやるように対角化する操作ですが、
これはそのまま固有値と固有ベクトルを求める操作に相当します。
これを物理的に寄せて説明すると、
エネルギーEと波動関数ψを求めるという操作になるわけです。
じゃあなんで対角化したらそれが求まるのか?
シュレディンガー方程式Hψ=Eψは移項して(H-E)ψ=0と変形できます。
しかしHは行列であるのに対してEはスカラー量なので、
実は、これは単位行列Iを使って(H-EI)ψ=0を意味する式です。
ここで波動関数ψがゼロベクトルでないとすると、
「(H-EI)は逆行列を持ってはいけない」ということになります。
なぜかというと、もしこれが逆行列(H-EI)^(-1)を持つとすると、
(H-EI)ψ=0の両辺に(H-EI)^(-1)をかけてψ=0となってしまうからです。
逆行列を持たないということは、
線形代数で習った通り(H-EI)の行列式はゼロ、
つまりdet(H-EI)=0でなければいけないということになります。
これをハミルトニアンHの特性方程式というのですが、
この特性方程式を解けばエネルギーEが求まります。
じゃあどうやったら特性方程式が解けるのか?
実はHを対角化すると対角項に特性方程式の解が並ぶことが知られています。
この方法を対角化法と言いますが、証明は簡単なのでやってみてください。
Ψを波動関数ψを全て並べたベクトル列として
HΨ=(Hψ1,Hψ2,Hψ3...)=(E1ψ1,E2ψ2,E3ψ3...)=...
にΨ^(-1)を掛けてやるだけです。ほぼ証明したようなもんですが・・・
そういうわけで、説明が長くなりましたが、
「演算子を対角化する」ということは、具体的には
「特性方程式を解いてエネルギーEを求める」、
もっと一般的には「固有値問題を解く」ということになります。
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