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法律用語で悩んでいます。
争訟裁断手続というのは、どうことを指すのでしょうか?
行政書士の勉強をしていてわからないので、教えて頂けますか。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

>つまり、争訟裁断手続というのは、行政が受け付ける「不服申立て」などの行政審判手続のことをいうのでしょうか?



それは理解が不正確だね。そもそも「行政審判」というのは、行政上の争訟裁断手続の内のある特定の方式によるものを言うだけだからね。

「争訟裁断手続」というのは文字通り、「争訟を裁断する手続」のこと。言い換えれば、何らかの紛争に対して一定の解決基準を示す手続のこと。と、これが一般的な日本語としての話なんだけど、これだけ解れば後は文脈で理解できると思うんだけどね。

まあ、実際どんな文脈で出てきたのか知らないが、行政法のようだね(基本六法でこの表現はお目にかからないけど、例えば民事訴訟も「裁判所が行う私人間の争訟裁断手続」と言っても構わない。普通は言わないけどね)。そうすると、 行 政 法 に お け る 「争訟裁断手続」とは具体的に言えば、「行政の活動によって不利益を受けた者が当該処分に対して不服を申立てて争う(=争訟)場合に、その紛争を審理して解決の基準を示す(=裁断)ための手続」ってことになるね。

なお、講学上の「行政争訟」という言葉は、「裁断機関が行政上の紛争について審理し解決をすること」を意味するんで、行政法におけるということである限り、結局は「争訟裁断手続」とは「行政争訟手続」と同じということになるね(あくまでも行政法で言う場合に同じになるだけで、それ以外なら違ってもおかしくはない。一般的な語義としては最初に述べたとおりだから)。そこで裁断機関が行政庁であれば「行政不服申立て」であり、裁判所であれば「行政事件訴訟」になる。んで、行政不服申立ては、その相手によって種類があり、その処分を行った行政庁自身(処分庁)、あるいはすべき対応をしなかった行政庁(不作為庁)に対して不服を申立てるのが「異議申立て」。別の行政庁(処分庁の直近の上級行政庁の場合もあれば第三者的な行政機関の場合もある)に対して行うのが「審査請求」。あと「再審査請求」もあるけど、これは例外で、基本的には再審査ではなくて裁判所での行政事件訴訟になる。


ってわけで、「上級行政庁のこと」ってのは大間違いだね。上級行政庁が相手の場合もあるが、そうでない場合もあるし、そもそも争訟裁断「手続」とは何かという問に対して「行政庁」という答えは日本語として的外れも良いところ。と言うか、あのリンクを読んでなんで「上級行政庁」という結論が出るのかさっぱり解らんね。「よく読めば」解るけど、国税不服審判所の機能について「争訟裁断機能」説が「上級行政庁でない以上は、納税者の権利擁護としての争訟裁断的機能である」と主張していると書いてあるのに、なんで「争訟裁断云々」の問題の答えが「上級行政庁」となるのかねぇ?
まあ、どっちにしても的外れなんだが。別に「争訟裁断」というのは処分庁、上級行政庁、第三者的行政機関、司法裁判所、どれが主体でも良いんだからね。
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この回答へのお礼

大変よく分かりました。
ありがとうございました。

専門用語を調べると、意味の専門用語をまた調べるという螺旋階段のまっただ中にいると、VVandE3E3さんのように、専門用語を詳しく解説して頂くと助かります。

確かに、行政法上での質問でした。しかし、「争訟裁断」が行政機関が行っているものだけを指すのか、裁判所も含むのか?などがはっきりと分かりました。

最後から二段目の段落、及び最後の段落具体的な記述もうれしいです。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2010/03/31 22:45

争訟裁断手続きってのは、法的な争いごとを解決してもらうための手続きってこと。


まあ、言い換えただけみたいだけどさ。

(1)解決する方法として普通に思い浮かぶのは「司法」によるもの。
以下は行政法の分野に限っておおざっぱに言うけど、
この場合裁断するのは「裁判所」で、法律は「行政事件訴訟法」。

(2)だけど、解決する方法はそれだけじゃなくて、行政処分を争うなんて場合は、
司法じゃなくて行政庁に不服を言うって方法もある。
この場合裁断するのは「行政庁」で、法律は「行政不服審査法」。

まあ、細かく言えば他にもあるんだけど、おおざっぱに2つに分かれると思えばいい。

あとは、処分そのものを争うのではなく、「カネで解決する」方法として
(3)国家賠償
(4)損失補償
の2つがある。
これらは裁断するのは「裁判所」で、法律は上記とはまた別。

「争訟」は、裁判所経由でやれば「訴訟」だけど、行政庁経由でやるのは訴訟とは言わない。
「裁断」も、裁判所がやれば「裁判」になるけど、行政庁がやるのは裁判とは言わない。

裁判所を使うときと行政庁を使う場合に共通する用語がないから、
まとめて「争訟裁断」手続きというわけ。
司法経由・行政経由の両方の紛争解決方法を含むってことだよ。
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この回答へのお礼

kybosさん、ご回答ありがとうございます。

VVandE3E3さんのお礼にも記しましたが、専門用語と戦っている状態の中では、kybosさんのように一つ一つ細かく丁寧に教えて頂けると助かります。

例えば「争訟」を調べても意味は分かっても、今回の答えのように記載されていないので、嬉しい限りです。

インターネット百科事典などで調べても、専門用語の羅列のような記載と感じることがあり、私の疑問膨らむだけで解決しませんでした。

本当にありがとうございました。

お礼日時:2010/03/31 22:54

国税関連であれば、下記サイトをご覧ください。

一般論も触れているので、良く読めば、上級行政庁のことであることが分かります。
http://www.tkcnf.or.jp/19ao/kaityou1404.html
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この回答へのお礼

早速のお答えをありがとうございます。
リンクのサイトを拝見いたしました。
つまり、争訟裁断手続というのは、行政が受け付ける「不服申立て」などの行政審判手続のことをいうのでしょうか?
まだ、私には、はっきりと理解ができていません(;_;)

お礼日時:2010/03/29 23:23

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